“一壜”の読み方と例文
読み方割合
ひとびん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
葡萄酒(ぶどうしゅ)は一壜(ひとびん)きりで、それも怪(あや)しげな、頸(くび)のところがふくれ返ったどす黒い代物(しろもの)で、中身はプーンと桃色(ももいろ)のペンキの臭(にお)いがした。もっとも、誰一人それは飲まなかった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
「ボラギノール一壜(ひとびん)で、君があんなに器用な真似をするとは思わなかった」
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
世界の如何(いか)なる片隅をも我家(わがや)のように楽しく談笑している外国人の中に交って、自分ばかりは唯独り心淋しく傾けるキァンチの一壜(ひとびん)に年を追うて漸く消えかかる遠い国の思出を呼び戻す事もあった。
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)