“赤鏽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あかさび80.0%
あかさ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小みちは要冬青かなめもちの生け垣や赤鏽あかさびのふいた鉄柵てつさくの中に大小の墓を並べていた。が、いくら先へ行っても、先生のお墓は見当らなかった。
年末の一日 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
赤鏽あかさびの浮いた水には妙に無気味な感覚があって、どこかの草むらから錦の色をした蛇でも這出はいだしそうな気がした。
雨の上高地 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
なんでも赤鏽あかさびた鉄火鉢に炭火を入れてあって、それで煙管のやにを掃除する針金を焼いたり、また新しい羅宇竹を挿込さしこむ前にその端をこの火鉢の熱灰あつはいの中にしばらく埋めて柔らげたりするのであった。
喫煙四十年 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)