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讓
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ゆづ
ふりがな文庫
“
讓
(
ゆづ
)” の例文
新字:
譲
わが生ける間は我しきりに人を
凌
(
しの
)
がんことをねがひ、心これにのみむかへるが故に、げにかく
讓
(
ゆづ
)
るあたはざりしなるべし 八五—八七
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
讓
(
ゆづ
)
りしとぞ
爰
(
こゝ
)
に又丁山と小夜衣の兩人は
程
(
ほど
)
なく
曲輪
(
くるわ
)
を出てたり姉の丁山二世と
言替
(
いひかは
)
せし
遠山
(
とほやま
)
勘
(
かん
)
十郎と云し人も病死なせしかば其跡を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一つの美味あれば、一家擧げて共にし、衣服を
製
(
つく
)
るにも、必ず善きものは年長者に
讓
(
ゆづ
)
り、
自分勝手
(
じぶんがつて
)
を
構
(
かま
)
へず、互に誠を盡すべし。
遺教
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
右
(
みぎ
)
の
車麩
(
くるまぶ
)
のあるのを
見
(
み
)
つけて、おかみさんと
馴染
(
なじみ
)
だから、
家内
(
かない
)
が
頼
(
たの
)
んで、
一
(
ひと
)
かゞり
無理
(
むり
)
に
讓
(
ゆづ
)
つて
貰
(
もら
)
つたので——
少々
(
せう/\
)
おかゝを
驕
(
おご
)
つて
煮
(
に
)
た。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さうして、私は、あの所有物全部を彼女に
讓
(
ゆづ
)
り渡す前に彼女がこの世に生れて來るのを確める爲めに待つてゐるのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
「言ひましたよ、あつしの煙草入れの
根附
(
ねつけ
)
を見て、そいつは氣に入つたから、脇差と一緒に
讓
(
ゆづ
)
つてくれ——一つて」
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
歐洲婦人に比して一歩を
讓
(
ゆづ
)
るも、彫刻のお手本としては(近時モデルと呼ぶ言葉は一種の
擯斥
(
ひんせき
)
する樣に聞えますので、私は敢てお手本と呼ぶ事にして居ります)
裸体美に就て
(旧字旧仮名)
/
小倉右一郎
(著)
然
(
しか
)
るに
第二
(
だいに
)
の
方面
(
ほうめん
)
に
於
(
おい
)
ては、
歐洲
(
おうしゆう
)
特
(
とく
)
にドイツ
邊
(
へん
)
に
優秀
(
ゆうしゆう
)
な
學者
(
がくしや
)
が
多
(
おほ
)
く
現
(
あらは
)
れ、
近年
(
きんねん
)
わが
國
(
くに
)
は
此點
(
このてん
)
について
彼
(
かれ
)
に
一歩
(
いつぽ
)
を
讓
(
ゆづ
)
つてゐたかの
感
(
かん
)
があつたが、
大正十二年
(
たいしようじゆうにねん
)
關東大地震
(
かんとうだいぢしん
)
以來
(
いらい
)
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
(二三)
其傳
(
そのでん
)
に
曰
(
いは
)
く、
伯夷
(
はくい
)
・
叔齊
(
しゆくせい
)
は
(二四)
孤竹君
(
こちくくん
)
の二
子
(
し
)
也
(
なり
)
。
父
(
ちち
)
、
叔齊
(
しゆくせい
)
を
立
(
た
)
てんと
欲
(
ほつ
)
す。
父
(
ちち
)
卒
(
しゆつ
)
するに
及
(
およ
)
んで、
叔齊
(
しゆくせい
)
、
伯夷
(
はくい
)
に
讓
(
ゆづ
)
る。
伯夷
(
はくい
)
曰
(
いは
)
く、『
父
(
ちち
)
の
命
(
めい
)
也
(
なり
)
』と。
遂
(
つひ
)
に
逃
(
のが
)
れ
去
(
さ
)
る。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
同時
(
どうじ
)
に、さう
云
(
い
)
ふ
譯
(
