牡蠣船かきぶね
秀夫は凭れるともなしに新京橋の小さなとろとろする鉄の欄干に凭れて、周囲の電燈の燈の映った水の上に眼をやった。重どろんだ水は電燈の燈を大事に抱えて動かなかった。それは秀夫にとっては淋しい眼に見える物が皆あざれたように思われる晩であった。橋の上 …
作品に特徴的な語句
しも さま いで 周囲しゅうい じぶん 行詰ゆきづまり 己等じぶんら うしろ 河縁かわぶち たまり うっす 車夫しゃふ 食卓ちゃぶだい かみ 何人だれ さき 割前わりまえ 半開はんびら 壮佼わかいしゅ 夕飯ゆうはん 小柄こがら 数多たくさん 朋友ともだち つや 翌日あくるひ はなや 見覚みおぼえ あいだ 一頻ひとしき 二皿ふたさら ほか 何時いつ 円髷まるまげ もた 初心うぶ 合点がてん 周囲まわり さかい わか ねえ きれい じょちゅう 嫩葉わかば へや 寝床ねどこ 小女こおんな 小遣こづかい 往来ゆきき 後戻あともど ふところ 戸外そと うま 明日あす うつ 昨夜ゆうべ 木屑きくず 枯蘆かれあし しい 橋詰はしづめ 欄干らんかん あざむ 水棹みさお ひた うる 火鉢ひばち 牡蠣かき 琵琶びわ 生命いのち 白髪しらが さかずき こわ ほこら 立場たてば そう とも 蕎麦そば たもと ふすま のぞ もう 註文ちゅうもん ことば あか へだ 跫音あしおと きし 輪廓りんかく おも 銚子ちょうし
題名が同じ作品
牡蠣船 (新字旧仮名)田中貢太郎 (著)