“あかさび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
赤錆85.2%
赤鏽14.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕等はすすきの穂を出した中を「悠々荘」のうしろへまわって見た。そこにはもう赤錆あかさびのふいた亜鉛葺とたんぶき納屋なや一棟ひとむねあった。
悠々荘 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この島の神様赤水あかみず明神は姫神でした。この水をんで歯をお染めになろうとすると水の色が赤錆あかさび色であったので、また銕漿水おはぐろみずという名前もありました。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
井戸——といっても味噌樽みそだるを埋めたのに赤鏽あかさびの浮いた上層水うわみずが四分目ほど溜ってる——の所でアネチョコといい慣わされた舶来の雑草の根に出来るいもを洗っていると
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
観覧車も今はげきとして鉄骨のペンキも剥げて赤鏽あかさびが吹き、土台のたたきは破れこぼちてコンクリートの砂利がみ出している。殺風景と云うよりはただ何となくそぞろに荒れ果てた景色である。
障子の落書 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)