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點頭
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うなづ
ふりがな文庫
“
點頭
(
うなづ
)” の例文
新字:
点頭
「ええ……」路易はためらひがちに
點頭
(
うなづ
)
いた。數時間後、その詩人の家を出た時には彼はひどく物足りなさうな顏をしてゐた。
顔
(旧字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
從者
(
ずさ
)
は近き
邊
(
あたり
)
の院に立寄りて何事か物問ふ樣子なりしが、やがて元の所に立歸り、何やら主人に
耳語
(
さゝや
)
けば、
點頭
(
うなづ
)
きて尚も山深く上り行きぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
私
(
わたくし
)
は
默
(
だま
)
つて
點頭
(
うなづ
)
くと
夫人
(
ふじん
)
は
靜
(
しづか
)
に
立上
(
たちあが
)
り『
皆樣
(
みなさま
)
のお
耳
(
みゝ
)
を
汚
(
けが
)
す
程
(
ほど
)
ではありませんが。』と
伴
(
ともな
)
はれてピアノ
臺
(
だい
)
の
上
(
うへ
)
へ
登
(
のぼ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
請
(
こ
)
へば
平常
(
つね
)
の
氣
(
き
)
だてに
有
(
あ
)
るべき
願
(
ねが
)
ひとて
疑
(
うたが
)
ひもなく
運平
(
うんぺい
)
點頭
(
うなづ
)
きて
然
(
さ
)
らば
疾
(
と
)
く
行
(
ゆ
)
きて
疾
(
と
)
くかへれ
病人
(
びやうにん
)
の
處
(
ところ
)
に
長居
(
ながゐ
)
はせぬもの
供
(
とも
)
には
鍋
(
なべ
)
なりと
連
(
つ
)
れて
行
(
ゆ
)
きなされと
氣
(
き
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
遠い戰國や李唐時代を引く迄もなく、最近の中華民國の有樣を見ても、成程と
點頭
(
うなづ
)
かるる所が多い。
支那人の妥協性と猜疑心
(旧字旧仮名)
/
桑原隲蔵
(著)
▼ もっと見る
平次は靜かに
點頭
(
うなづ
)
いて、主人の導くまゝに奧へと進みました。多勢の雇人達は、恐ろしい不安に縮み上つて、障子の蔭から、縁側の隅から、それを見遣つて居ります。
銭形平次捕物控:050 碁敵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
無言に
點頭
(
うなづ
)
いて、自分は坐つてまた横になつて、先づ菓子を頬張つた。渇き切つた咽喉を通つて行くその
不味
(
まづさ
)
加減と云つたら無い。思はずも顏をしかめざるを得なかつた。
一家
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
「
動
(
いご
)
かねえでろ
爺
(
ぢい
)
、
喰
(
た
)
べてえ
物
(
もの
)
でもねえか」おつぎは
復
(
ま
)
た
軟
(
やはら
)
かにいつた。
卯平
(
うへい
)
は
只
(
たゞ
)
點頭
(
うなづ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
何の事だ自分の横に坐つてゐる角帶を締めた若旦那らしいのが鷹揚に振返つて
點頭
(
うなづ
)
く。
俳諧師
(旧字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
夫人はわれと杯を
打碰
(
うちあは
)
せて、意味ありげなる目を我面に注ぎ、これを
乾
(
ほ
)
さばや、
好
(
よき
)
機會
(
をり
)
のためにと云ふに、我友
點頭
(
うなづ
)
きてげに好機會は必ず來べきものぞ、屈せずして待つが
丈夫
(
ますらを
)
の事なりと云ふ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
上
(
あげ
)
震
(
ふる
)
ひ聲して仰せの通り相違御座なく如何にも吾助殿と申合せ宅兵衞殿を
欺
(
あざむ
)
き金子五兩
貰
(
もら
)
ひ受候と申立るに越前守殿
點頭
(
うなづ
)
かれ如何に吾助兼は既に
白状
(
はくじやう
)
に及びたり斯ても未だ
陳
(
ちん
)
ずるやと
種々
(
さま/″\
)
に事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
道臣はそれを碌に聞かないで、たゞ「ふん、ふん」と
點頭
(
うなづ
)
いてゐた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
*クロニーオーンしか宣んし
點頭
(
うなづ
)
き垂るゝ双の眉
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
さうして向き向きに 何か
點頭
(
うなづ
)
き合つてゐる
山果集
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
K君は
點頭
(
うなづ
)
いて熱心に眺め入つた。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ブロクルハースト氏は
點頭
(
うなづ
)
いた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
孝子は笑つて
點頭
(
うなづ
)
いた。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
村童は只
點頭
(
うなづ
)
くのみ。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
と
言
(
い
)
ひ
終
(
をは
)
つて、
少年
(
せうねん
)
が
默
(
だま
)
つて
點頭
(
うなづ
)
くのを
笑
(
え
)
まし
氣
(
げ
)
に
打
(
う
)
ち
見
(
み
)
やりつゝ、
他
(
た
)
の
三人
(
みたり
)
を
促
(
うなが
)
して
船室
(
キヤビン
)
