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守
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もり
ふりがな文庫
“
守
(
もり
)” の例文
おなじなら春さん春さんと好かれて
守
(
もり
)
をするほうが、どんなによいかしれません。子供に好かれるのには、どうしたらよいでしょうか。
女中訓
(新字新仮名)
/
羽仁もと子
(著)
郁太郎も、今では
乳
(
ち
)
ばなれもしたし、人に預けなくても、遊びに来る子供が
守
(
もり
)
をしてくれるから、自分の仕事もよく手が廻ります。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
子守
(
こもり
)
がまた
澤山
(
たくさん
)
寄
(
よ
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
其中
(
そのなか
)
に
年嵩
(
としかさ
)
な、
上品
(
じやうひん
)
なのがお
守
(
もり
)
をして
六
(
むつ
)
つばかりの
女
(
むすめ
)
の
兒
(
こ
)
が
着附
(
きつけ
)
萬端
(
ばんたん
)
姫樣
(
ひいさま
)
といはれる
格
(
かく
)
で
一人
(
ひとり
)
居
(
ゐ
)
た。
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
さてこれからどの位たち升たか、半月か一月もたつたことでしたらう、私は
妹
(
いもと
)
を連れて、のぶといふ
守
(
もり
)
と一処に遊びに出升た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
先年も大阪の私の家に奉公して私のお
守
(
もり
)
をした者で、私が大阪に着た翌日、この男を連れて堂島三丁目か四丁目の処を通ると、男の云うに
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
「いゝえ。あなたこそ毎日々々のお
守
(
もり
)
で、本当に大変ですわ。でもあなたが
助
(
す
)
けに来て下さつたので、本当に大助かりよ。」
姉弟と新聞配達
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
「へエ、佛樣のお
守
(
もり
)
をして居りました。親方はあの通り江戸一番の元氣の良い方でしたが、心の中ではひどく淋しがりやで」
銭形平次捕物控:185 歩く死骸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこを去つて川上の方に行くに、林中から
湧
(
わ
)
いた泉が流になつてそそぐところがある。そこに二人の童子が一人の
守
(
もり
)
に連れられて遊んでゐた。
イーサル川
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
……アノ一知は貧乏者の借金持ちの子で、お前とは身分が違うのを、お前のお
守
(
もり
)
と、
家
(
うち
)
の田畠の番人に雇うてあるのだよ。
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ベシーはこの間生れたばかりの兒を
守
(
もり
)
しながら爐の側に掛けてをり、ロバァトとその妹とは片隅でおとなしく遊んでゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それから、
渡
(
わた
)
し
守
(
もり
)
が年がら年じゅういったりきたりして、ひとをわたしているのに、かわりの人がさっぱりこないというのは、どうしてなんですか。
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
別荘
守
(
もり
)
の男から主人と思って大事がられるために、時方は宮のお座敷には
遣戸
(
やりど
)
一重隔てた
室
(
ま
)
で得意にふるまっていた。
源氏物語:53 浮舟
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
鳥羽は亀千代の
守
(
もり
)
であるが、使いに来たのは、鳥羽の使っている
部屋子
(
へやご
)
の少女で、「非常にいそぐから」と云い、手紙を置くと、すぐに帰ろうとした。
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
斯ういう厄介者のお
守
(
もり
)
をさせて、首尾
能
(
よ
)
く勤まれば遠眼鏡を買ってくれるなんていっても出来ない相談だ。泣く子と地頭にゃ勝たれないというじゃないか。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「それはそうと、いまどこかの
守
(
もり
)
っ
娘
(
こ
)
が使いに来ているのです。誰か、男の人に頼まれて、お前様を迎えに来たとのことで、裏門に立って待っているので」
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
村境
(
むらざかい
)
まで行ってしまう始末さ、
私
(
わし
)
らも
宜
(
よ
)
く抱いて
守
(
もり
)
