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うわぎ
ふりがな文庫
“
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(
うわぎ
)” の例文
西の山地から
吹
(
ふ
)
いて来たまだ少しつめたい風が私の見すぼらしい黄いろの
上着
(
うわぎ
)
をぱたぱたかすめながら何べんも通って行きました。
サガレンと八月
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
すると、すぐさまこん棒がとびだして、
上着
(
うわぎ
)
といわず、ジャケツといわず、つぎからつぎへと相手の
背中
(
せなか
)
をぽかぽかなぐりつけるのでした。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
正二
(
しょうじ
)
くんは、みんなが
上着
(
うわぎ
)
のそでをちょっとまくって
時計
(
とけい
)
を
見
(
み
)
るときのようすが、
目
(
め
)
についていてうらやましくなりました。
正二くんの時計
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ごらんくださいませ。これが、おズボンでございます。これが、お
上着
(
うわぎ
)
でございます。これが、おがいとうでございます」
はだかの王さま:(皇帝のあたらしい着物)
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
すその長い黒の
上着
(
うわぎ
)
をきこんで、半ズボンをはき、つばの広い黒い
帽子
(
ぼうし
)
をかぶっています。なかなかいきで、スマートです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
▼ もっと見る
飴
(
あめ
)
の袋と、まんじゅうの包みを出し、久助はお燕にそれを喰べさせた。——見れば、久助は、着ていた
上着
(
うわぎ
)
を失って、襦袢ひとつになっている。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「トウモロコシだよ、お前、
秣
(
まぐさ
)
にするトウモロコシだよ。」「あの人はあそこに住んでいるんでしょうかね?」と黒い女帽子が灰色の
上着
(
うわぎ
)
に訊く。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
くまつかいの五郎が、ようかん色になったビロードの
上着
(
うわぎ
)
をつけ、長ぐつをはいて、シュッシュッとむちをならしながら、おりのそばへいきました。
正坊とクロ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
叙して「
上着
(
うわぎ
)
は
媚茶
(
こびちゃ
)
の……縞の南部縮緬、
羽織
(
はおり
)
は
唐桟
(
とうざん
)
の……ごまがら縞、……その
外
(
ほか
)
持物懐中もの、これに準じて意気なることと、知りたまふべし」
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
怪しい男は、うずくまって
靴下
(
くつした
)
をぬいだと思うと、こんどは
上着
(
うわぎ
)
をぬぎ、チョッキのボタンをはずしはじめた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
夫は
上着
(
うわぎ
)
をひっかけるが早いか、
無造作
(
むぞうさ
)
に春の
中折帽
(
なかおれぼう
)
をかぶった。それからちょっと
箪笥
(
たんす
)
の上の披露式の通知に目を通し「何だ、四月の
十六日
(
じゅうろくんち
)
じゃないか?」
たね子の憂鬱
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「今も持っていますよ。いつだって、
上着
(
うわぎ
)
の中へかくして、持ち歩いていますよ。」と、おっしゃいました。
アラビヤンナイト:01 一、アラジンとふしぎなランプ
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
するとおば上からは、ご
料
(
りょう
)
のお
上着
(
うわぎ
)
と、おはかま
着
(
ぎ
)
と、
懐剣
(
かいけん
)
とを、お別れのお
印
(
しるし
)
におくだしになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
あるいは男の子のズボンが
膝
(
ひざ
)
の下何寸かに垂れ下っていて
上着
(
うわぎ
)
に大きなバンドがあり、それへ
粋
(
いき
)
な帽子を着せたものだから、遠く望むと
請負師
(
うけおいし
)
の形であったりする。
めでたき風景
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
ふたりは、おまねきをうけてから、それはおかしいように、のぼせあがって、
上着
(
うわぎ
)
よ、がいとうよ、ずきんよと、まい日えりこのみに、うき身をやつしておりました。
灰だらけ姫:またの名 「ガラスの上ぐつ」
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
「また食い過ぎたんだろう」と自分は叱るように云ったなり、枕元に
胡坐
(
あぐら
)
をかいて
上着
(
うわぎ
)
を脱いだ。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
バンドもはずし、
上着
(
うわぎ
)
からズボンも取らせた。何から何までばたばたふるって
調
(
しら
)
べてみた。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
ブルは牛みたいなからだに、
拳闘
(
けんとう
)
のしたくをかためて、堂々とあらわれた。ぼくは
背広服
(
せびろふく
)
の
上着
(
うわぎ
)
をぬいだきりだ。
柔道
(
じゅうどう
)
の
稽古着
(
けいこぎ
