“こだま”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コダマ
語句割合
37.3%
木精15.1%
木魂14.0%
反響10.3%
木霊9.9%
児玉2.4%
木靈1.7%
谺響1.7%
小玉1.4%
山彦1.4%
(他:14)4.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに居まわりが居留地で、しんとして静かだから、海まで響いて、音楽の神がむ奥山からこだまでも返しそうです。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云う声はこだまに響きます、うしろ三峰堂みみねどうの中に雨止あまやみをしていた行脚あんぎゃ旅僧たびそう
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
木精こだまの国をたつて行つた虹猫にじねこは、しばらく旅行をしてゐるうち、ユタカの国といふ大へん美しい国につきました。
虹猫の大女退治 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
幽鬼おにか、神か、狐か、木精こだまか、高僧のおいでになる前で正体を隠すことはできないはずだ、名を言ってごらん、名を」
源氏物語:55 手習 (新字新仮名) / 紫式部(著)
だが林の奥から、さびしい木魂こだまがかえってくるだけで、オーイと、あの快活かいかつな竹童の返辞へんじはしてこない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
啓之助はハッとして、三位卿の顔をみた。三位卿も、木魂こだまにつんざいた今の声に驚いて、爼板岩まないたいわの上へ突っ立った。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『君らしい?』反響こだまのやうにさう言つて、彼はひたと私の眼を見つめた。其の眼……何といふ皮肉な眼だらうと私は思つた。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
それにしても若しも此処に伯五郎達のやうな口達者が現れたら、定めし壮烈な反響こだまが火花を散らすことだらうと不図思つたら、
沼辺より (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
と、大声でいった。すると、空洞の木霊こだまがグワンと(おれは、なおるっ)と、それに和すように、もう一ぺん聞えた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いま獅子舞ししまいが堀川の小橋の上を渡ると見えて、大鼓の音は河岸の建物に木霊こだまして、あたり四方を祭のように浮立たせます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
児玉こだま氏は越前国敦賀つるがの城主酒井さかい右京亮うきょうのすけ忠毗ただやすの家来某のむすめであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かつて故児玉こだま大将が生存中、僕は一せき大将をそのやしきに訪ねたことがある。折から外出より帰った大将は、
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
それは、一つ/\の、もの寂しい部屋の中にゐる木靈こだまを呼び起すやうな騷がしい反響となつて消えて行つた。
と夕空に木靈こだまして、紛れも無い鐵砲の音、彈丸は平次の耳をかすめるやうに、木立の中に射ち込まれた樣子です。續いて、プーンと匂つて來る煙硝えんせうの臭ひ。
大時計が、「正午だ」と云ふと、市民一同口を開けて、谺響こだまのやうに「正午だ」と答へる。
十三時 (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
「一つ」とスピイスブルク市民たる小さい、太つた爺いさん達が、谺響こだまのやうに答へた。
十三時 (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
四人の少年が、そろって、前へ近づいた。その中には春木少年の顔がまじっていた。その外に、小玉こだま君、横光よこみつ君、田畑たばた君の三少年がいた。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「昨夜、丸の内会館で、薬物学会の幹部連中が、やられちまいました。松瀬博士以下土浦、園田、木下、小玉こだま博士、それに若い学士達が四五人、みな今暁こんぎょう息をひきとったそうです」
国際殺人団の崩壊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この折から聞えはじめたのはどっという山彦こだまに伝わるひびき、ちょうど山の奥に風が渦巻うづまいてそこから吹起ふきおこる穴があいたように感じられる。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
るとそのあたり老木ろうぼくがぎっしりしげっている、ごくごくさびしい深山しんざんで、そして不思議ふしぎ山彦こだまのよくひびところでございました。
千枝松はのどれるほどに藻の名を呼びながら歩いたが、声は遠い森に木谺こだまするばかりで、どこからも人の返事はきこえなかった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
打てば血が流れ、その哀号あいごうの声はあたりの森に木谺こだまして、凄惨実にたとえようもなかった。
木魅こだま山魅すだまかげつて、こゝのみならず、もり廊下らうかくらところとしいへば
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
宣長が「卑しけど雷木魅こだまきつね虎竜のたぐいも神の片端」と詠んだごとく、昔は邦俗和邇等の魚族をも奇怪な奴を神としたのだ
兒玉こだま二人ふたりまへ大島校長宛おほしまかうちやうあてにすら/\とつぎ手紙てがみいた。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ぼく學校がくかうをおたづねになるのですか。』と兒玉こだまつがうとして、さらふた。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それについてわしが気づいた最初の事は十字架、むしろ十字架を支えてる紐でありましたのじゃ、当然、あんた方にとっても、それはただ小珠こだまの紐であった。特別にどういうものではなかったのじゃ、が、しかしまた当然、それはあんた方のよりはわしの職掌にあったのじゃからな。
ひるの貝おくる木玉こだま三井みいの秋 探志
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
それでも、背中せなかや胸をいてやるまい、噫木魂精こだまよ、おまへは腕をして勝ち誇る夢を捧げてゐる。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
何か仔細しさいの有そうな様子でしたが問返しもせず、徳蔵おじにつれられるまま、ふたりともだんまりで遠くもない御殿の方へ出掛でかけて行ましたが、通って行く林の中はさびしくッて、ふたりの足音が気味わるく林響こだまに響くばかりでした。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
こちらにくると観音さまや天照大神または蚕玉こだまさま(蚕の守護神)の画像(掛図)になっている。
人形の話 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
小玉というのの家跡か、白昼も寂然しんとしていてこだまをするか、濁って呼ぶから女の名ではあるまいが、おなじ名のきれいな、あわれなおんながここで自殺をしたと伝えて、のちのちの今も
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いかづち夕に天半なかぞらを過ぐ、烏帽子、国見の山脈に谷谺こだまをかへせしその響は漸く遠ざかれり、牧島湾頭やがて面より霽れたれども、退く潮の色すさまじく柩を掩ふ布のごとき雲の峯々の谷間に埋れゆくもものうげなり。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
ややありて渠らはみな行き尽くせり。公園は森邃しんすいとして月色ますますくらく、夜はいまや全くその死寂に眠れるとき、谽谺こだまに響き、水に鳴りて、魂消たまぎ一声ひとこえ
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大空おほぞら返響こだまおと
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)