げい)” の例文
新字:
また日本にほん小説せうせつによくあらはれる魔法遣まはふづかひが、不思議ふしぎげいえんずるのはおほくは、一はん佛教ぶつけうから一はん道教だうけう仙術せんじゆつからたものとおもはれる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
茶番ちやばんをやる水兵すいへいもある、軍樂ぐんがくそうする仲間なかまもある、武村兵曹たけむらへいそう得意とくいに、薩摩琵琶さつまびわ河中島かはなかじま』の一段いちだんかたつた。このをとこに、此樣こんかくげいがあらうとは今日けふまで氣付きづかなかつた。
渠等かれら無頼ぶらいなる幾度いくたびこの擧動きよどう繰返くりかへすにはゞかものならねど、ひとそのふが隨意まゝ若干じやくかん物品ものとうじて、その惡戲あくぎえんぜざらむことをしやするをて、蛇食へびくひげい暫時ざんじ休憩きうけいつぶやきぬ。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
盡し大岡殿より御褒美ごはうびいゞたきし津國屋の嫁お菊にて其後人の世話せわによりもとならおぼえげいよければ斯るなりはひに世を送りしなり然ば狂言きやうげんとはゆめにも知ず吾助は足にまかせていそぐ程に芝神明前を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
まへとゝさんまごいもんさむとお國元くにもとあらはしたまふもみなこのをりかくげいなり、されば派手者はでしやおくさま此日このひれにして、新調しんちようの三まい今歳ことし流行りうかうらしめたまふ、ふゆなれど陽春ようしゆんぐわつのおもかげ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
げいの日照らす宮居みやゐりちりばめ
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
常花とこばなかざすげいみや齋殿いみどのふか
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
享保十巳年みどしくれ明ればおなじき十一午年うまどしの元日天神丸てんじんまるには吉兵衞はじめ船頭杢右衞門もくゑもん水主かこ十八人水差みづさし一人都合つがふ二十一人にて元日の規式ぎしきを取行ひ三が日のあひだ酒宴しゆえんに日を暮しおのが樣々のげいつくしてきよう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さりとてはほど人品じんぴんそなへながらおぼえたげいきか取上とりあげてもちひるひときかあはれのことやとはまへかんじなり心情しんじやうさら/\れたものならずうつくしきはなとげもあり柔和にゆうわおもて案外あんぐわい所爲しよゐなきにもあらじおそろしとおもへばそんなもの
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もと富家ふかひととなりて柔弱にうじやくにのみそだちしれとおぼえしげいもなく十露盤そろばんりならへどものあたりしことなければときようにはちもせずしてくらへばむなしくなる山高帽子やまたかばうし半靴はんぐつ明日きのふかざりしまはりもひとふたりはては晦日みそか勘定かんぢやうさへむねにつかふるほどにもなりぬ。
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
勤度つとめたししひて望むによりもとより吉原は心安き所故松葉屋半左衞門方へ相談さうだんしけるに縹緻きりやうと云ひげいと云ひ殊に歳頃も彼の望む處なればねんぱい二十八までのつもりにて目見しけるに大いに心にかなひ身代金百五十兩と取極とりきめ君太夫が請人うけにんにて母の爪印つめいん相濟あひすみ新吉原松葉屋半左衞門方へぞいたりける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)