をしたんだが、今じゃア
大
(
でか
)
くなってハア抱く事ア出来ねい
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「——とすれば、屋敷にもしばし飼いおいて、庭掃きや亀一の
守
(
もり
)
などさせ、
眼
(
め
)
はしのきいた
童
(
わらべ
)
であったが」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
丁度その頃は、貧しいモアン祖母さんに引き取られて、祖母さんがパンポルの人々の家で骨折仕事をしてゐる間、シルヹストルの
守
(
もり
)
をさせられるやうになつてゐた。
氷島の漁夫:01 氷島の漁夫
(旧字旧仮名)
/
ピエール・ロティ
(著)
ある冬の朝、
下肥
(
しもご
)
えを汲みに大阪へ出たついでに、高津の私の生家へ立ち寄って言うのには、四つになる長女に
守
(
もり
)
をさせられぬこともないが、近所には池もあります。
アド・バルーン
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
私の
家
(
うち
)
には兄弟が
沢山
(
たくさん
)
あったので、兵さんは毎日、私の弟や妹の
守
(
もり
)
をさせられていた。口やかましい私の母は、兵さんを随分怒鳴りつけていたのを、私は覚えている。
あまり者
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
出島へ渡るためには
艀
(
はしけ
)
に乗らなければならない。艀の渡し
守
(
もり
)
は奉行から
遣
(
つか
)
わされている侍である。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
それから
巍
(
たかし
)
は日中、ほとんど一人の手で
幸子
(
さちこ
)
の
守
(
もり
)
をした。そして漸くのことで牛乳をのませた。
珠
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
翌十一日は母上がお見舞にゆかれ、私が家でお父さんの
守
(
もり
)
をしていた。午後三時すぎ母上おかえり。やはり時間の問題と思うとのことでした。医者も今明日が危期という。
獄中への手紙:04 一九三七年(昭和十二年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
私たち三人の外には、看護婦と女中と、馬の
守
(
もり
)
をする下男とが住んでおりましたが、いずれも気立のよい人間ばかりで、一家には、いわばあかるい
太陽
(
ひ
)
が照り輝いておりました。
安死術
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
この歳の暮は
大御難
(
おおごなん
)
で、あいつも少し
自棄
(
やけ
)
になっているようですから、仕方なしにお
守
(
もり
)
をしながら午過ぎまで奥山あたりをうろついていると、或る茶屋から若い番頭が出てくる。
半七捕物帳:02 石灯籠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
赤ん坊のお
守
(
もり
)
をさせたりしていましたが、だんだんネリはなんでも働けるようになったので、とうとう三四年前にその小さな牧場のいちばん上の
息子
(
むすこ
)
と結婚したというのでした。
グスコーブドリの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
おおマダム街の
鄙唄
(
ひなうた
)
! おおオブセルヴァトアールの通路の鄙唄! おお夢みる兵士ら! 子供を
守
(
もり
)
しながらその姿を描いて楽しむかわいい
婢
(
おんな
)
ら! オデオンの
拱廊
(
きょうろう
)
がなければ
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
寧
(
いつ
)
そ幸子女史が音楽の先生なぞ
止
(
や
)
めてしまつて、京都へ来て世話女房になるか、それとも安藤氏が語学の教師を思ひ
止
(
とゞ
)
まつて、東京へ帰つて、
嬰児
(
あかんぼ
)
の
守
(
もり
)
でもするか、二つに一つ
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
君は僕のお
守
(
もり
)
になって、わざわざいっしょに旅行しているんじゃないか。僕は君の好意を感謝する。けれどもそういう動機から出る君の言動は、
誠
(
まこと
)
を
装
(
よそお
)
う
偽
(
いつわ
)
りに過ぎないと思う。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
妹のお大を
臺所働
(
だいどころばたらき
)
やら、子供の
守
(
もり
)
やら、
時偶
(
ときたま
)
代稽古などにも使つて、
頤
(
あご
)
で追𢌞してゐたものが、今では妹の方が強くなり、町内の二三の若者が同情して、
後楯
(
うしろだて
)
になつてくれたのを幸ひ
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
自分の赤ん坊の
守
(
もり
)
をしている女の
額
(
ひたい
)
は、自分の頭に再び巻きつけた
襤褸布片
(
ぼろぎれ
)
