“うなづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
40.1%
点頭17.4%
首肯14.0%
點頭13.4%
5.2%
頷付2.9%
黙頭1.2%
1.2%
低頭0.6%
合黙0.6%
合點0.6%
点首0.6%
0.6%
默首0.6%
黙首0.6%
點首0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まげは短くめてつてゐる。月題さかやきは薄い。一度喀血かくけつしたことがあつて、口の悪い男には青瓢箪あをべうたんと云はれたと云ふが、にもとうなづかれる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そして頭を挙げた時には、蔵海は頻りに手を動かして麓の方の闇を指したり何かして居た。老僧は点頭うなづいて居たが、一語をも発しない。
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
水聲は中々激しくて、川といはうよりは瀧といつた方が好い位であり、成程「瀧」といふ地名も名詮自性であると首肯うなづかせた。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
從者ずさは近きあたりの院に立寄りて何事か物問ふ樣子なりしが、やがて元の所に立歸り、何やら主人に耳語さゝやけば、點頭うなづきて尚も山深く上り行きぬ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
兄は何も言はずにうなづいてゐた。嫂は荷物の散らかつたなかに鍵がないと探してゐた。お葉はそれを障子の影に聞いてゐたのである。
三十三の死 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
成程なるほど。」と蘿月らげつ頷付うなづいて、「さういふ事なら打捨うつちやつても置けまい。もう何年になるかな、親爺おやぢが死んでから………。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
他意も無げにうち黙頭うなづきつ。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
言へばうなづき、『見しはそも——』
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
Y博士は軽く低頭うなづいて見せたが、『で、貴女は?』
くづれた土手 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
すると法官はそれが正しいと云はぬ許りに幾度も幾度も合黙うなづきました。けれど私が又話を進めなかつた時はもう其麽気色は見えませんでした。
獄中の女より男に (新字旧仮名) / 原田皐月(著)
彼は微笑ほゝゑんで合點うなづいた。私たちは手を握り合つて別れた。
ふ。われすこちからありて、やわか座頭ざとうおとるまじい大力だいりきのほどがおもはれる。みづからくま張殺はりころしたと名乗なのるのと、どちらが点首うなづかれるかはろんおよばぬ。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
買つてあてがつたところで、格別礼も言はないで、一寸うなづいてみせた位で、直ぐ受取つたに相違ない。
八五郎のガラツ八は、默つて默首うなづきました。其處からお妾のお糸の家まではほんの五六間——
塔の上の詮索の方が遙かに好い結果を来すのだわいと余は独り黙首うなづいて居たが、此の時堀の方から人々の異様に叫ぶ声が聞こえた、何の事だか勿論聞き分ける事は出来ぬけれど
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
お房は、點首うなづいたまま、土間を下りるか下りぬに、ガラリ格子戸をけ、顏だけ突出つきだして大きな聲で花屋を呼ぶ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)