“稀世”の読み方と例文
読み方割合
きせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかに頑愚ぐわんぐの手にありしとはいひながら、稀世きせいの宝玉鄙人ひじん一槌いつつゐをうけてほろびたるは、玉も人もともに不幸といふべしとかたられき。
其後そのご一週間いつしゆうかんむなしく※去すぎさつたならば、櫻木大佐さくらぎたいさつひには覺悟かくごさだめて、稀世きせい海底戰鬪艇かいていせんとうていともに、うみ藻屑もくづえてしまうことであらう。
梅痴は安政五年九月九日に没した。そして明治二十四年枕山の没した後稀世きせいの古硯はその子新吉の売却ばいきゃくするところとなった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)