“実印”の読み方と例文
読み方割合
じついん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
学校に縁遠(えんどお)い方だったものでえすから、暑さ寒さの御見舞だけと申すのが、書けないものには、飛んだどうも、実印(じついん)を捺(お)しますより、事も大層になります処(ところ)から、何とも申訳(もうしわけ)がございやせん。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云いながら硯箱(すゞりばこ)を引寄(ひきよ)せますゆえ、おいさは泣々(なく/\)蓋(ふた)を取り、泪(なみだ)に墨を磨(す)り流せば、手負(ておい)なれども気丈(きじょう)の丈助、金十万円の借用証書を認めて、印紙(いんし)を貼(は)って、実印(じついん)を捺(お)し、ほッ/\/\と息をつき
実印(じついん)を忘れんように、と云ったまま、また、切れてしまった。
糞尿譚 (新字新仮名) / 火野葦平(著)