彼らの大切な支柱がなくなってしまったのだ。父親はもともと病気だったが、気をおとして滅入りこんでしまい、やがて世を去った。
寡婦とその子 (新字新仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
「どうもいかん、あれを聞いていると、心が滅入るのみならず、骨と、身が、バラバラに解けて、畳の中へしみ込んでしまいそうだ」
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
武州公秘話:01 武州公秘話 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア (旧字旧仮名) / シャーロット・ブロンテ(著)
分けてもいやでたまらないのは、実際、何か気の滅入る原因がありそうなことなんです。いや、やっぱり故郷が一番いいですよ。
罪と罰 (新字新仮名) / フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(著)
が今では気が滅入るような時には、「まだなかなかマリユスが帰ってこないとすれば……」などと自ら言うようになった。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌 (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
こいつは見当が狂った、しくじった、いっそ書かないほうがよかったのだと、むしゃくしゃして、気が滅入るんですよ。
かもめ:――喜劇 四幕―― (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
彼は伯母があとでこうつぶやいて身も世もあらず滅入り込んでいるさまを想像して、心から気の毒に思いながらも、おかしくなってひとり笑っていた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死―― (新字新仮名) / 長与善郎(著)
「拝見していましても苦しくなるほどお滅入りになっていらっしゃいますね。碁をお打ちなさいませよ」
源氏物語:55 手習 (新字新仮名) / 紫式部(著)
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
現代語訳 平家物語:10 第十巻 (新字新仮名) / 作者不詳(著)
真夏の夢 (新字新仮名) / アウグスト・ストリンドベリ(著)