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御身
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おみ
ふりがな文庫
“
御身
(
おみ
)” の例文
それでお電話を差上るので御座いますが……その若様の
御身
(
おみ
)
の上について大切な御報告を申上げたい事が御座いますので……ハイハイ。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
……
御身
(
おみ
)
達いずれも四十以上であろうな。鈴木が年嵩で六十五か。……年を取ってもこの元気じゃもの壮年時代が思いやられる。
赤格子九郎右衛門の娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
……
然
(
さ
)
れば
御身
(
おみ
)
は、
少
(
わか
)
いものゝ
尻圧
(
しりおし
)
して
石
(
いし
)
に
成
(
な
)
るまでも
働
(
はたら
)
け、と
励
(
はげ
)
ますのぢや。で、
唆
(
そゝの
)
かすとは
思
(
おも
)
ふまい。
徒労力
(
むだぼね
)
をさせるとは
知
(
し
)
るまい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
われらも
穢土
(
えど
)
の衆苦を去って、
常寂光
(
じょうじゃっこう
)
の中に
住
(
じゅう
)
そうには伊勢物語をそのままの恋をするよりほかはあるまい。何と
御身
(
おみ
)
もそうは思われぬか。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
命
(
みこと
)
は
御国
(
みくに
)
にとりてかけがえのない、
大切
(
だいじ
)
の
御身
(
おみ
)
の
上
(
うえ
)
……
何卒
(
なにとぞ
)
この
数
(
かず
)
ならぬ
女
(
おんな
)
の
生命
(
いのち
)
を
以
(
もっ
)
て
命
(
みこと
)
の
御生命
(
おんいのち
)
にかえさせ
玉
(
たま
)
え……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
恐
(
おそ
)
れながら
御前
(
ごぜん
)
さまはお
大名
(
だいみやう
)
の
御身
(
おみ
)
で
有
(
あ
)
りながら、お月さまと
仰
(
おほ
)
せられましては、
小児
(
せうに
)
童子
(
わらべ
)
の
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
にて、
歌俳諧
(
うたはいかい
)
にでも月は月で事は
足
(
た
)
り
居
(
ゐ
)
ますやう
存
(
ぞんじ
)
ます。
昔の大名の心意気
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
御身
(
おみ
)
の長さ一丈二寸、
御脛
(
おんはぎ
)
の長さ四尺一寸ございました。次にイニシキノイリ彦の命は、
血沼
(
ちぬ
)
の池・
狹山
(
さやま
)
の池を作り、また
日下
(
くさか
)
の
高津
(
たかつ
)
の池をお作りになりました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
御身
(
おみ
)
のために申せば
粗忽
(
そこつ
)
にこの中国へ懸り給わば
由々
(
ゆゆ
)
しき大事を引き起し候わんと、案じるのでござる。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「定明がもとにこれから赴こうとするほどの
御身
(
おみ
)
が、われと話さえまかりならぬというのか。」
野に臥す者
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
どうぞ
御身
(
おみ
)
を大事に遊ばして、必ず気をながくお持ち遊ばして、ね、決して短気をお出しなさらぬように——御気分のいい
時分
(
とき
)
はこの
書
(
ほん
)
をごらん遊ばして——私は
東京
(
あちら
)
に帰りましても
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
『まだ
聞
(
き
)
きたい。
御身
(
おみ
)
が
作
(
さく
)
の
其
(
そ
)
の
膚
(
はだ
)
は
滑
(
なめら
)
かぢやらう。が、
肉
(
にく
)
はあるか、
手
(
て
)
に
触
(
ふ
)
れて
暖味
(
あたゝかみ
)
があるか、
木像
(
もくざう
)
の
身
(
み
)
は
冷
(
つめ
)
たうないか。』
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
御身
(
おみ
)
さまも、なぜ、わたくしがかくも
寥
(
さび
)
しい松並木の道をおとずれるかについて、きっと、奇異な思いを抱かせられることと思いますが、それをあからさまに申し上げれば
玉章
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
……おそれながら私は、今日という今日までの間、運命の神様のお仕事が、お
姫
(
ひい
)
様の
御身
(
おみ
)
の上に成就致しまするのを、来る日も来る日もお待ち申しておったので御座います。
ココナットの実
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この
人
(
ひと
)
は、まだ
御身
(
おみ
)
に
引
(
ひ
)
き
合
(
あ
)
わせるのには
少
(
すこ
)
し
早過
(
はやす
)
ぎるかとは
思
(
おも
)
われたが、ただ
本人
(
ほんにん
)
が
是非
(
ぜひ
)
御身
(
おみ
)
に
逢
(
あ
)
いたい、一
度
(
ど
)
逢
(
あ
)
わせてもらえば、
気持
(
きもち
)
が
落
(
おち
)
ついて、
修行
(
しゅぎょう
)
も
早
(
はや
)
く
進
(
すす
)
むと
申
(
もう
)
すので
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
今出川
(
いまでがわ
)
の
大納言
(
だいなごん
)
様の御屋形から、御帰りになる
御車
(
みくるま
)
の中で、急に大熱が御発しになり、御帰館遊ばした時分には、もうただ「あた、あた」と
仰有
(
おっしゃ
)
るばかり、あまつさえ
御身
(
おみ
)
のうちは