わけ
)
なら、
自分
(
じぶん
)
が
直
(
ぢか
)
に
宗助
(
そうすけ
)
から
相當
(
さうたう
)
の
値
(
ね
)
で
讓
(
ゆづ
)
つて
貰
(
もら
)
へば
可
(
よ
)
かつたに、
惜
(
を
)
しい
事
(
こと
)
をしたと
云
(
い
)
つた。
最後
(
さいご
)
に
横町
(
よこちやう
)
の
道具屋
(
だうぐや
)
をひどく
罵
(
のゝ
)
しつて、
怪
(
け
)
しからん
奴
(
やつ
)
だと
云
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
少
(
すこ
)
し
重
(
おも
)
いけれど、かうして
歩
(
ある
)
けば
途中
(
とちう
)
が
威張
(
ゐば
)
れて
安全
(
あんぜん
)
だといふので、
下男
(
げなん
)
は
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
つて
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
した。
成
(
な
)
るほど
葵
(
あふひ
)
の
紋
(
もん
)
と『
多田院御用
(
ただのゐんごよう
)
』の
木札
(
きふだ
)
は、
行
(
ゆ
)
き
逢
(
あ
)
ふ
人々
(
ひと/″\
)
に
皆々
(
みな/\
)
路
(
みち
)
を
讓
(
ゆづ
)
らせた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
やゝ
身
(
み
)
にあまるやうなのを
讓
(
ゆづ
)
り
受
(
う
)
けることが出來た。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
ば高弟に
讓
(
ゆづ
)
り長兵衞長八兩人十四五日逗留の中に半四郎は支度を
調
(
とゝの
)
へ長兵衞長八を連れて江戸屋清兵衞に
分
(
わか
)
れを
告
(
つぐ
)
るに清兵衞も萬端世話を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
着てゐる浴衣は、別れた母親
讓
(
ゆづ
)
りの品らしく、二三十年前江戸で
流行
(
はや
)
つた、洗ひ
晒
(
ざら
)
しの大時代物、赤い帶も
芯
(
しん
)
がはみ出して、
繕
(
つく
)
ろひ切れぬ淺ましい品だつたのです。
銭形平次捕物控:064 九百九十両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
たゞ
坦懷
(
たんくわい
)
なる
宙外君
(
ちうぐわいくん
)
は、
此盆
(
このぼん
)
を
讓
(
ゆづ
)
りうけて、
其
(
そ
)
のままに
彫刻
(
てうこく
)
させて
掛額
(
かけがく
)
にしたのであつた。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかしそれは世の中のすべての習慣に
逆
(
さから
)
ふものです。その上、全財産はあなたの權利です。僕の伯父はそれを自ら
額
(
ひたひ
)
に汗して得たのです。それを誰に
讓
(
ゆづ
)
らうかは彼の自由です。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
夫
(
そ
)
れ
(二)
學
(
がく
)
は
載籍
(
さいせき
)
極
(
きは
)
めて
博
(
ひろ
)
けれども、
猶
(
な
)
ほ
信
(
しん
)
を
六蓺
(
りくげい
)
に
考
(
かんが
)
ふ。
(三)
詩書
(
ししよ
)
(四)
缺
(
か
)
けたりと
雖
(
いへど
)
も、
然
(
しか
)
れども
(五)
虞夏
(
ぐか
)
の
文
(
ぶん
)
知
(
し
)
る
可
(
べ
)
き
也
(
なり
)
。
堯
(
げう
)
將
(
まさ
)
に
位
(
くらゐ
)
を
(六)
遜
(
のが
)
れんとするや、
虞舜
(
ぐしゆん
)
に
讓
(
ゆづ
)
る。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
讓
(
ゆづ
)
り給はるべし手始めの功とも致したく
明朝
(
あす
)
とも云ず今宵の中に
結果
(
かたづけ
)
