“申訳:もうしわけ” の例文
“申訳:もうしわけ”を含む作品の著者(上位)作品数
夢野久作8
江戸川乱歩5
海野十三5
三遊亭円朝4
永井荷風4
“申訳:もうしわけ”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸8.1%
芸術・美術 > スポーツ・体育 > 戸外レクリエーション2.9%
文学 > 日本文学 > 戯曲1.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
じつは、僕は二十年前の世界から時間器械に乗って、当地へやってきた本間という生徒なんです。申訳もうしわけありません」
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
申訳もうしわけ御座らぬが、お許し下されい。……それとも又、関所の筋道に御懸念でも御座るかの……慮外なお尋ね事じゃが……」
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
浅草紙、やす石鹸やす玩具おもちゃなど持て来るほンの申訳もうしわけばかりの商人実際のおもらいも少からず来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
そして女は重吉がいかに疑ぐろうとしても疑ぐることの出来なくなるような情熱を見せて申訳もうしわけの代りにした。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
始終望んでいましたこの山へ、あとを尋ねてのぼる事が、物に取紛とりまぎれているうちに、申訳もうしわけもない飛んだ身勝手な。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「はあ、そのわけは、わがロケットの損害があまりに大きくて——首領、どうも申訳もうしわけがありません」
怪塔王 (新字新仮名) / 海野十三(著)
かげこうむりまするうれしさの余り、ついたべ酔いまして、申訳もうしわけもござりませぬ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いやしくも一個の士人たる徳義とくぎ操行そうこうにおいて天下後世に申訳もうしわけあるべからず。
「やあ旦那、どうも二日とも投げられちゃって申訳もうしわけがございませんなア」と言う。客は笑って、
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その申訳もうしわけは嘘かまことかともかく麗姫のその状態を人々は「麗姫の神遊」と呼んで居る。
荘子 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ところが、そう日本語に直したのでは、やはり申訳もうしわけのない裏切りの罪を犯すことになる。
翻訳のむずかしさ (新字新仮名) / 神西清(著)
例せば甲武信岳の如きは、これまで古生層の山として記載された申訳もうしわけに、頂上附近にわずばかりの古生層の岩片を戴いた花崗岩の山である。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
身体からだ全体が頭と胴で出来ていて、足などはほんの申訳もうしわけに着いている様だった。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
毎度説明が脱線致しまして申訳もうしわけありませぬが、これは正木博士の「心理遺伝」を逆に証明する実例で御座いますから、特に申添えました次第で御座います。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
重「へえ、あの野郎……あの野郎、誠に申訳もうしわけもございません、何んと何うも飛んだ事になりましてございます……重三郎の死骸は何処どっかへ上りましたか」
ほんの申訳もうしわけに食器や空瓶を並べたのが、どうかした横町に行くとザラにある。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
あががまちと店の左横にさゝやかな陳列硝子ガラス戸棚を並べ、その中に進物用の大小の円鑵まるかんや、包装した箱が申訳もうしわけだけに並べてあつた。
蔦の門 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
「お局様、殿方禁断の庭へ入った上は、世上への見せしめ、精一杯懲らしめてやろうでは御座いませんか、そのまま許しては、御台様への申訳もうしわけが立ちません」
別に申訳もうしわけするにも及ばないから、だまって向うの言うようにしていたのさ。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
拝呈その後は御無音ごぶいんに打過ぎ申訳もうしわけ無之候これなくそうろう
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「けれども私もすこし考えが御座いましたので、甥に筆をらせましてあのような手紙を差し上げさせましたので……まことに申訳もうしわけ……」と未亡人は頭を下げた。
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