)
も持ってないし、わざと平気な顔をして出ていくと
小指一本の大試合
(新字新仮名)
/
山中峯太郎
(著)
そろそろ女の洋服がはやって来て、女学校通いの娘たちが
靴
(
くつ
)
だ帽子だと新規な風俗をめずらしがるころには、末子も紺地の
上着
(
うわぎ
)
に
襟
(
えり
)
のところだけ紫の
刺繍
(
ぬい
)
のしてある質素な服をつくった。
嵐
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
白い
上着
(
うわぎ
)
を
酒瓶
(
さけびん
)
の蔭にかくしてなにか整頓に夢中になっているように見せて置いて、
然
(
しか
)
るのち、その蔭に鈴江をよびこむと、春ちゃんの機嫌をわるくするようなことを言っちゃならねぇぞと
電気看板の神経
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
シャツは
長
(
なが
)
し、ズボン
下
(
した
)
は
短
(
みじ
)
かし、
上着
(
うわぎ
)
は
魚
(
さかな
)
の
焼
(
や
)
いた
臭
(
におい
)
がする。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
帶
(
おび
)
と
上着
(
うわぎ
)
を
脱
(
ぬ
)
ぎ
捨
(
す
)
てしばかり、うつ
伏
(
ぶ
)
し
臥
(
ふ
)
して
物
(
もの
)
をも
言
(
い
)
はず。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
寄って来て、みどりの
上着
(
うわぎ
)
に手をかける。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
富士男は
上着
(
うわぎ
)
をするするとぬいだ。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
おおこまどり、鳴いて行く鳴いて行く、
音譜
(
おんぷ
)
のように
飛
(
と
)
んで行きます。赤い
上着
(
うわぎ
)
でどこまで今日はかけて行くの。いいねえ、ほんとうに
イーハトーボ農学校の春
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
上着
(
うわぎ
)
はキラキラ
輝
(
かがや
)
くほど赤く、
胸
(
むね
)
は白く、前足は
黒
(
くろ
)
、そして、しっぽがまた、鳥のはね毛のようにふさふさしていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
ヘンゼルはそこにかがみこんで、その小石を
上着
(
うわぎ
)
のポケットにいっぱいつめられるだけつめこみました。それから、うちにもどって、グレーテルに
ヘンゼルとグレーテル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
N
(
エヌ
)
は、こう
答
(
こた
)
えて、
上着
(
うわぎ
)
のかくしから、なにかとりだしました。それは、
手
(
て
)
ぬぐいにつつんだ
鏡
(
かがみ
)
のかけらでした。
はたらく二少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その小さな女の子も、じぶんとおなじように、はだしのままで、黒っ茶けた
木綿
(
もめん
)
の
上着
(
うわぎ
)
を着ていました。
岡の家
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
馬の
鞍
(
くら
)
に縛りつけて、すぐ鎌倉へ追い下せとあった。静は、武者の手に引っ立てられる母へ、自分の
上着
(
うわぎ
)
を脱いで老いの肩をつつみ、その耳もとへ、熱い息して
囁
(
ささや
)
いた。
日本名婦伝:静御前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
髪
(
かみ
)
をふりみだし、
息
(
いき
)
をはずませて、
上着
(
うわぎ
)
のえりもはだけてしまっている。れいの
古
(
ふる
)
びたシルクハットは、とっくにどこかへすっとんだらしく、頭へのっかっていなかった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
おどりこは、ちいさな
布
(
ぬの
)
に、湯わかしから湯をそそぎます。これはコルセットです。——そうです。そうです、せいけつがなによりです。白い
上着
(
うわぎ
)
も、くぎにかけてあります。
雪の女王:七つのお話でできているおとぎ物語
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そして読みながら
上着
(
うわぎ
)
のぼたんやなんかしきりに
直
(
なお
)
したりしていましたし
燈台看守
(
とうだいかんしゅ
)
も下からそれを
熱心
(
ねっしん
)
にのぞいていましたから
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
小僧
(
こぞう
)
は
汚
(
よご
)
れた
白
(
しろ
)
い
上着
(
うわぎ
)
を
着
(
き
)
て
働
(
はたら
)
いていました。
顔色
(
かおいろ
)
が
青
(
あお
)
くて、
体
(
からだ
)
がやせて
目
(
め
)
ばかり
大
(
おお
)
きく
飛
(
と
)
び
出
(
で
)
ていました。
塩を載せた船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ユダヤ人は、お
百姓
(
ひゃくしょう
)
さんがほかの
上着
(
うわぎ
)
をきないうちは、とてもつれていくことができないとみてとりました。
うまい商売
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そして、自分の青い
上着
(
うわぎ
)
のすそをひろげて、その上に、雪のひらをつもらせました。
雪の女王:――七つのお話からできている物語――
