“赤錆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あかさび79.3%
あかさ20.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、驚いたことには小刀が悉皆すっかり赤錆あかさびになっております。これを見た時、私は何ともいえない慚愧ざんき悔恨の念が胸にこみ上げて来ました。
侍女 ええ、じょうかぎは、がっちりささっておりましたけれど、赤錆あかさびに錆切りまして、しますと開きました。くされて落ちたのでございます。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赤錆あかさびたような白髪の、そして同色の顎髯あごひげを伸ばした、常時みずばなを垂らしている老人を伴れて来て、自分の家に泊めて
長屋天一坊 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
門には赤錆あかさびた鉄板のとびらが、さも厳重に閉まって、のぞいてみるような隙間すきまもなく、広い邸内はヒッソリと静まり返って、人のけはいもなかった。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)