“すだま”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スダマ
語句割合
精霊25.0%
魑魅25.0%
木精6.3%
人靈6.3%
妖精6.3%
山魅6.3%
木魂6.3%
林精6.3%
生魂6.3%
窮鬼6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それだのに何か得体の知れない精霊すだまが彼の耳に、お前は忘れ物をしているぞと囁やく。
黄金色わうごんいろ金盞花きんせんくわ、男の夢にかよつてこれとちぎ魑魅すだまのものすごあでやかさ、これはまた惑星わくせいにもみえる、或は悲しい「夢」の愁の髮に燃える火。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
それとともに紀州藩の武士ともあろうものが、天狗てんぐ木精すだまのためにこんな目にわされるとは、何たることだと思って口惜くやしかった。
山寺の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「なに、お山の方達じゃ、お山の方達とは、天狗てんぐか、木精すだまか」と、云って武士は笑ってあざけるように
山寺の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
宿る人靈すだまのひびらかば
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
御者ぎょしゃ懶惰ぶしゃうはしため指頭ゆびさきから發掘ほじりだ圓蟲まるむしといふやつ半分はんぶんがたも鼠裝束ねずみしゃうぞくちひさい羽蟲はむし車體しゃたいはしばみから、それをば太古おほむかしから妖精すだま車工くるましきまってゐる栗鼠りす蠐螬ぢむしとがつくりをった。
木魅こだま山魅すだまかげつて、こゝのみならず、もり廊下らうかくらところとしいへば、ひとみちびくがごとく、あとに、さきに、朦朧もうろうとして、あらはれて、がく角切籠かくきりこ紫陽花あぢさゐ円燈籠まるとうろうかすかあをつらねるのであつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
現にウラルの或る地方では「木魂すだまに呼びかけられると三年たぬうちに死ぬ」という伝説が固く信じられている位であるが、しかもその「スダマ」、もしくは「ぬしの無い声」の正体を
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
林精すだま水錆江みさびえひた
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
さうした暗い地上に、生魂すだまや物のと一所に住んでゐた彼等にとつて、月光がどんなに明るく、月がどれほど巨大に見えたかは想像できる。
月の詩情 (新字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
蓬頭垢面ほうとうこうめん窮鬼すだまのごとき壮佼わかものあり
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)