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
博士
(
はくし
)
はひとり言をいって、
上着
(
うわぎ
)
とチョッキをぬいだままの
姿
(
すがた
)
で
台所
(
だいどころ
)
におりていった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
白衫
(
はくさん
)
に
銀紗
(
ぎんさ
)
模様という
洒落
(
しゃれ
)
た丸襟の
上着
(
うわぎ
)
に、
紅絞
(
べにしぼ
)
りの
腰当
(
こしあて
)
をあて、うしろ髪には
獅子頭
(
ししがしら
)
の金具止め、
黄皮
(
きがわ
)
の靴。そして
香羅
(
こうら
)
の
手帕
(
ハンケチ
)
を襟に巻き帯には伊達な
挿
(
さ
)
し
扇
(
おうぎ
)
、
鬂
(
びん
)
の
簪
(
かざし
)
には、季節の花。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
口子
(
くちこ
)
は赤いひものついた、あい
染
(
ぞ
)
めの
上着
(
うわぎ
)
を着ておりましたが、そのひもがびしょびしょになって赤い色がすっかり流れ出したので、しまいには青い着物もまっかに染まってしまいました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
こいでいるほうの男は、見たところ、
貧
(
まず
)
しい
漁師
(
りょうし
)
のようでした。こがらで、やせこけて、いかにも
雨風
(
あめかぜ
)
に打たれたという顔をしていました。そして、うすっぺらな、すりきれた
上着
(
うわぎ
)
を着ていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
タネリが
指
(
ゆび
)
をくわいてはだしで
小屋
(
こや
)
を出たときタネリのおっかさんは前の草はらで
乾
(
かわ
)
かした
鮭
(
さけ
)
の
皮
(
かわ
)
を
継
(
つ
)
ぎ合せて
上着
(
うわぎ
)
をこさえていたのです。
サガレンと八月
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「どれ、
拾
(
ひろ
)
えないかな。」といって、
顔
(
かお
)
を
出
(
だ
)
したのは、
思
(
おも
)
いがけない
白
(
しろ
)
い
上着
(
うわぎ
)
を
被
(
き
)
た
床屋
(
とこや
)
の
主人
(
しゅじん
)
でした。
子供の床屋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこで、じぶんの
上着
(
うわぎ
)
をぬいで着せてやりました。それからまたすこし行くと、こんど出てきたこどもは、スカートがほしいというので、女の子はそれもぬいで、やりました。
星の銀貨
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
腕
(
うで
)
もなまくら、刀も
赤錆
(
あかさび
)
、
上着
(
うわぎ
)
一枚きれはしない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すぐ前の
席
(
せき
)
に、ぬれたようにまっ黒な
上着
(
うわぎ
)
を着た、せいの高い
子供
(
こども
)
が、窓から頭を出して外を見ているのに気がつきました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
やがて、おとうさんとおかあさんがねてしまいますと、ヘンゼルはそっとおきあがり、じぶんの
上着
(
うわぎ
)
をきました。それから、くぐり戸をあけて、こっそりとおもてにでていきました。
ヘンゼルとグレーテル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
円顔
(
まるがお
)
の
目
(
め
)
のくるりとした
男
(
おとこ
)
が、
白
(
しろ
)
い
上着
(
うわぎ
)
を
被
(
き
)
て、ただ
一人
(
ひとり
)
控
(
ひか
)
えていましたが、めったに
客
(
きゃく
)
の
入
(
はい
)
っているのを
見
(
み
)
ませんでした。なんとなく、みすぼらしく、それに
狭苦
(
せまくる
)
しい
感
(
かん
)
じがしたからでしょう。
子供の床屋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そしてきゅうくつな
上着
(
うわぎ
)
の
肩
(
かた
)
を気にしながら、それでもわざと
胸
(
むね
)
を
張
(
は
)
って大きく手を
振
(
ふ
)
って町を通って行きました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
仕立屋
(
したてや
)
さんはこういって、
上着
(
うわぎ
)
のボタンをはずして、大男にあの
帯
(
おび
)
を見せました。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「ええ、王子さま。あなたのきものは草の
実
(
み
)
でいっぱいですよ」そして王子の黒いびろうどの
上着
(
うわぎ
)
から、
緑色
(
みどりいろ
)
のぬすびとはぎの
実
(
み
)
を一ひらずつとりました。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
“上着(アウターウェア)”の解説
アウターウェア(en: outerwear、外衣)は、屋外または外側に着用する衣服の総称。単にアウターということもある。
日本語の上着(うわぎ)にも相当するが、英語のouterwearには上半身に着用するという区分はない。
現代では、本来アウターウェアではなかった被服をアウターウェアとして着用することがある。その代表的なものとして、ワイシャツやキャミソールがあげられる。
(出典:Wikipedia)
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“上”で始まる語句
上
上手
上下
上方
上海
上衣
上野
上総
上人
上﨟