“蓑亀”の読み方と例文
読み方割合
みのがめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
亀はこれもまた生きた蓑亀みのがめをつかって、甲羅に金泥で『寿』という字が書いてあるという豪奢かげん。
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ただ細い釣竿つりざおにずっと黄色をなするのは存外ぞんがい彼にはむずかしかった。蓑亀みのがめも毛だけを緑に塗るのは中々なかなかなまやさしい仕事ではない。最後に海は代赭色である。バケツのさびに似た代赭色である。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
次には「蓑亀みのがめ」、これは蓑の如くこけがはえた亀の義で、賀慶がけいしるしになって目出たい。続いては「蓑貝」「蓑螺みのにし」「蓑五位みのごい」などを挙げることが出来よう。いずれも形の聯想れんそうからつけた名である。
蓑のこと (新字新仮名) / 柳宗悦(著)