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餓死
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がし
ふりがな文庫
“
餓死
(
がし
)” の例文
丁坊は
餓死
(
がし
)
するか、さもなければこの
辺
(
へん
)
の名物である白熊に頭からぱくりとやられて、向うのお
腹
(
なか
)
をふとらせるか、どっちかであろう。
大空魔艦
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私の前には
餓死
(
がし
)
と労働の二つの途があって私はただ
常暗
(
とこやみ
)
の国に行くために、その途の一つをたどらなければならないのだ。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
縁は不思議なもので、もしこの竹垣が破れていなかったなら、吾輩はついに
路傍
(
ろぼう
)
に
餓死
(
がし
)
したかも知れんのである。一樹の蔭とはよく
云
(
い
)
ったものだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
毛利家の
被官
(
ひかん
)
、清水長左衛門
宗治
(
むねはる
)
が、わずか五千の士卒や農兵と共に、
餓死
(
がし
)
してもと、死守している敵城なのであった。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「人間は皆死なゝければなりません、」一つの聲が私の直ぐ間近に聞えた、「けれども、もしあなたが
餓死
(
がし
)
したなら、それが果されたわけなのですか。 ...
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
こうなると、いままで、
救
(
すく
)
ってもらったものが、まったく
食
(
た
)
べられなくなって、
餓死
(
がし
)
したものもあります。
世間
(
せけん
)
では、
急
(
きゅう
)
に、
金持
(
かねも
)
ちの
冷淡
(
れいたん
)
を
責
(
せ
)
めました。
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「つまり
餓死
(
がし
)
したり自殺したりする手数を国家的に省略してやるのですね。ちょっと有毒
瓦斯
(
ガス
)
をかがせるだけですから、たいした苦痛はありませんよ。」
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「眼のせいだな」と彼はまた呟いた、「——度の違うめがねを掛けているような気持だ、人間が
餓死
(
がし
)
をするときは、こんなふうなことから始まるのだろうか」
おごそかな渇き
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
お猿や犬の太夫と同じやうに、食物と
鞭
(
むち
)
とで馴され、命がけの危ない藝當をさせられるくらゐなら、私は
餓死
(
がし
)
した方が餘つぽど
優
(
ま
)
しだと思つたので御座います。
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
(四二)
或
(
あるひ
)
は
曰
(
いは
)
く、
(四三)
天道
(
てんだう
)
は
親
(
しん
)
無
(
な
)
く、
常
(
つね
)
に
善人
(
ぜんにん
)
に
與
(
くみ
)
すと。
伯夷
(
はくい
)
・
叔齊
(
しゆくせい
)
の
若
(
ごと
)
きは、
善人
(
ぜんにん
)
と
謂
(
い
)
ふ
可
(
べ
)
き
者
(
もの
)
か
非
(
ひ
)
か。
仁
(
じん
)
を
積
(
つ
)
み
行
(
おこなひ
)
を
潔
(
いさぎよ
)
うし、
此
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
くにして
餓死
(
がし
)
せり。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
成経 わしはあなたを一人この島に捨てて帰るほどなら、むしろ三人でこの島で
餓死
(
がし
)
するほうがいい。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
右両説の
孰
(
いづ
)
れを
取
(
と
)
るも同じと雖も、
奈何
(
いかん
)
せん十日間の食糧を以て
探検
(
たんけん
)
の
目的
(
もくてき
)
を果さんとの心算なれば、途中如何なる
故障
(
こしやう
)
の
起
(
おこ
)
るありて一行
餓死
(
がし
)
の
憂
(
うれへ
)
あるやも計られず
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
沼
(
ぬま
)
の
干
(
ひ
)
てしまはないうちに
雨
(
あめ
)
はふりましたが、その
雨
(
あめ
)
のふらないうちに
雜魚
(
ざこ
)
はみんな
餓死
(
がし
)
しました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
飼犬
(
かいいぬ
)
が主人の少年の病死の時その墓を離れず食物もとらずとうとう
餓死
(
がし
)
した有名な例、
鹿
(
しか
)
や
猿
(
さる
)
の子が殺されたときそれを
慕
(
した
)
って親もわざと殺されることなど
誰
(
たれ
)
でも知っています。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そう思い到ると日ごろ酒を好きな重吉が知らぬ他国でいねと同じように突然
中気
(
ちゅうき
)
にでもなって、助けを求めるには声は出ず、食べるものもなく
餓死
(
がし
)
でもしているのではなかろうか。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
しかるに彼らは真に心の独立を重んじ、ついには我が心に
叶
(
かな
)
