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素直
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すなほ
ふりがな文庫
“
素直
(
すなほ
)” の例文
つい
此
(
こ
)
のお
酒
(
さけ
)
と
言
(
い
)
ひますものが、
得
(
え
)
て
其
(
そ
)
の
素直
(
すなほ
)
に
内
(
うち
)
へお
歸
(
かへ
)
りになり
憎
(
にく
)
いものでござりまして、
二次會
(
にじくわい
)
とか
何
(
なん
)
とか
申
(
まを
)
しますんで、えへゝ
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
平次は
素直
(
すなほ
)
に折れました。殺しがあつた上は、事件の底の底まで
搜
(
さぐ
)
つて、下手人を擧げてやらうと言つた、御用聞の責任感に立ち
還
(
かへ
)
ります。
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此女は
素直
(
すなほ
)
な足を
真直
(
まつすぐ
)
に前へ
運
(
はこ
)
ぶ。わざと女らしく
甘
(
あま
)
へた
歩
(
ある
)
き
方
(
かた
)
をしない。従つて無暗に
此方
(
こつち
)
から手を貸す訳に行かない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
打擲致す程の次第なれば今と成ては
勿々
(
なか/\
)
直
(
すぐ
)
素直
(
すなほ
)
には出すまじけれ共餘り
其許
(
おまへ
)
の
勞
(
いた
)
はしさに此事を内々知せ申すなりと云ければ老人は是を聞て力を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これが
伏見天皇
(
ふしみてんのう
)
のお
歌
(
うた
)
です。
後鳥羽上皇
(
ごとばじようこう
)
から、も
一
(
ひと
)
つ
進
(
すゝ
)
んで、
更
(
さら
)
にその
一種
(
いつしゆ
)
の
癖
(
くせ
)
を
拔
(
ぬ
)
いた
素直
(
すなほ
)
なお
歌
(
うた
)
になつてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
「三ヶ月
素直
(
すなほ
)
に待つてゐられる女だらうか知らん」と疑ひながら、渠は握つた手を一つ振つてから、それを放した。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
台の前に立つた儘、
好
(
い
)
い加減に二三枚あけて見ると、
希臘
(
ギリシヤ
)
の話らしい小説が出て来た。文章は
素直
(
すなほ
)
な和文だつた。
本の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
少くとも
公
(
おほやけ
)
には、自分の気持を
素直
(
すなほ
)
に云へないといふ妙な世間のならはしのやうなものがあり、
公
(
おほやけ
)
に云へないことは、
公
(
おほやけ
)
の行為に現はしがたいのが常である。
『美しい話』まへがき
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
何故
(
なぜ
)
紀念塔
(
きねんたふ
)
の
建立
(
けんりつ
)
を
終
(
をは
)
つた
時
(
とき
)
に
素直
(
すなほ
)
に
元
(
もと
)
來
(
き
)
た
道
(
みち
)
を
皈
(
かへ
)
らなかつたらうと、
今更
(
いまさら
)
後悔
(
こうくわい
)
に
堪
(
た
)
えぬのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ロレ
姫
(
ひめ
)
の
心
(
こゝろ
)
はまだ
知
(
し
)
らぬと
仰
(
おほ
)
せらるゝ。すれば
段取
(
だんどり
)
が
素直
(
すなほ
)
でない、
吾等
(
われら
)
は
好
(
この
)
もしう
思
(
おも
)
ひませぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
自然にまた小池の足が速くなつて、お光は半丁ほども
後
(
おく
)
れた。小池は
嫁菜
(
よめな
)
の花が雜草の中に咲いてゐる
路傍
(
みちばた
)
に立つて、
素直
(
すなほ
)
に弱い足を運んで來るお光の追ひ付くのを待つてゐた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
ジエィンがもつと
愛想
(
あいそ
)
のいゝ子供らしい性質や、もつと魅力のある、はきはきした態度——つまり、もちつと輕くて、
蟠
(
わたか
)
まりが無くて、
素直
(
すなほ
)
にならうと、
心底
(
しんそこ
)
努
(
つと
)
めるのを、ベシーから聞くなり
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
この
時代
(
じだい
)
の
人
(
ひと
)
の
無邪氣
(
むじやき
)
な
素直
(
すなほ
)
な
心持
(
こゝろも
)
ちがよく
現
(
あらは
)
れてをります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
K
夫人
(
ふじん
)
の
言葉
(
ことば
)
に、
病人
(
びやうにん
)
は
感謝
(
かんしや
)
するやうに、
素直
(
すなほ
)
に
頷
(
うなづ
)
