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桃色
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ももいろ
ふりがな文庫
“
桃色
(
ももいろ
)” の例文
そこでぼくは
彼女達
(
かのじょたち
)
に
婉然
(
えんぜん
)
と頼まれると、
唯々諾々
(
いいだくだく
)
としてひき受け、その夜は首をひねって、彼女の
桃色
(
ももいろ
)
のノオトに書きも書いたり
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
室内は、
暗室
(
あんしつ
)
になっていた。ただ
桃色
(
ももいろ
)
のネオン
灯
(
とう
)
が数箇、室内の要所にとぼっていて、ほのかに室内の什器や機械のありかを知らせていた。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
服装
(
ふくそう
)
は
筒袖式
(
つつそでしき
)
の
桃色
(
ももいろ
)
の
衣服
(
きもの
)
、
頭髪
(
かみ
)
を
左右
(
さゆう
)
に
分
(
わ
)
けて、
背部
(
うしろ
)
の
方
(
ほう
)
でくるくるとまるめて
居
(
い
)
るところは、
何
(
ど
)
う
見
(
み
)
ても
御国風
(
みくにふう
)
よりは
唐風
(
からふう
)
に
近
(
ちか
)
いもので
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
また一つの
窓
(
まど
)
からは、うすい
桃色
(
ももいろ
)
の
光線
(
こうせん
)
がもれて、
路
(
みち
)
に
落
(
お
)
ちて
敷石
(
しきいし
)
の
上
(
うえ
)
を
彩
(
いろど
)
っていました。よい
音色
(
ねいろ
)
は、この
家
(
いえ
)
の
中
(
なか
)
から
聞
(
き
)
こえてきたのであります。
青い時計台
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
シグナルとシグナレスはぱっと
桃色
(
ももいろ
)
に
映
(
は
)
えました。いきなり大きな
幅広
(
はばひろ
)
い声がそこらじゅうにはびこりました。
シグナルとシグナレス
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
いちばん上のお
嫁
(
よめ
)
さんは二十三で、
白
(
しろ
)
い
小
(
こ
)
そでに
緋
(
ひ
)
のはかまをはいていました。二ばんめのお
嫁
(
よめ
)
さんは
二十
(
はたち
)
で、
紫
(
むらさき
)
の
小
(
こ
)
そでに
桃色
(
ももいろ
)
のはかまをはいていました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
象の
背中
(
せなか
)
には、
桃色
(
ももいろ
)
の洋服をきたかわいい少女が三人、人形のようにちょこんと
並
(
なら
)
んでのっかっています。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
前は
畝
(
うね
)
から畝へ
花毛氈
(
はなもうせん
)
を敷いた紫雲英の上に、春もやゝ
暮近
(
くれちか
)
い五月の午後の日がゆたかに
匂
(
にお
)
うて居る。ソヨ/\と西から風が来る。見るかぎり
桃色
(
ももいろ
)
の
漣
(
さざなみ
)
が立つ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
葡萄酒
(
ぶどうしゅ
)
は
一壜
(
ひとびん
)
きりで、それも
怪
(
あや
)
しげな、
頸
(
くび
)
のところがふくれ返ったどす黒い
代物
(
しろもの
)
で、中身はプーンと
桃色
(
ももいろ
)
のペンキの
臭
(
にお
)
いがした。もっとも、誰一人それは飲まなかった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
かれの
歩
(
あゆ
)
むにつれ彼の手から、
紙
(
かみ
)
でつくった
桃色
(
ももいろ
)
の
蓮華
(
れんげ
)
の
花片
(
はなびら
)
がひらひら
往来
(
おうらい
)
へ
散
(
ち
)
らばった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
所
(
ところ
)
は
石町
(
こくちょう
)
の
鐘撞堂新道
(
かねつきどうしんみち
)
。
白紙
(
はくし
)
の
上
(
うえ
)
に、ぽつんと一
点
(
てん
)
、
桃色
(
ももいろ
)
の
絵
(
え
)
の
具
(
ぐ
)
を
垂
(
た
)
らしたように、
芝居
(
しばい
)
の
衣装
(
いしょう
)
をそのまま
付
(
つ
)
けて、すっきりたたずんだ
中村松江
(
なかむらしょうこう
)
の
頬
(
ほほ
)
は、
火桶
(
ひおけ
)
のほてりに
上気
(
じょうき
)
したのであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
お
月様
(
つきさま
)
桃色
(
ももいろ
)
。
お月さまいくつ
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
秀吉
(
ひできち
)
は、
出
(
で
)
かけるとき、
胸
(
むね
)
に
描
(
えが
)
いた、
桃色
(
ももいろ
)
の
希望
(
きぼう
)
の
影
(
かげ
)
は、どこかへ
消
(
き
)
えて、
家
(
うち
)
へもどるときは、
失望
(
しつぼう
)
の
底
(
そこ
)
を
歩
(
ある
)
くように、
運
(
はこ
)
ぶ
足
(
あし
