“側板”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わきいた50.0%
がわいた25.0%
そくばん25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
船窓からくる朝の光が、丸い棒のようになって横倒しにノルマンディーふうの小箪笥コンモードのうえに落ちかかり、手のこんだ側板わきいたの彫刻を明るく浮きあげる。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
自分の赤ん坊のもりをしている女のひたいは、自分の頭に再び巻きつけた襤褸布片ぼろぎれ汚染しみで染められた。樽の側板がわいたにがつがつしがみついていた連中は、口の周囲に虎のような汚斑をつけていた。
柚子が立っているあたりまで近づくと側板そくばんに腰かけている一人だけ残して、三十人ばかりの俘虜が、申しあわせたようにクルリとむこうへ向いてしまった。
春雪 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)