秋艸道人の書についてしゅうそうどうじんのしょについて
秋艸道人会津八一博士の処女歌集『南京新唱』をはじめてわたしの読んだのは、大正十四年春のことだつたが、集中に見えた二首の難解歌がどうにも気にかかるので、発行元の春陽堂へ問ひ合せて道人の住所を知り、その件をおそるおそる質問に及んだのが、翌十五年 …