わぬ
周
(
しゅう
)
の
粟
(
あわ
)
を食わずとて
首陽山
(
しゅようざん
)
に
隠
(
かく
)
れ、歌を詠じて
餓死
(
がし
)
したところは、たしかに両人は心の独立を重んじた証拠である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
大岡殿に向ひ
否
(
いな
)
昌次郎夫婦を
害
(
ころ
)
せし者傳吉の外には
御座
(
ござ
)
なく其故は昌次郎
女房
(
にようばう
)
は元傳吉が妻にて傳吉は
只
(
たゞ
)
今の妻專と
密通
(
みつつう
)
仕つり母諸共梅は
離別
(
りべつ
)
せられ
道路
(
だうろ
)
に
餓死
(
がし
)
仕るべき有樣なるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
五十余年前の
饑饉
(
ききん
)
の時、或所にて
餓死
(
がし
)
したる人の懐に小判百両ありしときゝぬ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
これより
漸
(
ようや
)
く
米塩
(
べいえん
)
の資を得たれども、彼が出京せし当時はほとんど着のみ着のままにて、諸道具は一切
屑屋
(
くずや
)
に売り払い、
遂
(
つい
)
には火鉢の
五徳
(
ごとく
)
までに手を附けて、
僅
(
わず
)
かに
餓死
(
がし
)
を免がるるなど
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
だが、まさか文代さんをこのままにしておいて
餓死
(
がし
)
させるというのではあるまい。「人間豹」の死刑はそんな生やさしいものではないであろう。ああ、いったいあいつは何を考えているのだ。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「それでは永久に洞穴のなかにいて
餓死
(
がし
)
するつもりか」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
この夏、城の
妃
(
きさき
)
は皆わが心の塔の
内
(
うち
)
に
餓死
(
がし
)
したり。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
餓死
(
がし
)
にきまった。
たずねびと
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
さりとて地球の方へ引かえすことも出来ず宙ぶらりんになってしまって、ただもう
餓死
(
がし
)
を待つより外しかたがないという恐ろしい
空間帯
(
くうかんたい
)
だった。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
とっている体、悪くしたら朝までに死んでしまうかも知れぬ。——いやいや、幾日も、人に気づかれずにいれば、それでなくても
餓死
(
がし
)
するにきまっている
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「サア、
凍
(
こゞ
)
え死ぬほど寒くはないし、
餓死
(
がし
)
したにしてはよく肥つて居るし、——矢つ張り急病でせうな」
銭形平次捕物控:319 真珠太夫
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
愛する友が互いに呪い合い、
汚
(
けが
)
す言葉を吐き合い、互いに殺し合おうとする! 名誉ある武士のすえが、食物を争い合う。あゝ、そんなあさましいことをするよりわしは
餓死
(
がし
)
を選ぶ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
直接世間を相手にする芸術家に至ってはもしその述作なり製作がどこか社会の一部に反響を起して、その反響が物質的報酬となって現われて来ない以上は
餓死
(
がし
)
するよりほかに仕方がない。
道楽と職業
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
五十余年前の
饑饉
(
ききん
)
の時、或所にて
餓死
(
がし
)
したる人の懐に小判百両ありしときゝぬ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
数日の食糧を
携
(
たづさ
)
へて
入
(
い
)
るも中途に
餓死
(
がし
)
せんのみ、
請
(
こ
)
ふ今夜此地に
露宿
(
ろしゆく
)
し、明朝出立二日間位の食糧を
携
(
たづさ
)
へて水源
探究
(
たんきう
)
に
赴
(
おもむ
)
き、而して
再
(
ふたた
)
び当地に帰らんのみと、人夫等異口同音
堅
(
かた
)
く此説を
取
(
と
)
る
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
遂
(
つひ
)
に
首陽山
(
しゆやうざん
)
に
餓死
(
がし
)
せり。
此
(
これ
)
に
由
(
よ
)
つて
之
(
これ
)
を
觀
(
み
)
れば
(四一)
怨
(
うら
)
みたるか
非
(
ひ
)
か。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
だが、明智やきみたちが、この洞くつの道にまよって、かってに
餓死
(
がし
)
するのは、おれの知ったことじゃないからね。二十面相のじゃまだてをしたきみたちの
自業自得
(
じごうじとく
)
というものだよ。ハハハ……。
妖怪博士
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
恨み
遺恨
(
ゐこん
)
に思ふか
悴
(
せがれ
)
惣内と里と不
義
(
ぎ
)
致居る旨申掛
離別
(
りべつ
)
致候故私しども親子
道路
(
だうろ
)
に
餓死
(
がし
)
も仕つるべく候處惣内儀見兼候儘私し共を
引取
(
ひきとり
)
世話
(
せわ
)
致
(
いたし
)
呉
(
くれ
)
其後百姓共取持にて惣内へ里を
娶合
(
めあはせ
)
