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栄
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さか
ふりがな文庫
“
栄
(
さか
)” の例文
旧字:
榮
勅使の一行が通ってきた北国の
駅路
(
うまやじ
)
には、
綸旨
(
りんし
)
下向
(
げこう
)
のうわさが、当然、人々の耳目からひろがった。そして、念仏門の
栄
(
さか
)
えが
謳歌
(
おうか
)
された。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ほかの
生物
(
せいぶつ
)
は
生存競争
(
せいぞんきょうそう
)
に
滅
(
ほろ
)
びても、
協力生活
(
きょうりょくせいかつ
)
をするありの
種族
(
しゅぞく
)
だけは
栄
(
さか
)
えるのだ、
世界
(
せかい
)
じゅうどこでも、ありのいないところはないだろう。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こうして、ちいさなたにしから
出世
(
しゅっせ
)
したおむこさんは、たにしの
長者
(
ちょうじゃ
)
とよばれて、やさしいおよめさんと
一緒
(
いっしょ
)
に、
末
(
すえ
)
ながく
栄
(
さか
)
えましたと、さ。
たにしの出世
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
神の
栄
(
さか
)
え霊魂の不滅を歌ひ得ざる堕落の詩人は、この光によりて初めて罪と暗黒の美を
見出
(
みいだ
)
し候。ボードレールが一句
夜あるき
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
お前になんの
栄
(
さか
)
えをも与えることもできないで。恥と
煩
(
わずら
)
いとのみ負わせた。お前がわしの妻子に最後までつくしてくれたことは、わしの
肝
(
きも
)
に
銘
(
めい
)
じている。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
その
後
(
のち
)
男
(
おとこ
)
はすっかり
心
(
こころ
)
を
入
(
い
)
れかえ、
村人
(
むらびと
)
からも
羨
(
うらや
)
まるるほど
夫婦仲
(
ふうふなか
)
が
良
(
よ
)
くなりました。
現在
(
げんざい
)
でもその
子孫
(
しそん
)
はたしか
彼地
(
かのち
)
に
栄
(
さか
)
えて
居
(
い
)
る
筈
(
はず
)
でございます……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
知らぬものは真の
文雅
(
ぶんが
)
の
士
(
し
)
とおもひ、
訪
(
とひ
)
よるさへも多ければ、
忽
(
たちま
)
ち
諸国
(
しよこく
)
にも
園
(
その
)
の名を
馨
(
かほ
)
らせ、
枝葉
(
えだは
)
の
栄
(
さか
)
え、それのみか、
根堅
(
ねがた
)
き
名園
(
めいゑん
)
を
斯
(
か
)
く
遺
(
のこ
)
して
年々
(
ねん/\
)
の
繁昌
(
はんじやう
)
、なみ/\の
智恵
(
ちゑ
)
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
この学校にて雛形の鑑札受くるときも、ハンスルといふ名にて通したれど、そは我
真
(
まこと
)
の名にあらず。父はスタインバハとて、今の国王に
愛
(
め
)
でられて、ひと時
栄
(
さか
)
えし画工なりき。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
歳
(
とし
)
も十七なればかねて
聟
(
むこ
)
をと思ひをりたるをりからなれば、かのしのび男が
実心
(
まごゝろ
)
に
愛
(
めで
)
て
早速
(
さつそく
)
媒
(
なかだち
)
の
橋
(
はし
)
をわたし、
姻礼
(
こんれい
)
もめでたくとゝのひて
程
(
ほど
)
なく男子をまうけけり。
其家
(
そのいへ
)
今
猶
(
なほ
)
栄
(
さか
)
ゆ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
御民
(
みたみ
)
われ
生
(
い
)
ける
験
(
しるし
)
あり
天地
(
あめつち
)
の
栄
(
さか
)
ゆる
時
(
とき
)
に
遇
(
あ
)
へらく
念
(
おも
)
へば 〔巻六・九九六〕 海犬養岡麿
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
敢
(
あえ
)
てこの部落が無くなるという意味ではない、衰えるという意味ではない、人と家とは
栄
(
さか
)
えるので、進歩するので、
繁昌
(
はんじょう
)
するので、やがてその電柱は
真直
(
まっすぐ
)
になり、
鋼線
(
はりがね
)
は
張
(
はり
)
を持ち
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして一番みすぼらしい雪小屋から出て、村の
頭
(
かしら
)
になりました。彼が生きていた間じゅう、彼の村人は
栄
(
さか
)
え、夜、食べる肉がないといって泣くものは一人もなかったということです。
負けない少年
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
よわき子は
天
(
あめ
)
さす指も毒に病む
栄
