すでに見たように、彼は自らを語ることも人に語られることも共に嫌いだったが、これは二つとも註文どおりに行っていない。
チェーホフ序説:――一つの反措定として―― (新字新仮名) / 神西清(著)
太后は政治に御註文をお持ちになる時とか、御自身の推薦権の与えられておいでになる限られた官爵の運用についてとかに思召しの通らない時は
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
流行の型でなく、保守的な型のを註文した。流行型の学生服を着て歩くと、頭が悪いように見えるからいけない。じみな型の洋服を着て歩くと、とても、秀才らしく見えるものだ。
ところがそこの主人の云う所によると、鬘その物は死体の冠っていたのとすっかり当てはまるのだけれど、それを註文した人物は、私の予期に反して、いや私の非常な驚きにまで
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
子どもとそのお母さんたちとに、ともどもに読めるものをという、朝日の企てに動かされたのであったが、私にはもうそういう註文に合うような文章を書くことができなくなっているらしい。
気がへんになっていては、こんなに見事に仕事の註文をつけられませんよ。僕たちは、この恐竜撮影に成功して、本年の世界映画賞を獲得する確信をもって、やっているんですからね。