トップ
>
佛壇
>
ぶつだん
ふりがな文庫
“
佛壇
(
ぶつだん
)” の例文
新字:
仏壇
が、不思議なことに諸道具や
百味
(
ひやくみ
)
箪笥、そんなものの奧に六疊ほどの疊敷があつて、壁際にはさゝやかな
佛壇
(
ぶつだん
)
が飾つてあるのです。
銭形平次捕物控:202 隠し念仏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
度々
(
たび/\
)
で
濟
(
す
)
みません。——
御免
(
ごめん
)
なさいましよ。」と、やつと
佛壇
(
ぶつだん
)
へ
納
(
をさ
)
めたばかりの
位牌
(
ゐはい
)
を、
内中
(
うちぢう
)
で、
此
(
これ
)
ばかりは
金色
(
こんじき
)
に、キラリと
風呂敷
(
ふろしき
)
に
包
(
つゝ
)
む
時
(
とき
)
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
起
(
おこ
)
し其夜家内は
寢鎭
(
ねしづ
)
まり
良
(
やゝ
)
丑刻半
(
なゝつはん
)
共
(
とも
)
思ふ
頃
(
ころ
)
不※
(
ふと
)
起出
(
おきい
)
で
豫
(
かね
)
て勝手は知りしゆゑ
拔足
(
ぬきあし
)
さし足して奧へ忍び行き
佛壇
(
ぶつだん
)
の下より三百五十兩の大金を盜み
出
(
いだ
)
し是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「なあに、さうだ
物
(
もん
)
なんざ
貼
(
は
)
んねえツたつて
汝
(
わ
)
ツ
等
(
ら
)
がよりやこつちの
方
(
はう
)
が
早
(
はや
)
く
癒
(
なほ
)
つから」
小柄
(
こがら
)
な
爺
(
ぢい
)
さんは
暫
(
しばら
)
く
手
(
て
)
もとへ
置
(
お
)
いた
油
(
あぶら
)
の
皿
(
さら
)
を
再
(
ふたゝ
)
び
佛壇
(
ぶつだん
)
の
隅
(
すみ
)
へ
藏
(
しま
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
鷲尾はいい加減な
返辞
(
へんじ
)
をしながら、もう一言娘に云いたい機会をネラっていたが、最初は小格子の
蔭
(
かげ
)
にうずくまり、次には奥の
佛壇
(
ぶつだん
)
の
傍
(
そば
)
で向うむきのまま
佇
(
たたず
)
んでいたのが
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
▼ もっと見る
正面には家に較べて立派な
神棚
(
かみだな
)
があツて、傍の方に小さな
佛壇
(
ぶつだん
)
もあツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
又
(
また
)
本堂
(
ほんだう
)
の
佛壇
(
ぶつだん
)
の
前
(
まへ
)
を
拔
(
ぬ
)
けて、
圍爐裏
(
ゐろり
)
の
切
(
き
)
つてある
昨日
(
きのふ
)
の
茶
(
ちや
)
の
間
(
ま
)
へ
出
(
で
)
た。
其所
(
そこ
)
には
昨日
(
きのふ
)
の
通
(
とほ
)
り
宜道
(
ぎだう
)
の
法衣
(
ころも
)
が
折釘
(
をれくぎ
)
に
懸
(
か
)
けてあつた。さうして
本人
(
ほんにん
)
は
勝手
(
かつて
)
の
竈
(
かまど
)
の
前
(
まへ
)
に
蹲踞
(
うづく
)
まつて、
火
(
ひ
)
を
焚
(
た
)
いてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
戸
(
と
)
も
障子
(
しやうじ
)
もない
煤
(
すゝ
)
け
切
(
き
)
つた
佛壇
(
ぶつだん
)
はおつぎを
使
(
つか
)
つて
佛器
(
ぶつき
)
や
其
(
その
)
他
(
た
)
の
掃除
(
さうぢ
)
をして、
賽
(
さい
)
の
目
(
め
)
に
刻
(
きざ
)
んだ
茄子
(
なす
)
を
盛
(
も
)
つた
芋
(
いも
)
の
葉
(
は
)
と、
寂
(
さび
)
しいみそ
萩
(
はぎ
)
の
短
(
みじか
)
い
小
(
ちひ
)
さな
花束
(
はなたば
)
とを
供
(
そな
)
へた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
