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しやうたい
ふりがな文庫
“
正體
(
しやうたい
)” の例文
新字:
正体
(一)の
神佛
(
しんぶつ
)
はまともの
物
(
もの
)
もあるが、
異形
(
いげう
)
のものも
多
(
おほ
)
い。そして
神佛
(
しんぶつ
)
は
往々
(
わう/\
)
種々
(
しゆ/″\
)
に
變相
(
へんさう
)
するから
之
(
これ
)
を
分
(
わか
)
つて
正體
(
しやうたい
)
、
權化
(
ごんげ
)
の二とすることが
出來
(
でき
)
る。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
なんとゆつても、まるで
屍骸
(
しんだもの
)
のやうに、ひツくりかへつてはもう
正體
(
しやうたい
)
も
何
(
なに
)
もありません。
梁
(
はり
)
の
煤
(
すゝ
)
もまひだすやうな
鼾
(
いびき
)
です。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
見る事ぞ病氣でさへなき物ならば此邊迄も
見送
(
みおく
)
り
遣
(
やら
)
んに
無念
(
むねん
)
の事を仕てけりと
前後不覺
(
ぜんごふかく
)
に泣沈み
正體
(
しやうたい
)
更
(
さら
)
に
有
(
あら
)
ざれば其有樣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
平生
(
へいぜい
)
からお
人好
(
ひとよ
)
しで、
愚圖
(
ぐづ
)
で、
低能
(
ていのう
)
な
彼
(
かれ
)
は、もともとだらしのない
男
(
をとこ
)
だつたが、
今
(
いま
)
は
全
(
まつた
)
く
正體
(
しやうたい
)
を
失
(
うしな
)
つてゐた。
彼
(
かれ
)
は
何度
(
なんど
)
私
(
わたし
)
の
肩
(
かた
)
に
倒
(
たふ
)
れかゝつたか
知
(
し
)
れなかつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
私
(
わたくし
)
は
如何
(
いか
)
にもして、かの
怪
(
あやし
)
の
船
(
ふね
)
の
正體
(
しやうたい
)
を
見屆
(
みとゞ
)
けんものをと、
身
(
み
)
を
飜
(
ひるがへ
)
して
左舷船首
(
さげんせんしゆ
)
に
走
(
はし
)
り、
眼
(
まなこ
)
を
皿
(
さら
)
のやうにして
其
(
その
)
船
(
ふね
)
の
方
(
かた
)
を
見詰
(
みつ
)
めたが、
月無
(
つきな
)
く、
星影
(
ほしかげ
)
も
稀
(
まれ
)
なる
海
(
うみ
)
の
面
(
おもて
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
……「それで、
矢來
(
やらい
)
から
此處
(
こゝ
)
まで。」「えゝ。」と
息
(
いき
)
を
引
(
ひ
)
いて、「
夢中
(
むちう
)
でした……
何
(
なに
)
しろ、
正體
(
しやうたい
)
を、あなたに
伺
(
うかゞ
)
はうと
思
(
おも
)
つたものですから。」
今
(
いま
)
は
昔
(
むかし
)
、
山城介
(
やましろのすけ
)
三善春家
(
みよしはるいへ
)
は
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「そんなに(身體を)ねぢつちあ、私あなたのお髮を頭から引き拔くぢやございませんか。でもそしたら、あなたは私の
正體
(
しやうたい
)
を疑つてらつしやるのをお止めになるでせうね。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
障子
(
しやうじ
)
の
外
(
そと
)
で
野中
(
のなか
)
さん、
野中
(
のなか
)
さんと
呼
(
よ
)
ぶ
聲
(
こゑ
)
が
二度
(
にど
)
程
(
ほど
)
聞
(
きこ
)
えた。
宗助
(
そうすけ
)
は
半睡
(
はんすゐ
)
の
裡
(
うち
)
にはいと
應
(
こた
)
へた
積
(
つもり
)
であつたが、
返事
(
へんじ
)
を
仕切
(
しき
)
らない
先
(
さき
)
に、
早
(
はや
)
く
知覺
(
ちかく
)
を
失
(
うしな
)
つて、
又
(
また
)
正體
(
しやうたい
)
なく
寐入
(
ねい
)
つてしまつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
勘次
(
かんじ
)