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何
(
なに
)
かな、
御身
(
おみ
)
は
遠方
(
ゑんぱう
)
から、
近頃
(
ちかごろ
)
此
(
こ
)
の
双六
(
すごろく
)
の
温泉
(
をんせん
)
へ、
夫婦
(
ふうふ
)
づれで
湯治
(
たうぢ
)
に
来
(
き
)
て、
不図
(
ふと
)
山道
(
やまみち
)
で
其
(
そ
)
の
内儀
(
ないぎ
)
の
行衛
(
ゆくゑ
)
を
失
(
うしな
)
ひ、
半狂乱
(
はんきやうらん
)
に
捜
(
さが
)
してござる
御仁
(
ごじん
)
かな。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
もし御隠し遊ばすと王様の
御身
(
おみ
)
の上やこの国の行く末に容易ならぬ
災
(
わざわ
)
いが起りまするぞ
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
御身
(
おみ
)
の
守護霊
(
しゅごれい
)
にも
依
(
たの
)
んで、
今日
(
きょう
)
わざわざ
連
(
つ
)
れてまいったような
次第
(
しだい
)
……
御身
(
おみ
)
とは
生前
(
せいぜん
)
又
(
また
)
となく
親
(
した
)
しい
間柄
(
あいだがら
)
のように
聞
(
き
)
き
及
(
およ
)
んでいるから、いろいろとよく
言
(
い
)
いきかせて
貰
(
もら
)
いたい……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
鬼神
(
きじん
)
が鬼神に遇うたのじゃ。父上の
御身
(
おみ
)
に害がなかったのは、不思議もない。」と、さも
可笑
(
おか
)
しそうに
仰有
(
おっしゃ
)
いましたが、その後また、東三条の
河原院
(
かわらのいん
)
で、夜な夜な現れる
融
(
とおる
)
の左大臣の亡霊を
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
(御新姐様や、
御身
(
おみ
)
ア、すいたらしい人じゃでの、安く、なかまの値で進ぜるぞい。)ッて、
皺枯
(
しわが
)
れた声でそう云うとね、ぶんと頭へ響いたんです。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
御身
(
おみ
)
たちもよく覚えて、お
社近
(
やしろぢか
)
い
村里
(
むらざと
)
の、嫁、
嬶々
(
かか
)
、娘の見せしめにもし、かつは
郡
(
こおり
)
へも町へも触れい。
布気田
(
ふげた
)
。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
よって最後の試み、としてたった今、
少年
(
これ
)
に人を殺させた——すなわち殺された者は、客僧、
御身
(
おみ
)
じゃよ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「客僧しばらく——
唯今
(
ただいま
)
それへ参るものがござる。往来を
塞
(
ふさ
)
ぐまい。押して通るは自在じゃが、仏像ゆえに遠慮をいたす。いや、
御身
(
おみ
)
に向うて、害を加うる
仔細
(
しさい
)
はない。」
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
同
(
おんな
)
じ産神様
氏子
(
うじこ
)
夥間
(
なかま
)
じゃ。承知なれど、
私
(
わし
)
はこれ、手がこの通り、思うように荷が着けられぬ。
御身
(
おみ
)
たちあんばいよう直さっしゃい、荷の上へ
載
(
の
)
せべい、と
爺
(
じじい
)
どのが云いますとの。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
御身
(
おみ
)
と同然に、愚僧
等
(
ら
)
御司配
(
ごしはい
)
の
命令
(
おおせ
)
を
蒙
(
こうむ
)
り、京都と同じ日、
先
(
ま
)
づ/\同じ刻限に、江戸城へも事を試みる約束であつたれば、
千住
(
せんじゅ
)
の
大橋
(
おおはし
)
、上野の森を
一
(
ひと
)
のしに、
濠端
(
ほりばた
)
の松まで飛んで出た。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
いや、
御身
(
おみ
)
たち、(村人と
禰宜
(
ねぎ
)
にいう)この
婦
(
おんな
)
を案内に
引立
(
ひった
)
てて、臨場裁断と申すのじゃ。怪しい
品々
(
しなじな
)
かっぽじって
来
(
こ
)
られい。証拠の上に、根から
詮議
(
せんぎ
)
をせねばならぬ。さ、婦、立てい。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(この時人々の立かかるを
掻払
(
かいはら
)
う)
六根清浄
(
ろっこんしょうじょう
)
、澄むらく、
浄
(
きよ
)
むらく、清らかに、神に仕うる身なればこそ、この
邪
(
よこしま
)
を手にも取るわ。
御身
(
おみ
)
たちが悪く近づくと、見たばかりでも
筋骨
(
すじぼね
)
を悩み
煩
(
わず
)
らうぞよ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
塗以丹碧
(
ぬるにたんぺきをもつてす
)
。
公焉能置身其間乎
(
こういづくんぞみをそのあひだにおかんや
)
。
人
(
ひと
)
を
馬鹿
(
ばか
)
にすぢやの、
御身
(
おみ
)
は!」
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
村の人一 ええ、まあ、
御身
(
おみ
)
たちゃあ何をしとるだ。
山吹
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「まず、どうして、誰から、
御身
(
おみ
)
は習うたの。」
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
御身
(
おみ
)
は京都の返りだな。」
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“御身”の意味
《名詞》
「身」の丁寧語。お体。
(出典:Wiktionary)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
“御身”で始まる語句
御身分
御身等
御身体
御身達
御身上
御身代
御身繕
御身寄
御身様
御身形