トップ
>
汝
>
そなた
ふりがな文庫
“
汝
(
そなた
)” の例文
『
汝
(
そなた
)
には
神様
(
かみさま
)
に
伺
(
うかが
)
うこともちゃんと
教
(
おし
)
えてあるから、
大概
(
たいがい
)
の
事
(
こと
)
は
自分
(
じぶん
)
の
力
(
ちから
)
で
行
(
や
)
らねばならぬぞ……。』そう
言
(
い
)
われるのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
我
夙起
(
はやおき
)
の癖故に
汝
(
そなた
)
までを
夙起
(
はやおき
)
さして
尚
(
なお
)
寒き朝風につれなく
袖
(
そで
)
をなぶらする痛わしさと人を
護
(
かば
)
う御言葉、
真
(
しん
)
ぞ人間五十年君に任せて露
惜
(
おし
)
からず
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
汝
(
そなた
)
の
黒
(
くろ
)
い
外套
(
マントル
)
で
頬
(
ほゝ
)
に
羽
(
は
)
ばたく
初心
(
うぶ
)
な
血
(
ち
)
をすッぽりと
包
(
つゝ
)
んでたも、すれば
臆病
(
おくびゃう
)
な
此
(
この
)
心
(
こゝろ
)
も、
見
(
み
)
ぬゆゑに
強
(
きつ
)
うなって、
何
(
なに
)
するも
戀
(
こひ
)
の
自然
(
しぜん
)
と
思
(
おも
)
ふであらう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そこは少しも案じぬがよい。媼にはいろいろ世話になつた訳でもあり、また頼まれても居る事なれば、どんな事があらふとも、
汝
(
そなた
)
の保護を忘れはせぬ。
したゆく水
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
汝
(
そなた
)
は
幾歳
(
いくつ
)
とや十九か二十か、我れに比らべてよほどの弟とおぼゆるに、我れはまあ
幾歳
(
いくつ
)
ほどに見ゆるぞや、されば一
ツ
二
ツ
の※君か、何として何として
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
藤吉郎こそ
稀世
(
きせい
)
の傑物、関白までも
経昇
(
へのぼ
)
る男、二重瞳孔に不思議はない! しかるに
汝
(
そなた
)
の才能は藤吉郎の
半
(
なかば
)
もなくて、しかも
悪虐
(
あくぎゃく
)
の性質は彼に百倍勝っている。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
ハムレツト曰く「ホレシオよ、この天地の間には
汝
(
そなた
)
の哲学の思ひも及ばぬ大事がござるぞ。」
茶話:12 初出未詳
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
男の中の果報者と欣んでゐる渡の女房たる
汝
(
そなた
)
が、何が悲しうて、泣くのぢや。
袈裟の良人
(旧字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
朝日
(
あさひ
)
影
(
かげ
)
窓に
眩
(
まばゆ
)
き頃、ふらふらと
縁前
(
えんさき
)
に出づれば、
憎
(
に
)
くや、
檐端
(
のきば
)
に歌ふ鳥の聲さへ、
己
(
おの
)
が心の迷ひから、『
汝
(
そなた
)
ゆゑ/\』と聞ゆるに、覺えず顏を
反向
(
そむ
)
けて、あゝと
溜息
(
ためいき
)
つけば、驚きて
起
(
た
)
つ
群雀
(
むらすゞめ
)
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
蝙蝠と霜と物の
種子
(
たね
)
とはわたしの自由。わたしの信仰は眞赤なくちびるの上にある。いづれの海の手に落ちるのか、
靈魂
(
たましひ
)
。
汝
(
そなた
)
は秋の日の
蜻蛉
(
とんぼ
)
のやうに慌ててゐる。汝は書籍を舐る蠧魚と小さく甦る。
聖三稜玻璃:02 聖三稜玻璃
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
一生、顔を見なくとも、
汝
(
そなた
)
を思ふ心は変らない
女と情と愛と
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
わたしは何時も
長閑
(
のどか
)
な
汝
(
そなた
)
の頭上から
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
無残にも、
汝
(
そなた
)
を
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
実
(
じつ
)
は
今日
(
きょう
)
ここで
汝
(
そなた
)
に
雨降
(
あめふ
)
りの
実況
(
じっきょう
)
を
見
(
み
)
せるつもりなのじゃ。と
申
(
もう
)
して
別
(
べつ
)
に
俺
(
わし
)
が
直接
(
じか
)
にやるのではない。
雨
(
あめ
)
には
雨
(
あめ
)
の
受持
(
かかり
)
がある……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
我が先へ
汝
(
そなた
)
は後にと兄弟争ひ
鬩
(
せめ
)
いだ末、兄は兄だけ力強く弟を終に投げ伏せて我意の勝を得たに誇り高ぶり、急ぎ其橋を渡りかけ
半途
(
なかば
)
に漸く到りし時
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
御前樣は
幾年
(
いくつ
)
にて別れ給ひしぞと問へば、
汝
(
そなた
)
も早くよりの一人者とや我れによく似しことかなとほゝゑまる。
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『さうか、それはてうどよいところ、
汝
(
そなた
)
に話す事がある』と。
したゆく水
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
ヂュリ そして
汝
(
そなた
)
も
默
(
だま
)
りゃ。
默
(
だま
)
ってたも、と
言
(
い
)
へば。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
自分
(
じぶん
)
について
来
(
く
)
れば
判
(
わか
)
る。
汝
(
そなた
)
は
折角
(
せっかく
)
修行
(
しゅぎょう
)
の
為
(
た