(
さか
)
えを祝へ地なる
醜草
(
しこぐさ
)
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
レバノンの
栄
(
さか
)
えはこれに与えられん
デンマルク国の話:信仰と樹木とをもって国を救いし話
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
果
(
はて
)
なく
栄
(
さか
)
えて
行
(
ゆ
)
くらんみ
代
(
よ
)
を
横浜市歌
(新字新仮名)
/
森林太郎
(著)
市
(
いち
)
が
栄
(
さか
)
へて
千代
(
ちよ
)
やよろづよ
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
新
(
あたら
)
しい
器械
(
きかい
)
が
発明
(
はつめい
)
されたとか、
新
(
あたら
)
しい
思想
(
しそう
)
が
流行
(
りゅうこう
)
するとか、また、
戦争
(
せんそう
)
などということがあって、
栄
(
さか
)
えた
職業
(
しょくぎょう
)
が、
急
(
きゅう
)
に
衰微
(
すいび
)
したり、また
反対
(
はんたい
)
に
衰微
(
すいび
)
していたものが
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
若
(
わか
)
いお
婿
(
むこ
)
さんとお
嫁
(
よめ
)
さんは、
仲
(
なか
)
よく
暮
(
く
)
らして、おとうさんとおかあさんをだいじにしました。そしてたくさん
子供
(
こども
)
を
生
(
う
)
んで、お
倉
(
くら
)
のねずみの
一家
(
いっか
)
はますます
栄
(
さか
)
えました。
ねずみの嫁入り
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
これと
申
(
もう
)
すも
皆
(
みな
)
神様
(
かみさま
)
の
御加護
(
ごかご
)
、お
蔭
(
かげ
)
で
他所
(
よそ
)
の
銀杏
(
いちょう
)
とは
異
(
こと
)
なり、
何年
(
なんねん
)
経
(
た
)
てど
枝
(
えだ
)
も
枯
(
か
)
れず、
幹
(
みき
)
も
朽
(
く
)
ちず、
日本国中
(
にほんこくじゅう
)
で
無類
(
むるい
)
の
神木
(
しんぼく
)
として、
今
(
いま
)
もこの
通
(
とお
)
り
栄
(
さか
)
えて
居
(
い
)
るような
次第
(
しだい
)
じゃ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「どこまで、悪運がつよいのか」といよいよ、
傲
(
おご
)
り
栄
(
さか
)
える平家を憎んだ。石の上の雑草みたいな、うだつの上がらない自分たちの生活に、また当分、
陽
(
ひ
)
があたらない
諦
(
あきら
)
めを嘆いた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
天皇
(
すめろぎ
)
の
御代
(
みよ
)
栄
(
さか
)
えむと
東
(
あづま
)
なるみちのく
山
(
やま
)
に
金花
(
くがねはな
)
咲
(
さ
)
く 〔巻十八・四〇九七〕 大伴家持
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
正しきものの名によって兵をくわだてた勇士をかかる
悲惨
(
ひさん
)
な境遇に
陥
(
おちい
)
らしめ、そして王法の敵にかかる
栄
(
さか
)
えをあたうるごとき不合理な神々の前に、
乞食
(
こじき
)
のごとくに伏してあわれみを求めることが!
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
会話はいよいよ
栄
(
さか
)
えて、
笑声
(
わらいごえ
)
が
雑
(
まじ
)
って来る。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
わが失へる血を吸ひ誇り
栄
(
さか
)
ゆ。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
一向
(
いつかう
)
に
市
(
いち
)
が
栄
(
さか
)
えぬ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
我
衰
(
おとろ
)
へて
国
(
くに
)
栄
(
さか
)
ふ
寡婦の除夜
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
「あの
店
(
みせ
)
も、はやらないとみえて、
店
(
みせ
)
を
閉
(
し
)
めるのだな。しかし、
生
(
い
)
き
物
(
もの
)
を、こんなに、ぞんざいにするようでは、なに
商売
(
しょうばい
)
だって、
栄
(
さか
)
えないのも
無理
(
むり
)
はない。」と、こんなことを
考
(
かんが
)
えたのであります。
おじいさんが捨てたら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
栄
(
さか
)
うる者は自ら
安々
(
あんあん
)
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
栄
常用漢字
小4
部首:⽊
9画
“栄”を含む語句
光栄
栄光
栄耀
夕栄
見栄
栄華
栄耀栄華
栄誉
虚栄
栄燿
御栄
栄螺
出来栄
見栄坊
繁栄
仕栄
栄花
栄西禅師
白栄
昌栄
...