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もくざい
熱さに
堪へぬ
火の
側を
彼は
飛び
退つて
又立つた。
彼は
其の
刃先の
鈍く
成るのを
思ふ
暇もなく
唐鍬で、また
立つて
居る
木材を
引つ
掛けて
倒さうとした。
で、
直ちに
木材を
伐更めて、
第二の
像を
刻みはじめた。が、
又此の
作に
対する
迫害は
一通りではないのであつた。
猫が
来て
踏んで
行抜ける、
鼠が
噛る。
柱は
圓い
材木をそのまゝ、あるひは
皮をむいて
用ひ、
柱の
下には
礎もない、
掘立て
小屋といふふうなものであつたので、
今日その
跡はなにも
殘つてをりません。