)
めにここへ
寄越
(
よこ
)
されているのであるから、この
際
(
さい
)
できる
丈
(
だけ
)
何彼
(
なにか
)
を
見聞
(
けんぶん
)
して
置
(
お
)
くがよいであろう……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
何時になつて
汝
(
そなた
)
の来るか知れたことでは無いとして出掛けて来ただけ馬鹿であつたか、ハヽヽ、然し十兵衞、汝は今日の上人様の彼お言葉を何と聞たか
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
夫
(
それ
)
がつひ
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
にて
言
(
い
)
ひたるなれど、
心
(
こゝろ
)
に
障
(
さ
)
はらば二
度
(
ど
)
とは
言
(
い
)
はじ、
汝
(
そなた
)
に
捨
(
すて
)
られて
我
(
わ
)
れ
何
(
なに
)
としてか
世
(
よ
)
には
立
(
た
)
つべき、
心
(
こゝろ
)
おさなければ
目
(
め
)
にあまることも
有
(
あ
)
らん、
腹立
(
はらたゝ
)
しきことも
多
(
さは
)
ならんが
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
亡き父上の御遺言をも忘れて
汝
(
そなた
)
は分居せむとや、さても分別違ひのことを能くも汝はいひ得るよ、と
度々
(
たびたび
)
弟を誡め諭して
敢
(
あえ
)
て弟のいふところを許さざりしが
印度の古話
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
我れ斗りならで
汝
(
そなた
)
も何ぞ話して聞かせよと仰せらるゝに、いよ/\詞のふさがりてさしうつむけば、困りし人よ女のやうな男と笑はれて、今更きえぬ心の恐れも
顏色
(
いろ
)
に出て笑はるるにや
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
こっちは例の気短ゆえ今しがたまで待っていたが、いつになって
汝
(
そなた
)
の来るか知れたことではないとして出かけて来ただけ馬鹿であったか、ハハハ、しかし十兵衛
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
聞
(
き
)
かぬほどより五月蠅しの素振あらはるれば、與之助、
汝
(
そなた
)
はまだ子供のようと少し笑ひて身を進ませ、思案はまだまとまらぬかの、言うは汝が胸一つにして、詞に否と應との二つなるのみなるを
花ごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
我等二人の相談には余つて願ひにまゐりました、と実意を面に現しつゝ願へば上人ほく/\笑はれ、左様ぢやろ左様ぢやろ、流石に
汝
(
そなた
)
も見上げた男ぢや、好い/\
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
まして
聟
(
むこ
)
むかへんの
嫁入
(
よめい
)
りせんのと、
世
(
よ
)
の
人
(
ひと
)
めかしき
望
(
のぞ
)
み
少
(
すこ
)
しもなし、
只
(
たゞ
)
汝
(
そなた
)
さへ
見捨
(
みすて
)
ずは、
御身
(
おんみ
)
さへ
厭
(
いと
)
はせ
給
(
たま
)
はずは、
我
(
わ
)
が
生涯
(
しやうがい
)
の
幸福
(
かうふく
)
ぞかしとて
嫣然
(
につこ
)
とばかりうち
笑
(
ゑ
)
めば、
松野
(
まつの
)
じり/\と
膝
(
ひざ
)
を
進
(
すゝ
)
めて
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しかし
汝
(
そなた
)
に感服したればとて今すぐに五重の塔の
工事
(
しごと
)
を汝に任するわと、
軽忽
(
かるはずみ
)
なことを老衲の
独断
(
ひとりぎめ
)
で言うわけにもならねば、これだけは
明瞭
(
はっきり
)
とことわっておきまする
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
取
(
と
)
りて
前
(
まへ
)
の
世
(
よ
)
では
何
(
なん
)
でありしやら
兄弟
(
きようだい
)
にもなき
親切
(
しんせつ
)
この
後
(
のち
)
とも
頼
(
たの
)
むぞや
是
(
これ
)
よりは
別
(
べつ
)
しての
事
(
こと
)
何
(
なに
)
ごとも
汝
(
そなた
)
の
異見
(
いけん
)
に
隨
(
した
)
がはん
最早
(
もう
)
今
(
いま
)
のやうな
事
(
こと
)
云
(
い
)
ふまじければ
免
(
ゆる
)
してよと
詫
(
わび
)
らるゝも
勿体
(
もつたい
)
なく
待
(
ま
)
てば
甘露
(
かんろ
)
と申ますぞやと
輕
(
か
)
るげに
云
(
い
)
へど
義理
(
ぎり
)
は
重
(
おも
)
し
袖
(
そで
)
に
晴
(
は
)
れ
間
(
ま
)
は
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
我ら二人の相談には余って願いにまいりました、と実意を面に現わしつつ願えば上人ほくほく笑われ、そうじゃろそうじゃろ、さすがに
汝
(
そなた
)
も見上げた男じゃ、よいよい
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
今そなたと別れんことは
実
(
まこと
)
に悲しけれど、
汝
(
そなた
)
にして
法
(
のり
)
のため道のために渡宋せんことは
吾
(
われ
)
も亦随喜すべきである、我いかで汝の志を奪うべきや、と涙ながらに許してくれた。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
汝
(
そなた
)
が嘗て我に誇り示したる鮒釣の竿を
購
(
か
)
ひし家にてと云へば、弟は羨ましげに眼を光らせて
左視右視
(
とみかうみ
)
暫らく打護り居けるが、やがて大きなる声して、良き竿を
購
(
か
)
ひ給ひしかな
鼠頭魚釣り
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
汝
漢検準1級
部首:⽔
6画
“汝”を含む語句
汝等
汝達
大汝
汝兄
汝曹
汝命
汝水
汝屋船
汝輩
汝南
爾汝
丁汝昌
汝陽
汝南圃史
汝所堅之美豆能小佩
汝寧
除汝
汝海
諾児汝
汝爾
...