りやう)” の例文
旧字:
ニヤ/\とりやうほゝくらくして、あの三日月形みかづきなり大口おほぐちを、食反くひそらしてむすんだまゝ、口元くちもとをひく/\としたあかかへるまで、うごめかせたわらかた
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
左様さやうでげすな、四品よしなで七ゑんぐらゐでは如何いかゞでげせう。士「ヤ、しからぬことをふ、かまばかりでもおまへ十五りやううたのだぜ。 ...
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
坊様も嬢様も無類の犬煩悩で入らつしやるから、爰の邸へ引取られてからは俺も飛んだ幸福者しあはせもので、今年で八年、つひに一度ひもじい目どころか、りやう四升しゝようの鬼の牙のやうなお米を頂戴してゐた。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
子をうみつける所はかれが心にありて一定いちぢやうならずといへども、千曲ちくま魚野うをのりやう河のがつする川口といふよりすなに小石のまじるゆゑ、これよりをおのれがうむ所とし、ながれの絶急はげしからぬ清き流水りうすゐの所にうむ也。
魔にみいられたる人よ、生命いのちはるかなるあたりに置き、故郷ふるさとへ急ぐ船にあるよなど思ひ、りやうの袖を胸の上に合せて、そこはかとなく歩みさふらふに、寒色かんしよくの波におもてはとどまる知らぬ涙を私に流さしめ申しさふらふ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
…………二十日はつかあまりに四十りやう、つかひはたし
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
すると相応さうおうあきなひもあるから、あきなだかうちよりめて置いて、これを多助なすけあづけたのが段々だん/\つもつて、二百りやうばかりになつた。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
あの、白無垢しろむく常夏とこなつ長襦袢ながじゆばん浅黄あさぎゑりして島田しまだつた、りやう秘密ひみつかくした、絶世ぜつせ美人びじんざうきざんだかたは、貴下あなた祖父様おぢいさんではいでせうか。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はらなかに五六十りやう金子かね這入はいつてる、加之おまけ古金こきんだ、うしてくれよう、知つてるのはおればかりだが、ウム、い事がある。
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
……そのさんに、おなごりのおことづけまでまをしました。判然はつきりして、元気げんきです。医師いしおどろいてました。まるで絶食ぜつしよくて、よく、こんなにと、りやう日前にちぜんから、はれましてな。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
微温湯ぬるまゆだから其儘そのまゝゴツクリむと、からぱらへ五六十りやう金子かねもち這入はいつたのでげすからゴロ/\/\と込上こみあげてた。源
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
其頃そのころの百りやう二百りやうふのはたいしたものだから、もうこれくにかへつて田地でんぢへるし、いへてられるといふので、おほいによろこんで多助たすけに相談のうへくにかへつた。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
これとつてウームと力任ちからまかせにやぶるとザラ/\/\とたのが古金こきん彼此かれこれ五六十りやうもあらうかとおもはれるほど、金
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
ウフ……両掛りやうがけ莨入たばこいれつてつても、肝心かんじん胴巻どうまきを忘れてきやアがつた、なんでも百りやうからるやうだぜ、妻「うも本当に奇妙きめうだね、主「おやまたかへんなすつた。 ...
(和)茗荷 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
いくらからうとしたが小出こだしの財布さいふにおあしがありませんから紺縮緬こんちりめん胴巻どうまきの中から出したは三りやう、○
なにふんだな、さつき身延山みのぶさんへおまゐりにた人が道に迷つて此処こゝたが、それは吉原よしはらにゐた時に出た客なんだよ、三りやうつゝんで出したがあと切餅きりもち(二十五りやうづゝみ)二へうぐらゐはある様子やうす
エヽこれうがす、ナニ一りやうだとえ大層たいそう安いね、おもらまうしきやせう、小僧こぞうさんまた木挽町こびきちやうはうへでもお使つかひたらおんなせえ、わつし歌舞伎座附かぶきざつき茶屋ちやや武田屋たけだや兼吉かねきちてえもんです
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)