濱野
(
はまの
)
さんが
歸
(
かへ
)
つてから、その
一枚
(
いちまい
)
を
水
(
みづ
)
に
浸
(
ひた
)
して、そして
佛壇
(
ぶつだん
)
に
燈
(
あかり
)
を
點
(
てん
)
じた。
謹
(
つゝし
)
んで
夜
(
よ
)
を
守
(
まも
)
つたのである
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一同がつかりして、元の部屋——
佛壇
(
ぶつだん
)
の扉も、二つの床もそのまゝにしてある佛間へ引返しました。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
佛壇
(
ぶつだん
)
へ上置其夜は九助も
旅勞
(
たびつか
)
れゆゑ前後も知らず休みしが翌朝
佛壇
(
ぶつだん
)
を見れば日蓮上人
直筆
(
ぢきひつ
)
十界の曼陀羅見えざるにより家内は
大騷
(
おほさわ
)
ぎとなりて直樣菩提所
不動院
(
ふどうゐん
)
を招き
卜筮
(
うらなひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
煤
(
すゝ
)
け
切
(
き
)
つた
佛壇
(
ぶつだん
)
の
菜種油
(
なたねあぶら
)
の
明
(
あか
)
りは
遠
(
とほ
)
い
國
(
くに
)
からでも
光
(
ひか
)
つて
來
(
く
)
るやうにぽつちりと
微
(
かす
)
かに
見
(
み
)
えた。お
袋
(
ふくろ
)
のよりも
先
(
ま
)
づ
白木
(
しらき
)
の
儘
(
まゝ
)
のお
品
(
しな
)
の
位牌
(
ゐはい
)
に
心
(
こゝろ
)
からの
線香
(
せんかう
)
の
煙
(
けぶり
)
が
靡
(
なび
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
佗
(
わび
)
しさは、
食
(
た
)
べるものも、
着
(
き
)
るものも、こゝに
斷
(
ことわ
)
るまでもない、
薄
(
うす
)
い
蒲團
(
ふとん
)
も、
眞心
(
まごころ
)
には
暖
(
あたゝか
)
く、
殊
(
こと
)
に
些
(
ちと
)
は
便
(
たよ
)
りにならうと、
故
(
わざ
)
と
佛間
(
ぶつま
)
の
佛壇
(
ぶつだん
)
の
前
(
まへ
)
に、
枕
(
まくら
)
を
置
(
お
)
いてくれたのである。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いえ、
疳
(
かん
)
の強いお子さんで、そんなに物驚きをなさりながらも、どうしても誰とも一緒にお休みになりません。仕方が御座いませんので、お孃樣か私が、床を並べて、お
佛壇
(
ぶつだん
)
の前に休んで居ります」
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
父親
(
ちゝおや
)
が
佛壇
(
ぶつだん
)
に
御明
(
みあかし
)
を
點
(
てん
)
ずる
間
(
ま
)
に、
母親
(
はゝおや
)
は、
財布
(
さいふ
)
の
紐
(
ひも
)
を
結
(
ゆは
)
へながら、
駈
(
か
)
けて
出
(
で
)
て
之
(
これ
)
を
懷中
(
ふところ
)
に
入
(
い
)
れさせる、
女中
(
ぢよちう
)
がシヨオルをきせかける、
隣
(
となり
)
の
女房
(
にようばう
)
が、
急
(
いそ
)
いで
腕車
(
くるま
)
を
仕立
(
したて
)
に
行
(
ゆ
)
く、とかうする
内
(
うち
)
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
佛壇
(
ぶつだん
)
は昨夜もこの通り締つて居たんだね、八」
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
祖母
(
そぼ
)
が
佛壇
(
ぶつだん
)
の
輪
(
りん
)
を
打
(
う
)
つて
座
(
すわ
)
つた。
私
(
わたし
)
も
同
(
おな
)
じやうに
座
(
すわ
)
つた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
佛
部首:⼈
7画
壇
常用漢字
中学
部首:⼟
16画
“佛”で始まる語句
佛
佛蘭西
佛教
佛樣
佛國
佛骨子
佛性
佛人
佛語
佛菩薩