“今出川”の読み方と例文
読み方割合
いまでがわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父は太政大臣実兼十一世の孫菊亭右大臣晴李はるすえで、今の菊亭侯爵家の祖先に当り、その邸が今出川いまでがわにあるので「今出川殿」と号した。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
今出川いまでがわ大納言だいなごん様の御屋形から、御帰りになる御車みくるまの中で、急に大熱が御発しになり、御帰館遊ばした時分には、もうただ「あた、あた」と仰有おっしゃるばかり、あまつさえ御身おみのうちは
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
古いころから、人が通り風の気にふれると、不意に皮膚が裂けて鎌形の傷がつき、はなはだしく出血して生命いのちをおとすことがあった。越後えちご信濃しなのや京都の今出川いまでがわの辺ではたびたびあったことである。
顎十郎捕物帳:04 鎌いたち (新字新仮名) / 久生十蘭(著)