木材もくざい)” の例文
それがまへつたように人間にんげんおほくなるにつれて木材もくざいがいよ/\おほ必要ひつようとなり、どんどんるため、村落そんらくちかやまはもとより
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
ゆゑにそのしかばねをいるゝところ棺槨くわんくわくには恒久的材料こうきうてきざいれうなる石材せきざいもちひた。もつとも棺槨くわんくわく最初さいしよ木材もくざいつくつたが、發達はつたつして石材せきざいとなつたのである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
あつさにへぬそばかれ退すさつてまたつた。かれ刃先はさきにぶるのをおもいとまもなく唐鍬たうぐはで、またつて木材もくざいけてたふさうとした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
で、たゞちに木材もくざい伐更きりあらためて、第二だいにざうきざみはじめた。が、またさくたいする迫害はくがい一通ひととほりではないのであつた。ねこんで行抜ゆきぬける、ねずみかじる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
日本につぽんでは今日こんにちおなじように、おほ木材もくざいいへてたので、そのあとはまったくなくなつてのこつてをりません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
「どこといってひとところではありませんでした。おおきなはこは、みなとえきまでつけていき、また石炭せきたん木材もくざいは、ほかのまちろしました。」と、汽罐車きかんしゃはいいました。
負傷した線路と月 (新字新仮名) / 小川未明(著)
思ふに竪穴の中央に數本の柱を建て是に棟梁を結び付け、周圍しうゐより多くの木材もくざいを寄せ掛け、其上を種々のもの、殊にふきにて覆ひ、蔦蔓つたづるの類にてつづり合はせて住居を作り上けたるならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
これは木材もくざい乾燥かんそうするのと、表面ひようめんから次第しだい腐蝕ふしよくしてるとにるのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
以上いじやう略述りやくじゆつしたごとく、日本家屋にほんかをく木造もくざうもつ出發しゆつぱつし、木造もくざうもつ發達はつたつしたのは、國土こくど特産とくさんする豊富ほうふなる木材もくざいのためであつて、地震ぢしんためではない。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
かれ自分じぶんにはつたときは、ふるすゝだらけの疎末そまつ建築けんちく燒盡やきつくして主要しゆえう木材もくざいわづかほのほいてつてる。執念しふね木材もくざい心部しんぶんでる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それから、おほきな木材もくざいからこまかな纎維せんいをとつてかみをこしらへたり、そのほかにも使つかふようにもなり、最近さいきんでは人造絹絲じんぞうけんし原料げんりようにも澤山たくさん木材もくざい使つかつてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
……をんなざう第一作だいいつさくが、まだ手足てあしまでは出来できなかつたが、ほゞかほかたちそなはつて、むねから鳩尾みづおちへかけてふつくりとつた、木材もくざいちゝならんで、目鼻口元めはなくちもときざまれた、フトしたとき……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かん支那しな建築けんちく木材もくざいせんいしとの混用こんようであるが、これもにおける木材もくざい比較的ひかくてき貧少ひんせうであるのと、石材せきざいおよせんてきする材料ざいれう豊富ほうふであるがためである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
それで、いまではとく山岳地方さんがくちほう森林しんりんは、いちばんにはこの意味いみ水源すいげんやしなふのに利用りようされ、建築土木用けんちくどぼくよう木材もくざいや、薪炭材料等しんたんざいりようなどをとるのは第二だいにとされるようになりました。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
さういふあひだ他人たにんはやしなたれねばたきゞられぬ貧乏びんばふ百姓等ひやくしやうらがこそ/\とれう木材もくざいいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
隣屋となりこのへんむねならぶる木屋きや大家たいけで、のきひさし屋根やねうへまで、ひし木材もくざい積揃つみそろへた、眞中まんなかけて、空高そらだか長方形ちやうはうけい透間すきまからおよそ三十でふけようといふみせ片端かたはしえる、木材もくざいかげになつて
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)