“栄花”のいろいろな読み方と例文
旧字:榮花
読み方割合
えいが50.0%
えいぐわ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう朝廷に時めく高俅こうきゅう一門といえば、あたかも当時の日本における平家一門に似て、栄花えいがも権勢も意のままな大貴族だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち、おへんは武門から出家し、卯木うつぎどのは、女院の内の栄花えいがめかした似非えせ幸福から出家なされたものではあるまいかの。いうなれば、弥陀みだをたのむ発心ほっしんも出家。恋の彼岸を本願とするも出家。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
口に経陀羅尼きやうだらにの法文をじゆして、夢にも現にも市鄽してん栄花えいぐわの巷に立入ること無く、朝も夕も山林閑寂かんじやくの郷に行ひ済ましてあるべきなり。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
千曲川ちくまがは沿岸の民情、風俗、武士道と仏教とがところ/″\に遺した中世の古蹟、信越線の鉄道に伴ふ山上の都会の盛衰、昔の北国街道の栄花えいぐわ、今の死駅の零落——およそ信濃路のさま/″\
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)