“小箪笥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こだんす94.4%
コンモード5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小箪笥こだんすの上に飾つた箱の中の京人形は、蠅が一斉にばら/\と打撞ぶつかるごとに、硝子越がらすごしながら、其の鈴のやうな美しい目をふさいだ。
蠅を憎む記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
床の間には、小箪笥こだんすが置いてあって、その側には、驚く程沢山な本が積みかさねてあった。辰子は、早速その本の一冊を借りやうと思った。
(新字旧仮名) / 素木しづ(著)
薄紗ダンテエルの窓掛けの模様に見とれたり、熱心に小箪笥コンモードの彫刻をながめたりする。なんとなくいい気持で、うっとりとなる。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
船窓からくる朝の光が、丸い棒のようになって横倒しにノルマンディーふうの小箪笥コンモードのうえに落ちかかり、手のこんだ側板わきいたの彫刻を明るく浮きあげる。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)