初の烏 まこと申訳もうしわけのございません、飛んだ失礼をいたしました。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
巷の出来事といったようないわば六号活字の申訳もうしわけ的報道に止まる。
浴槽の花嫁 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
「これは、ひょっとしたら、私の恥しい思い違いではないかしら」と考えると、あの様なはしたないそぶりを見せたことが、夫に対して申訳もうしわけない様にも思われて来るのです。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
どうもコンナに御馳走になったり、勝手なお惚気のろけを聞かしたりしちゃ申訳もうしわけ御座んせんが、ここんところが一番恐ろしい話の本筋なんで致方いたしかたが御座んせん。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
チチコフは、思いもよらぬ御迷惑をかけて申訳もうしわけないと陳謝した。
お豊は自分の身こそ一家の不幸のために遊芸の師匠に零落れいらくしたけれど、わが子までもそんないやしいものにしては先祖の位牌いはいに対して申訳もうしわけがないと述べる。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
漸次ぜんじ増加する所の早稲田学園の学生諸君、もはやかくの如く群衆する所の多数の学生をるる家のないということは諸君に対してはなは申訳もうしわけのないことである。
始業式に臨みて (新字新仮名) / 大隈重信(著)
博士としては、これだけは確実に来会者をはっきりおどろかせることが出来る自信があり、これさえ成功するなら、あとの実験はたとえことごとく失敗に終っても、申訳もうしわけがつくと考えていた。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
とても来月の学年試験には及第する見込みがないと思っていた処なので、病気欠席のあとといえば、落第しても母に対してもっとも至極しごく申訳もうしわけができると思うからであった。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「それもだが、君が校正を済まさないと、僕は鉄雄さんに申訳もうしわけがないがね、昼間中は勉強してくれたまえよ、あがったらすぐ旅館に鎮座さして、誰一人寄せつけないことにするからね。」
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「うん、そのこころざしは有難い」と長造は一つペコンと頭を下げたが、それは申訳もうしわけに過ぎないようだった。「だが、この東京市に敵国の飛行機なんて、飛んで来やしないよ。心配しなさんな」
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
さも申訳もうしわけめいて、重々しく云うのを、北川はよくも聞かないで、もうその事は忘れてしまったかのごとく、別のタイピストの背中へ、指先でいたずらをしながら、自席の方へ歩いて行った。
孝「やい、何をしやアがるのだ、サア何奴どいつでも此奴こいつでも来い飯島の家来には死んだ者は一ぴきも居ねえぞ、お印物しるしものの提灯を燃やしてしまって、殿様に申訳もうしわけがないぞ」
ほんの申訳もうしわけにやっているのだという。
雨の上高地 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
倭文子も、三谷も、召使達も、青くなって、邸の内外隅まで探し廻ったが、どこにも姿はない。そこへ、所用があって外出していた、乳母うばのおなみが帰って来て申訳もうしわけがないと泣き出す騒ぎである。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「さて、どうもあらたまりましては、何んとも申訳もうしわけのない御無沙汰ごぶさたで。いえ、もう、そりゃ実に、からすの鳴かぬ日はあっても、おうわさをしない日はありませんが、なあ、これえ。」
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
申訳もうしわけだけ居るには居るが。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
人間万事身から出た錆と思うて……親不孝の申訳もうしわけと思うて、誰でも彼でも親切にしてやる片手間には、イツモ親父の石塔に頭を下げておりますが、お蔭で恩知らずや義理知らずに出会うても格別腹も立ちまっせん。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それを、娘心のあさはかにも、一時の恐れにとりのぼせて、つい白状しないで過ごしましたことは、返す返すも申訳もうしわけなく、それ以来ずっと今日こんにちまで、私は一夜としてやすらかに眠ったことはありません。
人でなしの恋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
