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出來上
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できあが
從つて
出來上つたものには、
所々のぶく/\が
大分目に
付いた。
御米は
情なささうに、
戸袋に
立て
懸けた
張り
立ての
障子を
眺めた。
さて
其翌日「
日の
昨の
御獻立出來上り
候、
早めさせ
給ふべきか」と
御膳部方より
伺へば、しばしとありて、
彼の
何某を
御前に
召させられ
第十五圖をご
覽なさい。たゞ
一つの
下顎骨から
想像して
見ると、こんな
人間が
出來上るのです。これを『ハイデルベルグ
人』といつてゐます。
そのうちに、
※い
灰の
中に
埋まつて
居た
柿の
穴からは、ぷう/\
澁を
吹出しまして、
燒けた
柿がそこへ
出來上りました。
『やあ、うまい/\、でもよく
動くわい、もう
遲々しては
居られない。』と
急に
走つて
行つて、
此時既に
出來上つて
居つた
紀念塔を
引擔いで
來た。
君の
立派な
書物が
出來上る。
君はこの
本の
出るのを
樂しみにしてゐたといふではないか。
君はなぜ、せめては、この
本の
出るまで
待つてはゐなかつたのだ。
私のやうに
身の
廻りは
悉く
心得ちがひばかりで
出來上つて、
一つとして
取柄の
無い
困り
者でも、
心として
犯した
罪が
無いほどに、これ
此樣な
可愛らしい
美くしい
かういふふうに、ごくわづかづゝ、
自然に
對する
見方が
据つて
來ました。そして、ほんとうの
敍景詩といふものが
出來上るのは、
奈良朝に
近くなつてからのことであります。
春から
夏にかけて
山の
雪が
消えた
頃が、この
山火事の
一番多い
時で、
煙草の
吸ひ
殼や、たき
火をした
人のちよっとした
不注意で、
百年かゝつて
出來上つた
森林も
數時間もたゝない
間に
やっとの
事で、
門閥家の、
良い
領地有の、
年の
若い、
教育も
立派な、
何樣才徳の
具足した
男は
斯うもありたいもの、と
望まるゝ
通りに
出來上ってゐる
婿を
搜して、
供給へば、
見ともない
偶然の
結果ではあるが、
余は
此責任を
負うて
立つべく
出來上つたと
信じる。
積つた
雪を
凍つた
土の
上に
集めて、それを
下駄の
齒でこするうちには、
白いタヽキのやうな
路が
出來上ります。
その
高濱さんの
御領分の
俳句と
同樣に、
短歌といふものは、ほんとうに、
日本國民自身が
生み
出したもので、とりわけ、きはめて
古い
時代に、
出來上つてゐたものであります。
『
斯う
出來上つたら
立派なもんでせう。』と
武村兵曹は
鼻を
蠢めかしつゝ
私を
眺めた。
其晩は
何故暮のうちに
式を
濟まさないかと
云ふのが、
蕎麥掻の
出來上る
間、三
人の
話題になつた。
御米は
方位でも
惡いのだらうと
臆測した。
宗助は
押し
詰つて
日がないからだらうと
考へた。
海底戰鬪艇が
出來上つた
上は、
一日も
速く
日本へ
歸つた
方がいゝ、それで、なんと、
貴方はやつて
見る
御决心はありませんか、
若し
貴方が
主任者となつて、
一生懸命にやる
積なら