を
出
(
で
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
平次はそれを見渡して一寸躊躇しましたが、三人の男が、一緒に來た八五郎の顏を見て、變な眼付きで
點頭
(
うなづ
)
き合ふのを見て取ると、その儘默つて奧へ通つてしまひました。
銭形平次捕物控:222 乗合舟
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「なあ
爺
(
ぢゝ
)
、
其
(
そ
)
の
方
(
はう
)
がよかつぺ」といひ
掛
(
か
)
けた。
卯平
(
うへい
)
は
其
(
そ
)
の
蹙
(
しが
)
めるやうな
目
(
め
)
で
微
(
かす
)
かに
點頭
(
うなづ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
直
(
なほ
)
つて
呉
(
く
)
れ、よ、よ、こら
雪
(
ゆき
)
、
宜
(
よ
)
いか、
解
(
わか
)
つたかと
言
(
い
)
へば、
唯
(
たゞ
)
點頭
(
うなづ
)
いて、はいはいと
言
(
い
)
ふ。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あゝ
然
(
さ
)
なり、
然
(
さ
)
なりと
點頭
(
うなづ
)
きしが、然るにても痛はしきは維盛卿、斯かる由ありとも知り給はで、情なの者よ、變りし世に心までがと、一
圖
(
づ
)
に我を恨み給はん事の
心苦
(
こゝろぐる
)
しさよ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
丁度自分もそれを感じてゐたところであつたので、無言に
點頭
(
うなづ
)
いた。
一家
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
見られ小夜衣其方事も久八が申立たる事ども
覺
(
おぼ
)
え有やと
尋問
(
たづね
)
らるゝに小夜衣は長庵が五十兩の金子千太郎より
騙
(
かた
)
り取し事は千太郎
存生
(
ぞんしやう
)
の
節
(
せつ
)
私し方へ參られし折柄委細に聞及びし故甚だ
悔
(
くや
)
しく思ひ居候と
有體
(
ありてい
)
に申立ける程に越前守殿
點頭
(
うなづ
)
かれ引合の者共
悉皆
(
こと/″\
)
く申立により長庵が
惡事
(
あくじ
)
箇條
(
かでう
)
明白
(
めいはく
)
に
了解
(
わかり
)
たり因つては
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
斜
(
なゝめ
)
に
茶碗
(
ちやわん
)
の
水
(
みづ
)
に
立
(
た
)
つた
紙捻
(
こより
)
がだん/\に
水
(
みづ
)
を
吸
(
す
)
うて
點頭
(
うなづ
)
いた
樣
(
やう
)
にくたりと
成
(
な
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
何事か暫し
囁
(
さゝや
)
きしが、
一言毎
(
ひとことごと
)
に
點頭
(
うなづ
)
きて
冷
(
ひやゝ
)
かに打笑める男の肩を輕く叩きて
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
『
何事
(
なにごと
)
も
天命
(
てんめい
)
です、
然
(
しか
)
し
吾等
(
われら
)
は
此
(
この
)
急難
(
きふなん
)
に
臨
(
のぞ
)
んでも、
我
(
わが
)
日本
(
につぽん
)
の
譽
(
ほまれ
)
を
傷
(
きづゝ
)
けなかつたのがせめてもの
滿足
(
まんぞく
)
です。』と
語
(
かた
)
ると、
夫人
(
ふじん
)
も
微
(
かす
)
かにうち
點頭
(
うなづ
)
き、
俯伏
(
ひれふ
)
して
愛兒
(
あいじ
)
の
紅
(
くれない
)
なる
頬
(
ほう
)
に
最後
(
さいご
)
の
接吻
(
せつぷん
)
を
與
(
あた
)
へ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
と言ふ平次の問ひに、困つたことに
點頭
(
うなづ
)
いた材木屋は一軒もありません。
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
先
(
さき
)
へ
行
(
ゆ
)
きても
有
(
あ
)
るか
無
(
な
)
きか
知
(
し
)
れませねば
何
(
なに
)
にてもよし
此
(
こ
)
の
車
(
くるま
)
お
頼
(
たの
)
みなされてよと
俄
(
にはか
)
に
足元
(
あしもと
)
重
(
おも
)
げになりぬあの
此樣
(
こん
)
な
車
(
くるま
)
にお
乘
(
め
)
しなさるとかあの
此樣
(
こん
)
な
車
(
くるま
)
にと
二度
(
にど
)
三度
(
さんど
)
お
高
(
たか
)
輕
(
かろ
)
く
點頭
(
うなづ
)
きて
詞
(
ことば
)
なし
我
(
わ
)
れも
雪中
(
せつちゆう
)
の
隨行
(
ずゐかう
)
難儀
(
なんぎ
)
の
折
(
をり
)
とて
求
(
もと
)
むるまゝに
言附
(
いひつ
)
くる
那
(
くだん
)
の
車
(
くるま
)
さりとては
不似合
(
ふにあひ
)
なり
錦
(
にしき
)
の
上着
(
うはぎ
)
につゞれの
袴
(
はかま
)
つぎ
合
(
あは
)
したやうなと
心
(
こゝろ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
諦められさうもない樣子ですが、平次は靜かに
點頭
(
うなづ
)
きました。
銭形平次捕物控:056 地獄から来た男
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次はもう一度強く
點頭
(
うなづ
)
きました。
銭形平次捕物控:027 幻の民五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
點
部首:⿊
17画
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
“點”で始まる語句
點
點々
點滴
點火
點出
點在
點綴
點鐘
點燈頃
點心