いた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
心にも
素直
(
すなほ
)
に身をば守らせて人といふ名を
朽
(
くた
)
さずもがな
礼厳法師歌集
(新字旧仮名)
/
与謝野礼厳
(著)
心
素直
(
すなほ
)
にも
忍辱
(
にんにく
)
の道守るならむ。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
曝露
(
ばくろ
)
の
日
(
ひ
)
がまともに
彼等
(
かれら
)
の
眉間
(
みけん
)
を
射
(
い
)
たとき、
彼等
(
かれら
)
は
既
(
すで
)
に
徳義的
(
とくぎてき
)
に
痙攣
(
けいれん
)
の
苦痛
(
くつう
)
を
乘
(
の
)
り
切
(
き
)
つてゐた。
彼等
(
かれら
)
は
蒼白
(
あをしろ
)
い
額
(
ひたひ
)
を
素直
(
すなほ
)
に
前
(
まへ
)
に
出
(
だ
)
して、
其所
(
そこ
)
に
燄
(
ほのお
)
に
似
(
に
)
た
烙印
(
やきいん
)
を
受
(
う
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
直接にいふべきことを間接にいつたり、
素直
(
すなほ
)
に受取ればなんでもないことを妙にからんで来たり、ちやんと知つてることを知らないといつたりする——といふんだね。
五月晴れ
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
以て少々の
見繼
(
みつぎ
)
位はなしても
能
(
よき
)
筈
(
はず
)
なり若今己が御手に
逢
(
あふ
)
時
(
とき
)
は同罪なりと大聲を出すにぞ小兵衞は
甚
(
はなは
)
だ
迷惑
(
めいわく
)
なし此
樣子
(
やうす
)
にてはとても
素直
(
すなほ
)
には歸るまじと夫より旅の
支度
(
したく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ロレ はて、
明白
(
はっきり
)
と
素直
(
すなほ
)
に
被言
(
おッしゃ
)
れ。
懺悔
(
ざんげ
)
が
謎
(
なぞ
)
のやうであると、
赦免
(
みゆるし
)
も
謎
(
なぞ
)
のやうなことにならう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
ちやうどその時は、アデェルが私の手をとつて部屋をあちこち連れて歩いて、美しい本だの壁にとりつけた
小卓
(
こづくゑ
)
や
小箪笥
(
こだんす
)
の上の飾物だのを見せてゐたのだが、私たちは
素直
(
すなほ
)
に主人の言葉に從つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それから小林君が、
舞妓
(
まひこ
)
に
踊
(
をどり
)
を所望した。おまつさんは、座敷が狭いから、
唐紙
(
からかみ
)
を
明
(
あ
)
けて、次の
間
(
ま
)
で踊ると
好
(
い
)
いと云ふ。そこで
椿餅
(
つばきもち
)
を食べてゐた舞妓が、
素直
(
すなほ
)
に次の間へ行つて、京の四季を踊つた。
京都日記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
文七は平次の意見に承服し乍ら
斯
(
か
)
う
素直
(
すなほ
)
に言ふのです。
銭形平次捕物控:159 お此お糸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
心
素直
(
すなほ
)
にも
忍辱
(
にんにく
)
の道守るならむ。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
小六
(
ころく
)
に
一寸
(
ちよつと
)
した
好奇心
(
かうきしん
)
の
出
(
で
)
たため、
二人
(
ふたり
)
の
會話
(
くわいわ
)
は
存外
(
ぞんぐわい
)
素直
(
すなほ
)
に
流
(
なが
)
れて
行
(
い
)
つた。
御米
(
およね
)
は
裏
(
うら
)
の
家主
(
やぬし
)
の十八九
時代
(
じだい
)
に
物價
(
ぶつか
)
の
大變
(
たいへん
)
安
(
やす
)
かつた
話
(
はなし
)
を、
此間
(
このあひだ
)
宗助
(
そうすけ
)
から
聞
(
き
)
いた
通
(
とほ
)
り
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
見捨て逃出したる嫁に離縁状は
遣
(
やら
)
れぬと主人も申
聞
(
きけ
)
られ
殊
(
こと
)
に今日は
兩旦那
(
りやうだんな
)
とも
留守
(
るす
)
ではあるし
假令
(
よしや
)
又
(
また
)
内
(
うち
)
に御出なされて御
咄
(
はな
)
し申た所が
親
(
おや
)
夫
(
をつと
)
に暇を呉た女へ
直
(
すぐ
)
素直
(
すなほ
)
に離縁状を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
梅子
(
うめこ
)
は代助の云ふ事を
素直
(
すなほ
)
に
聞
(
き
)
いて
居
(
ゐ
)
た。代助は凡てを話すに約十分許を
費
(
つい
)
やした。最後に
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
素
常用漢字
小5
部首:⽷
10画
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“素”で始まる語句
素人
素
素性
素振
素気
素朴
素足
素姓
素破
素裸