“符牒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふちょう86.2%
ふてふ12.1%
しるし1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
元来自分とさいと重吉の間にただ「あのこと」として一種の符牒ふちょうのように通用しているのは、実をいうと、彼の縁談に関する件であった。
手紙 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ことは、わたしいままでところへ、當人たうにんからけた、符牒ふてふばかりの電話でんわれて、實際じつさい顛倒てんだうしていそぐんです。かないでうしますか、つてはわるいんですか。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「金子を転々と埋め変えて、そのつど符牒しるしをつけたのが、ほかならぬ吉田武左衛門なのだよ。……わしの門下の中にあっても、信用のおける人物であった」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)