手に一条ひとすじ大身おおみやりひっさげて、背負しょった女房が死骸でなくば、死人の山をきずくはず、無理に手活ていけの花にした、申訳もうしわけとむらいに、医王山の美女ヶ原、花の中にうずめて帰る。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
冗談じょうだんじゃごわせん。そいつをわすれちゃ、申訳もうしわけがありますめえ。——それそれ、んでまた、あらったきなさらねえ。おせんはげやしねえから、落着おちついたり、落着おちついたり」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「水久保君。分らないというだけでは、帝都三百万の市民にたいして、申訳もうしわけにならないぞ。分らないにしても、もっと何か方法がありそうなものじゃないか。こんな風にしてみれば或いは分るかもしれない、といった何か思いつきはないかネ」
○○獣 (新字新仮名) / 海野十三(著)
殿様申訳もうしわけのない事が出来ました、昨晩お留守に盗賊どろぼうがはいり、金子が百紛失ふんじついたしました、あのお納戸縮緬の胴巻に入れて置いたのを胴巻ぐるみ紛失いたしました、なんでも昨晩の様子で見ると、台所口の障子が明いたようで
また実際の俳句について見ると、季題はただ申訳もうしわけだけに句の中に入れてあるという類が多くって、それは季題を省いても一向に差支さしつかえがない、ただ従来の俳句の型を守るがためにやむをえず季題を入れた、という類の句が散見されるようになって来た。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
手前が何しますにつけて、これもまた、学校に縁遠えんどおい方だったものでえすから、暑さ寒さの御見舞だけと申すのが、書けないものには、飛んだどうも、実印じついんしますより、事も大層になりますところから、何とも申訳もうしわけがございやせん。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夜になってからはさすが厄日の申訳もうしわけらしく降り出す雨の音を聞きつけたもののしかし風は芭蕉ばしょうも破らず紫苑しおんをも鶏頭けいとうをも倒しはしなかった——わたしはその年の日記を繰り開いて見るまでもなくあきらかに記憶しているのは
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「あい、肝腎かんじんのお見世みせほうを、けてたのでござんすから、一こくはやかえりませぬと、おかあさんにいらぬ心配しんぱいをかけますし、それに、折角せっかくのお客様きゃくさまにも、申訳もうしわけがござんせぬ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
その大部分は料理、裁縫、手芸なぞの切抜記事で、上流婦人や女優の消息、芝居、展覧会なぞの報道を申訳もうしわけだけに掲載していたが、本来の目的は一箇月に一度位ずつ、女学校や、上流家庭の内幕を素破抜すっぱぬいて、その新聞の全部を高価たかく売り付けるのであった。
けむりを吐かぬ煙突 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
花「やい能く考えて見ろ、実は大恩があるのに済みませぬが、旦那はわしが手引をして殺させました、其の申訳もうしわけの為に私は坊主になって旦那の追善供養を致しますといえば、お内儀様かみさん命乞いのちごいをして命だけは助けて遣るから、一角が殺したと云ってしまえよ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それのみか、思いもかけませず喀血を致しまして、明治音楽会に一つしか御座いませぬ大切なピアノをよごしましたために、折角せっかくの演奏会が中止になりましたとの事で、ホントにどうしてお申訳もうしわけを致しましょうかと、思い出しては溜息を重ねているばかりで御座います。
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
差向で居た上からは申訳もうしわけとても立たぬ、さア済まぬ事をしたと云うので左様に驚きましたか、左様か、うだろう、然うでなければ然う驚く訳はない、誠にきん貴様は迷惑だ…のう山平殿、役こそひくいが威儀正しき其のもとが、中々常の心掛けと申し、品行も宜しく
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
君江は京子の旦那になっている川島という人の世話で、間もなくある保険会社に雇われたものの、これは一時実家へ対しての申訳もうしわけに過ぎないので、半年とはつづかず、そのはぶらぶら京子の家に遊んで日を暮しているうち、突然京子の旦那は会社の金を遣込つかいこんだ事が露見して検事局へ送られる。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
其の遺書には、自分は十九歳を一期いちごとして父のもとへ行く——父は前年郷里で死んだ——主人には申訳もうしわけが無いから君から宜しく云うてくれ、荷物は北海道に居る母の許に送ってくれ、運賃として金五円封入ふうにゅうして置く、不足したら店員某に七十二銭の貸しがあるから、其れで払ってくれ、と書いてあった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)