自分等じぶんら)” の例文
あらをはつたとき枯葉かれはおほいやうなのはみなかまでゝうしろはやしならみきなはわたして干菜ほしなけた。自分等じぶんら晝餐ひるさいにも一釜ひとかまでた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
翌朝よくちょうセルゲイ、セルゲイチはここにて、熱心ねっしんに十字架じかむかって祈祷きとうささげ、自分等じぶんらさき院長いんちょうたりしひとわしたのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
宗助そうすけ過去くわこいて、こと成行なりゆきぎやくながかへしては、この淡泊たんぱく挨拶あいさつが、如何いか自分等じぶんら歴史れきしいろどつたかを、むねなか飽迄あくまであぢはひつゝ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
箱根はこね伊豆いづ方面はうめん旅行りよかうするもの國府津こふづまでると最早もはや目的地もくてきちそばまでゐたがしてこゝろいさむのがつねであるが、自分等じぶんら二人ふたり全然まるでそんな樣子やうすもなかつた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
うちこそ、みねくもに、たにかすみに、とこしへふうぜられて、自分等じぶんら芸術げいじゆつかみ渇仰かつがうするものが、精進しやうじんわしつばさらないでは、そま山伏やまぶし分入わけいこと出来できぬであらう。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こつそりとおばあさんのゆめ にすゞめがしのびこんでて、そしてとほくのとほくの竹藪たけやぶの、自分等じぶんらすゞめのお宿やどにつれてつておばあさんをあつくあつく饗應もてなしたといふことです。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
自分等じぶんらる三ぐわつ喧嘩けんくわをした——丁度ちやうどれが狂人きちがひになる以前まへさ——』(三月兎ぐわつうさぎはう茶匙ちやさじして)——『それは心臟ハート女王クイーンつてひらかれた大會議だいくわいぎがあつて、わたしういふうたうたつたときでした ...
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
翌朝よくてうセルゲイ、セルゲヰチはこゝて、熱心ねつしんに十字架じかむかつて祈祷きたうさゝげ、自分等じぶんらさき院長ゐんちやうたりしひとはしたのでつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
巫女くちよせとなへたことだけでは惡戯いたづらわかしゆ意志こゝろらない二人ふたりには自分等じぶんらがいはれてることゝはこゝろづくはずがなかつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
代助は三千代と相対あひたいづくで、自分等じぶんら二人ふたりあひだをあれ以上にうかする勇気をたなかつたと同時に、三千代のために、なにかしなくては居られなくなつたのである。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼等かれらしろ手拭てぬぐひあつまつてはるかひとほか師匠ししやううち格別かくべつ利益りえきもなく彼等かれら自分等じぶんらのみが一にちたのしくらるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
社會しやくわい犯罪人はんざいにんや、精神病者せいしんびやうしやや、すべ自分等じぶんら都合つがふわる人間にんげんたいして、自衞じゑいすのには、如何どうしたつてこと出來できません。で、貴方あなたすべきところは一つです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
社会しゃかい犯罪人はんざいにんや、精神病者せいしんびょうしゃや、すべ自分等じぶんら都合つごうわる人間にんげんたいして、自衛じえいすのには、どうしたってつことは出来できません。で、貴方あなたすべきところは一つです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)