申すべしと云ふに大膳のいふ樣貴殿が手始めの功にしたしと有るからは仕事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「勘當を許せば、お粂は矢張り俵屋の總領娘で、何んにも言ふことはありません、改めて親の私の
眼鏡
(
めがね
)
に叶ふ
聟
(
むこ
)
を貰ひ、お粂夫婦に跡を
讓
(
ゆづ
)
るのが順當のことでございます」
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一寸
(
ちよつと
)
話題
(
わだい
)
には
成
(
な
)
らうと
思
(
おも
)
ふ、
武生
(
たけふ
)
から
其
(
そ
)
の
道程
(
みちのり
)
、
實
(
じつ
)
に
二十七里
(
にじふしちり
)
である。——
深川
(
ふかがは
)
の
俥
(
くるま
)
は
永代
(
えいたい
)
を
越
(
こ
)
さないのを
他
(
た
)
に
見得
(
みえ
)
にする……と
云
(
い
)
つたもので、
上澄
(
うはずみ
)
のいゝ
處
(
ところ
)
を
吸
(
す
)
つて
滓
(
かす
)
を
讓
(
ゆづ
)
る。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
堯
(
げう
)
、
天下
(
てんか
)
を
許由
(
きよいう
)
に
讓
(
ゆづ
)
りしが、
許由
(
きよいう
)
受
(
う
)
けず、
之
(
これ
)
を
恥
(
は
)
ぢて
逃
(
に
)
げ
隱
(
かく
)
る。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
「さう言へば今日、
堺
(
さかひ
)
の商人の和泉屋の
皆治
(
みなぢ
)
といふ人が來る筈で、あの歡喜天をどうしても、千兩で
讓
(
ゆづ
)
れといふのです。千兩でいけなければ、千二百兩まで出さうと言ふのですが」
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
從
(
したが
)
つて、
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
の
巷談
(
こうだん
)
には、
車夫
(
くるまや
)
の
色男
(
いろをとこ
)
が
澤山
(
たくさん
)
あつた。
一寸
(
ちよつと
)
岡惚
(
をかぼれ
)
をされることは、やがて
田舍
(
ゐなか
)
まはりの
賣藥行商
(
ばいやくぎやうしやう
)
、
後
(
のち
)
に
自動車
(
じどうしや
)
の
運轉手
(
うんてんしゆ
)
に
讓
(
ゆづ
)
らない。
立志
(
りつし
)
美談
(
びだん
)
車夫
(
しやふ
)
の
何
(
なん
)
とかがざらにあつた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「御當主石見樣は、先代の御
遺言
(
ゆゐごん
)
通りに遊ばせば、三年も前に
二十歳
(
はたち
)
になられた
甥
(
をひ
)
の釆女樣に御
家督
(
かとく
)
を
讓
(
ゆづ
)
らなければなりません。私は七日がかりでこれだけの事を調べて參りました」
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私が一代に溜めた身代だが、娘が死んでは
讓
(
ゆづ
)
る
子
(
こ
)
もなく、後へ遺す張合もない
銭形平次捕物控:301 宝掘りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そんな事で田屋三郎兵衞は浪人し、私も家を弟に
讓
(
ゆづ
)
つて、三つになつたばかりの伜勇三郎を背負ひ、何處ともなく旅に出ました。田屋三郎兵衞に出逢ひ次第、せめて一と太刀なりとも怨まうと」
銭形平次捕物控:318 敵の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎は後ろから跟いて來た平次に場所を
讓
(
ゆづ
)
りました。
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次はなか/\
讓
(
ゆづ
)
りさうもありません。
銭形平次捕物控:100 ガラツ八祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
讓
部首:⾔
24画
“讓”を含む語句
親讓
謙讓
讓歩
讓葉
禮讓
宋讓
御讓
揖讓
禪讓
讓受
讓合
讓渡
讓状
豫讓
辭讓