川岸がし)” の例文
前には熊谷より前橋へ出ますには本庄宿の手前に御堂坂みどうざかと申す所より榎木戸村えのきどむらから八ちょう川岸がし、それより五りょうと申す所に日光一の関所がございます。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
十二日は猿田川岸がしから舟に乗って栗橋に着き、さらに堺川岸から舟を乗り換えて、その夜は舟泊まりとなる。蚊の多いのに困ったとある。十三日は流山、野田を過ぎて、東京深川の扇橋に着く。
寄席と芝居と (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
と正直の男だから鎌倉川岸がしの豐島屋へ往って銘酒を一たる買って、力があるから人に持たせずに自分でかついで本所業平橋の文治の宅へ参り、玄関口から
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
佐賀町通さがちょうどおりをひょろ/\参りまして、佐賀町川岸がしから仙台川岸を向うに見て、十間ばかりくと、番頭は袴を穿き羽織を着たなりでベタ/\と大地じびたへ坐ってしまい、動きません。