トップ
>
肯
>
うなづ
ふりがな文庫
“
肯
(
うなづ
)” の例文
平次が妾のお源の神妙らしく
取繕
(
とりつくろ
)
つた顏を
顧
(
かへりみ
)
ると、お源は少しあわてて、大きく
肯
(
うなづ
)
きました。平次の推理には一點の隙もありません。
銭形平次捕物控:269 小判の瓶
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
兄は何も言はずに
肯
(
うなづ
)
いてゐた。嫂は荷物の散らかつたなかに鍵がないと探してゐた。お葉はそれを障子の影に聞いてゐたのである。
三十三の死
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
君自身は、僕の前で平気な顔はできんのぢやないか? 信ずるに足る友人として、僕を
肯
(
うなづ
)
かせるやうな説明をしてもらひたいんだ
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
彼は一つ
肯
(
うなづ
)
くと
素早
(
すばや
)
く、
西湖
(
せいこ
)
を望む窓辺に駈けより、重い
花壜
(
かびん
)
を
※止
(
はっし
)
となげつけた。ガタリという物音がして、西湖の空のあたりが、二つに裂けて倒れた。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
これはその後数十年間に、道人の指し示した方角へ変転しつつあるかにうかがはれるが、それだけに、道人の言説は正しかつたと、いまにして
肯
(
うなづ
)
けるのである。
秋艸道人の書について
(新字旧仮名)
/
吉野秀雄
(著)
▼ もっと見る
メァリーは私が
快
(
こゝろよ
)
くなつて
階下
(
した
)
に降りて來られるやうになつたのを見て、彼女が感じた喜びを二言三言
優
(
やさ
)
しく靜かに示してくれた。ダイアナは私の手をとつて私に
肯
(
うなづ
)
きかけ乍ら云つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
なぜならば、少しもそれらの
運動
(
うんどう
)
や
宣言
(
せんこく
)
に
共鳴
(
きようめい
)
を感ずることが出來ませんでしたから。ひそかに
自分達
(
じぶんたち
)
の考へはもう
舊
(
ふる
)
いのだろうと
肯
(
うなづ
)
きました。さうしてその舊さに
滿足
(
まんぞく
)
を感じ、
光榮
(
くわうえい
)
を感じました。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
巡査は、信一郎の云ふ事を、一々
肯
(
うなづ
)
いて聴いてゐたが
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
男優E これは
異
(
い
)
なこと……。
御前様
(
ごぜんさま
)
は、大きくお
肯
(
うなづ
)
きになります。
職業(教訓劇)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
「えゝ。」お葉は淋しく
肯
(
うなづ
)
いたのである。
三十三の死
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
私は
肯
(
うなづ
)
いた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
肯
常用漢字
中学
部首:⾁
8画
“肯”を含む語句
首肯
肯分
肯定
肯入
肯綮
北爾肯州
受肯
弁肯
御肯入
御首肯
肯定者
肯諾
肯首
首肯点頭