候然るに九助は是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「そうだ。われわれを待っているものは燃料の欠乏だ。食料がなくなることだ。そしてみんな
餓死
(
がし
)
するのだ。ああ、おれは餓死するまえに頭が変になりたい」
怪星ガン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
餓死
(
がし
)
しても守りきると覚悟している城内の将兵だけに、一人の藤吉郎を見ても、その眼は殺気立っていた。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
餓死
(
がし
)
する迄も默つて居なければならなかつたでせうか、——玄龍の娘で、この朝井家を横取りしようとしてゐる不義の子のお玉、私の娘のお直を狂ひ死にさせるほどの目に逢はせた時代
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あなたを一人見捨てて都へ帰るほどなら、わしはこの島で
餓死
(
がし
)
することを選ぶ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
其
質朴
(
しつぼく
)
愛
(
あい
)
するに堪へたり、余炉辺に
坐
(
ざ
)
し一客に
問
(
と
)
ふて曰く、是より山奥に
至
(
いた
)
らば
栗樹
(
くり
)
ありや否、余等一行
若
(
も
)
し
探検
(
たんけん
)
の
中途
(
ちうと
)
にして
飢餓
(
きが
)
に
陥
(
おちゐ
)
ることあらん乎、栗等の
果実
(
くわじつ
)
に
拠
(
よ
)
りて
餓死
(
がし
)
を
免
(
のが
)
れんとすと
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
言れて戻る
其
(
その
)
つらさ
斯
(
かく
)
ては終に親子共
餓死
(
がし
)
より外に
目的
(
めあて
)
なし如何成ばこそ斯迄に
哀
(
あは
)
れの身とは成けるぞや
思
(
おも
)
ひ
廻
(
まは
)
せば
運
(
まは
)
す程妻のお久に
別
(
わか
)
れしが此身の
不運
(
ふうん
)
不幸
(
ふかう
)
ぞと思案に暮て居たりしが所詮斯樣の姿にて
故郷
(
こきやう
)
に
恥
(
はぢ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
蜂谷にミドリ、それに進も手をかして
扉
(
ドア
)
をこじ明けると、内部を調べてみた。すると
果
(
はた
)
せるかな、その中には慾深い犬吠が、
黄金塊
(
おうごんかい
)
を
抱
(
いだ
)
いて
餓死
(
がし
)
しているのを発見した。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
糧道も
断
(
た
)
たれ、水路も
塞
(
ふさ
)
がれ、外部ともまったく絶縁されている城兵約三千五百が、
餓死
(
がし
)
に瀕するのはまずこの一月中旬と見ていたのである。それが月の末になっても陥ちない。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
眼の不自由な宗兵衞は、二十四になる伜の宗次郎と一緒に、骨に
沁
(
し
)
みるやうな貧苦と鬪ひ拔きましたが、近頃はその戰鬪力もうせ、
餓死
(
がし
)
を待つばかりの
果敢
(
はか
)
ない身の上に落ち込んでゐました。
銭形平次捕物控:099 お篠姉妹
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
わが
犯
(
おか
)
せる罪のため、ついに私の上に
天罰
(
てんばつ
)
が下った。今や私はこの檻の中で
餓死
(
がし
)
するばかりだ。
時計屋敷の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
Ⅲ ピオはおそらく日本政府の追捕をおそれて人跡なきところに
餓死
(
がし
)
せしならんか?
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この調子でいくと、四人はコロラド大峡谷の中で
餓死
(
がし
)
するおそれがあることが分った。食糧係の河合は、目を皿のように丸くして、この一件をどうするかについて一同に相談をかけた。
火星探険
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「ああ……味方の援軍がここに到る時は、遂に、三千の城兵は
餓死
(
がし
)
した後か」
日本名婦伝:谷干城夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
むなしく
餓死
(
がし
)
はせぬつもりだが、さりとて、この一城と、五百のお味方を失いたまわば、岡崎浜松も危うからんと——胸がいたむ。あくまでも——最期の一瞬までも——たとえ土を喰い草を
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
前途に対する希望は、ここでしずかに
餓死
(
がし
)
するばかりである……。
今昔ばなし抱合兵団:――金博士シリーズ・4――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その人たちは、あやうく
餓死
(
がし
)
の一歩手前で救われたのだった。
時計屋敷の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
滅亡か
餓死
(
がし
)
しかないような時代であったからである。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“餓死”の解説
餓死(がし、en: starvation)とは、食物の摂取を絶たれる(絶つ)ことにより、著しい栄養失調から死亡することを指す。
(出典:Wikipedia)
餓
常用漢字
中学
部首:⾷
15画
死
常用漢字
小3
部首:⽍
6画
“餓死”で始まる語句
餓死屍体