)
が
重
(
おも
)
かったのでした。
しいたげられた天才
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
十畳敷ほどの間が二つ、
障子
(
しょうじ
)
があいていた。薄ぼんやりと明りがついている。小さいネオン
燈
(
とう
)
が、シェードのうちに、
桃色
(
ももいろ
)
の
微
(
かす
)
かな光線をだしていた。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
赤
(
あか
)
だの、
紫
(
むらさき
)
だの、
桃色
(
ももいろ
)
だの、いろいろの
色
(
いろ
)
の
小
(
こ
)
そでを
重
(
かさ
)
ねて、
緋
(
ひ
)
のはかまをはいた
姿
(
すがた
)
は、目が
覚
(
さ
)
めるようにまぶしくって、
急
(
きゅう
)
にそこらがかっと
明
(
あか
)
るくなったようでした。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
森をこえて
紫野
(
むらさきの
)
の
里
(
さと
)
に、うす
桃色
(
ももいろ
)
の花の雲をひいて、
今宮神社
(
いまみやじんじゃ
)
の
大屋根
(
おおやね
)
が青さびて見える。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
桃色
(
ももいろ
)
の大きな月はだんだん小さく青じろくなり、かしわはみんなざわざわ
言
(
い
)
い、
画描
(
えか
)
きは自分の
靴
(
くつ
)
の中に
鉛筆
(
えんぴつ
)
を
削
(
けず
)
って
変
(
へん
)
なメタルの歌をうたう、たのしい「夏の
踊
(
おど
)
りの
第
(
だい
)
三夜」です。
『注文の多い料理店』新刊案内
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
妹
(
いもうと
)
は、つねに
桃色
(
ももいろ
)
の
着物
(
きもの
)
をきていました。きわめて
快活
(
かいかつ
)
な
性質
(
せいしつ
)
でありますが、
姉
(
あね
)
は
灰色
(
はいいろ
)
の
着物
(
きもの
)
をきて、きわめて
沈
(
しず
)
んだ、
口数
(
くちかず
)
の
少
(
すく
)
ない
性質
(
せいしつ
)
でありました。
灰色の姉と桃色の妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
桃色
(
ももいろ
)
のペラペラの寒天でできているんだ。いい天気だ。
若い木霊
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そしてテーブルの
上
(
うえ
)
には、いろいろの
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
き
乱
(
みだ
)
れているばかりでなく、
桃色
(
ももいろ
)
のランプの
外
(
ほか
)
に
緑色
(
みどりいろ
)
のランプがともって、
楽園
(
らくえん
)
にきたような
感
(
かん
)
じがしたのであります。
青い時計台
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
日
(
ひ
)
のこと、
二人
(
ふたり
)
は、
小川
(
おがわ
)
にそうて
散歩
(
さんぽ
)
をしていました。
川
(
かわ
)
の
辺
(
ほとり
)
には、
白
(
しろ
)
い
花
(
はな
)
や、
桃色
(
ももいろ
)
の
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いていました。そのとき、
姉
(
あね
)
は
水
(
みず
)
に
映
(
うつ
)
った
自分
(
じぶん
)
の
姿
(
すがた
)
をながめて、
顔
(
かお
)
を
赤
(
あか
)
くしながら
木と鳥になった姉妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
桃色
(
ももいろ
)
の
服
(
ふく
)
をきた
女
(
おんな
)
と、
背
(
せ
)
の
高
(
たか
)
い、
黒服
(
くろふく
)
の
男
(
おとこ
)
が、
手
(
て
)
をとりあって、
入
(
はい
)
ったように
思
(
おも
)
ったのが、いつのまにか
時間
(
じかん
)
がたち、もう
食事
(
しょくじ
)
をすまして、
二人
(
ふたり
)
が
出
(
で
)
てくるのを、
年
(
とし
)
とった
女
(
おんな
)
は
見
(
み
)
たのでした。
かざぐるま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もう
春
(
はる
)
がやってくるのだと
思
(
おも
)
って
南
(
みなみ
)
の
方
(
ほう
)
の
空
(
そら
)
をながめていると、うす
桃色
(
ももいろ
)
の
雲
(
くも
)
がたなびいており、そして、その
下
(
した
)
の
方
(
ほう
)
に、
学校
(
がっこう
)
の
大
(
おお
)
きなかしの
木
(
き
)
の
頭
(
あたま
)
が、こんもりとして
見
(
み
)
えたのでありました。
すずめの巣
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“桃色”の解説
桃色(ももいろ、zh: 桃紅色)は、明るく淡い赤色。赤または赤紫と白を混ぜ合わせて作ることができる。別名、桃花色(ももはないろ)。
(出典:Wikipedia)
桃
常用漢字
中学
部首:⽊
10画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“桃色”で始まる語句
桃色衣
桃色細毛
桃色縮緬