“ひとだま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人魂83.3%
鬼火9.5%
燐火2.4%
人靈1.2%
人玉1.2%
人霊1.2%
人魄1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黙々とした水夫かこ、おびえた夢にとまをかぶっている旅客、人魂ひとだまのような魚油燈、それらを乗せて、船脚は怖ろしいほどはやくなっている。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青い鬼火ひとだまが、そこにもここにもふわふわと浮んで、それが烈しいいきおいで町の方に飛んだり、焼け残った樹木の枝や電柱にあたってばらばらとくだけた。
焦土に残る怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
たこ燐火ひとだま退散たいさんだ」
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人靈ひとだまもゆく、の上を。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
人靈ひとだまの燐光。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
我国のみに数多い人玉ひとだまの空を行く話、またはいろいろの遺念火いねんびの現象が、右の固有の思想に根ざしていたことは言う迄もないのである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
刹那せつな、野を北へ人霊ひとだま
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「あれを——氣が付きませんか、橋場はしばのあたりでせう。闇の中に尾を引いて、人魄ひとだまが飛びましたよ」