“がし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
河岸49.1%
餓死36.2%
川岸3.4%
賀詞2.6%
菓子2.6%
賀使2.6%
0.9%
0.9%
0.9%
饉死0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊達安芸の駕籠かごは八代洲河岸がしに着いた。安芸は陪臣であるが、老年と病弱を名目に、江戸へ着くとすぐ「市中乗物の許し」を得ていた。
私の前には餓死がしと労働の二つの途があって私はただ常暗とこやみの国に行くために、その途の一つをたどらなければならないのだ。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
十二日は猿田川岸がしから舟に乗って栗橋に着き、さらに堺川岸から舟を乗り換えて、その夜は舟泊まりとなる。蚊の多いのに困ったとある。十三日は流山、野田を過ぎて、東京深川の扇橋に着く。
寄席と芝居と (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
範宴は、網代牛車あじろぐるまを打たせて、青蓮院しょうれんいんの僧正のもとへ、これから初春はる賀詞がしをのべにゆこうと思うのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
カステラ菓子がし 秋 第二百五十七 カステラ菓子
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「玄徳から賀使がしが見えました。家臣の孫乾そんけんという者が、贈り物を献じ、戦勝のお祝いを述べるためにと——玄徳の使いで」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
向うがしに二階がある。表だけ見えて、欄干が左右へ……真中まんなかえのきの大樹があって仕切る、その二階がね、一段低くなってながれに臨んで、も一つ高い座敷が裏に有りそうなんだ、夢だからね、お聞き。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
向うがしに鷺が居て、雲はやや白くなった。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
昨日持込んだのは眞新らしい赤がしの千兩箱で、樽屋の燒印やきいんしてありましたが、朝になつて見ると、それは手摺れのした古板の箱で、燒印も何んにも捺してはありません、その上
銭形平次捕物控:274 贋金 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
いずれにしろ、お蔭で俺は、この通り長生きして、今ではこの界隈の仲間で、年がしらと立てられている。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
そしてなおこの領地に住んでいたユダヤ人の金貸かねかしの権力に落ちこんでしまいました。饉死がしするより外にしようのなくなった、鍜治屋は林檎の樹に首をくくってしまいました。