はおつぎに
身體
(
からだ
)
不相應
(
ふさうおう
)
な
仕事
(
しごと
)
をさせて
居
(
ゐ
)
ることを
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
る。それで
自分
(
じぶん
)
が
朝
(
あさ
)
は
屹度
(
きつと
)
先
(
さき
)
へ
起
(
お
)
きて
竈
(
かまど
)
の
下
(
した
)
へ
火
(
ひ
)
を
點
(
つ
)
ける。
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
疲
(
つか
)
れた
少女
(
せうぢよ
)
はまだぐつたりと
正體
(
しやうたい
)
もなく
枕
(
まくら
)
からこけて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
君を思へば
正體
(
しやうたい
)
無しや
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
開きけるに皆々
漸次
(
しだい
)
に
酩酊
(
めいてい
)
して前後を
失
(
うしな
)
ふ程に
五體
(
ごたい
)
俄
(
にはか
)
に
痿痺出
(
しびれだ
)
せしも只醉の廻りしと思ひて
正體
(
しやうたい
)
もなきに大膳等は
此體
(
このてい
)
を見て時分は
宜
(
よし
)
と風上より我家に火を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
湯
(
ゆ
)
どのだ、
正體
(
しやうたい
)
は
見屆
(
みとゞ
)
けた、あの
煙
(
けむり
)
だ。」といふと、
濱野
(
はまの
)
さんが
鼻
(
はな
)
を
出
(
だ
)
して、
嗅
(
か
)
いで
見
(
み
)
て、「いえ、あのにほひは
石炭
(
せきたん
)
です。
一
(
ひと
)
つ
嗅
(
か
)
いで
來
(
き
)
ませう。」と、いふことも
慌
(
あわ
)
てながら
戸外
(
おもて
)
へ
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
す。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(一)
神佛
(
しんぶつ
)
(
正體
(
しやうたい
)
、
權化
(
ごんげ
)
)
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
委敷
(
くはしく
)
物語ればお花は元より友次郎も夢かとばかり打驚き涙は落て瀧の如く中にもお花は心も
亂
(
みだ
)
るゝばかりに
泣悲
(
なきかな
)
しみ
暫時
(
しばし
)
は
正體
(
しやうたい
)
も非ざりしが何思ひけん友次郎が
脇差
(
わきざし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其
(
その
)
又
(
また
)
搖
(
ゆ
)
れ
方
(
かた
)
と
謂
(
い
)
うたら
一通
(
ひととほり
)
でなかつたので、
吐
(
は
)
くやら、
呻
(
うめ
)
くやら、
大苦
(
おほくるし
)
みで
正體
(
しやうたい
)
ない
者
(
もの
)
が
却
(
かへ
)
つて
可羨
(
うらやま
)
しいくらゐ、と
云
(
い
)
ふのは、
氣
(
き
)
の
確
(
たしか
)
なものほど、
生命
(
いのち
)
が
案
(
あん
)
じられるでな、
船
(
ふね
)
が
恁
(
か
)
うぐつと
傾
(
かたむ
)
く
度
(
たび
)
に
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
時々
(
とき/″\
)
梢
(
こずゑ
)
から、(
赤茶釜
(
あかちやがま
)
)と
云
(
い
)
ふのが
出
(
で
)
る。
目
(
め
)
も
鼻
(
はな
)
も
無
(
な
)
い、
赤剥
(
あかは
)
げの、のつぺらぽう、三
尺
(
じやく
)
ばかりの
長
(
なが
)
い
顏
(
かほ
)
で、
敢
(
あへ
)
て
口
(
くち
)
と
云
(
い
)
ふも
見
(
み
)
えぬ
癖
(
くせ
)
に、
何處
(
どこ
)
かでゲラ/\と
嘲笑
(
あざわら
)
ふ……
正體
(
しやうたい
)
は
小兒
(
こども
)
ほどある
大
(
おほ
)
きな
梟
(
ふくろふ
)
。
月夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
體
部首:⾻
23画
“正”で始まる語句
正
正午
正直
正面
正月
正気
正体
正鵠
正宗
正行