“中々:なかなか” の例文
“中々:なかなか”を含む作品の著者(上位)作品数
芥川竜之介4
三遊亭円朝2
岩村透2
鈴木鼓村2
江戸川乱歩1
“中々:なかなか”を含む作品のジャンル比率
文学 > ドイツ文学 > 戯曲25.0%
哲学 > 倫理学・道徳 > 人生訓・教訓6.2%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸3.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
中々なかなか骨の折れた事で容易よういではございません、勿論もちろん牛は力のあるのが性質うまれつきゆゑ
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
私の友人の一人は、東京から見える山へ皆登って見たいと云うていましたが、どうしてこの七十以上の山を登るのは中々なかなか容易ではない。
望岳都東京 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
庭のおもむきといい、一寸ちょっと気取った家で、すべ上方かみがた風な少し陰気ではあったが中々なかなかった建方たてかたである
暗夜の白髪 (新字新仮名) / 沼田一雅(著)
先刻さっきけたばかりの夏菊が最早もうしおれていたのだ、一体いったい夏菊という花は、そう中々なかなかしおれるものでない、それが
鬼無菊 (新字新仮名) / 北村四海(著)
そこそこに出て手も洗わずに母家おもやの方へ来て寝た、しかしとこへ入っても中々なかなか寝られないが彼はそれまでこんな事はあんまり信じなかったので
暗夜の白髪 (新字新仮名) / 沼田一雅(著)
中々なかなかうまいねえ……これかへりましてもよろしうございますか。
西洋の丁稚 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
ワシントン、那波翁なおう云々うんぬん中々なかなか小生はいの事にあらず
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
蓑亀みのがめも毛だけを緑に塗るのは中々なかなかなまやさしい仕事ではない。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
物凄くきこえるので、彼も中々なかなか落々おちおちとして寝込まれない。
死体室 (新字新仮名) / 岩村透(著)
手に持っていた、薬瓶くすりびんをその岩の上に置いて、いざ背負しょおうと、後向うしろむきになって、手を出して待っているが、娘は中々なかなか被負おぶさらないので
テレパシー (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
その代り料理を平げさすと、二人とも中々なかなか健啖けんたんだった。
魚河岸 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
四時頃のことだ、秋の頃で戸外おもて中々なかなかあかるい、私が昼の膳に出してくれた、塩鰹しおかつおが非常に好味うまいといったので、その主人が、それなら
狸問答 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
その酒盛りの又さかんなことは、中々なかなか口には尽されません。
杜子春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
右手ゆんでにさしておるからかさが重くなって仕方がない、ぐうと、下の方へ引き付けられる様で、中々なかなからえられないのだ、おかしいと思って、左の折詰を持った手で
狸問答 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
この人のいたは、日本でもたれか持っている人があるだろうが、中々なかなか巧いもので、ことに故郷の布哇はわいで有名な、かの噴火口の夜景が得意のものであった。
感応 (新字新仮名) / 岩村透(著)
「帆村君、燐寸が見えない。これは中々なかなかの事件らしいぞ」
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
是非もなけれど抑々そもそも仏師は光孝こうこう天皇是忠これただの親王等の系にいで定朝じょうちょう初めて綱位こういけ、中々なかなかいやしまるべき者にあらず
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
土の崩れかけた築山つきやまや、欠けて青苔あおごけのついた石燈籠いしどうろうなどは、いまだに残っていて、以前は中々なかなかったものらしく見える、が何分なにぶんにも
怪物屋敷 (新字新仮名) / 柳川春葉(著)
どんな工合ぐあいだか、お前には中々なかなか分るまい。
私はふところに手を差入れながら黙って来た、私の頭脳あたまの内からは癩病らいびょう病院と血痕の木が中々なかなか離れない、二三の人にも出会ったものの、自分の下駄の音がその黒塀に淋しく反響して
白い蝶 (新字新仮名) / 岡田三郎助(著)
昔はそれが中々なかなか肯定されなかった。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
「これはどうだ。中々なかなか抜けない」
豚吉とヒョロ子 (新字新仮名) / 夢野久作三鳥山人(著)
中々なかなかあの真似は出来ませんよ』
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「冬は中々なかなか好うございます。」
冬の王 (新字新仮名) / ハンス・ランド(著)
何だか急に神経が刺戟されて、心臓の鼓動も高ぶった、自分は何だか気味のるいので、すそのあたりを持って、それを払うけれど、中々なかなか逃げそうにもしない、仕方なしに、足でパッと思切おもいきり蹴って
白い蝶 (新字新仮名) / 岡田三郎助(著)
「どうも、あんまり結構な話でもねえ。面白くねえだろうから止めにして、台所には白鳥はくちょうが一本おったっている。熱燗あつかんをつけて、これで中々なかなか好い音声のどなんだ。小意気な江戸前の唄でもきかせようか」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「お上もあれで、若い時分には、中々なかなかたっしゃだったのだのう。まだ、もう二人いるはずだが、と、そう現われて来られてはたまらぬ。そこで、——もし、正真の御落胤であった場合には、う処置してよいか」
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
わたしついに無常の風にさそわれて果敢はかなくなりました身で御座ございます、斯様かような次第ゆえ、両親の悲歎は申すも中々なかなかの事、ことに母の心は如何いかばかりかと思えば、わたしも安堵して
雪の透く袖 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
信州しんしゅう戸隠とがくし山麓なる鬼無村きなしむらという僻村へきそんは、避暑地として中々なかなか土地ところである、自分は数年ぜんの夏のこと脚気かっけめ、保養がてらに、数週間、此地ここ逗留とうりゅうしていた事があった。
鬼無菊 (新字新仮名) / 北村四海(著)
蕗屋も斎藤も中々なかなか勉強家だって云いますが、『本』という単語に対して、両人共『丸善』と答えた所などは、よく性質が現れていますね。もっと面白いのは、蕗屋の答は、皆どことなく物質的で、理智的なのに反して、斎藤のは如何にもやさしい所があるじゃありませんか。叙情的ですね。
心理試験 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
中々なかなかそんなもんじゃありません。たとえばまだこう云うのもあります。ある連中に云わせると、色の上に標準もあるのです。あの美学の入門などに云う色の上の寒温ですね。この連中は赤とか黄とか温い色の野菜ならば、何でも及第させるのです。が、青とか緑とか寒い色の野菜は見むきもしません。
不思議な島 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)