の
汚染
(
しみ
)
で染められた。樽の
側板
(
がわいた
)
にがつがつしがみついていた連中は、口の周囲に虎のような汚斑をつけていた。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
私明日からお友達と遊ぶのをよして、朝起きてから晩寝るまできっと賢ちゃんを見るから、ちょっとも泣かせないように一生懸命お
守
(
もり
)
をするから、お父さんのとこへ連れて行くのは
止
(
よ
)
してよ。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
「俺はもう
幸
(
ゆき
)
の
守
(
もり
)
はこりこりだぞ。俺が傍にいるからと思って安心されると困るよ。殊に俺のような男は信用されればされるほどお人好しになるからな。だけどもう知らないぞ、うるさい。」
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
家
(
いへ
)
に
在
(
あ
)
つては
孫
(
まご
)
の
守
(
もり
)
をしたりしてどうしても
獨
(
ひとり
)
離
(
はな
)
れた
樣
(
やう
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る
各自
(
てんで
)
が
暢氣
(
のんき
)
にさうして
放埓
(
はうらつ
)
なことを
云
(
い
)
ひ
合
(
あ
)
うて
騷
(
さわ
)
ぐので
念佛寮
(
ねんぶつれう
)
は
只
(
たゞ
)
愉快
(
ゆくわい
)
な
場所
(
ばしよ
)
であつた。
彼岸
(
ひがん
)
へ
掛
(
か
)
けては
殊
(
こと
)
に
毎日
(
まいにち
)
愉快
(
ゆくわい
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
四
(
よ
)
つになる子の
守
(
もり
)
をしぬ。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
お
守
(
もり
)
のお
里
(
さと
)
は
遠
(
とお
)
い
国
(
くに
)
。
子もりうた
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
望楼
守
(
もり
)
リンケウス
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「だって、乙松は殺された様子もなく、肝腎の
親父
(
おやじ
)
が呑んでばかりいるようじゃ、この仕事はお北坊のお
守
(
もり
)
にしかならないよ、俺は御免を蒙ろう」
銭形平次捕物控:051 迷子札
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ここでも
渡
(
わた
)
し
守
(
もり
)
が、おまえはどういう
職
(
しょく
)
をこころえているか、なにを知っているか、と、福の子にたずねました。
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
二人の子供が申し合わせたように泣き出したものですから、二人の
守
(
もり
)
は、あわててそれをなだめにかかりました。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「……ナ……高が
守
(
もり
)
ッ
子
(
こ
)
の云う事を聞いて、云いがかりをつけるよりも、その方が
洒落
(
しゃれ
)
とらせんかい」
いなか、の、じけん
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
何方の坊っちゃんが好い器量かという議論が
守
(
もり
)
と
守
(
もり
)
の間に起ったらしい。似たものが二つ並べば、出来の善し悪しが問題になる。僕の守は無論僕の方に力瘤を入れて
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
見たり、お
守
(
もり
)
をしたりしますわ。さうすれや寂しいことはないんだから‥‥
氷島の漁夫:01 氷島の漁夫
(旧字旧仮名)
/
ピエール・ロティ
(著)
また、
北上
(
きたかみ
)
川の
朗妙寺
(
ろうみょうじ
)
の
淵
(
ふち
)
の
渡
(
わた
)
し
守
(
もり
)
が、ある日わたしに言いました。
ざしき童子のはなし
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
若様のお
守
(
もり
)
をしながら皆様がお稽古を遊ばすのをお側で拝見致していましても、型ぐらいは覚えられましょうと存じましたに、若様はいらっしゃらず、お嬢様には柳島の御別荘にいらっしゃいまして
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「ここのお神さんはおひろちゃんですよ。私は世話焼きに来ているだけなんです。いつまでこんなこともしていられないんです。働けるうちに神戸へ行って子供の
守
(
もり
)
でもしてやらなければ」そして彼女は
汚
(
よご
)
れた
肌襦袢
(
はだじゅばん
)
を
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
『杉野、その子を寺へ抱いて来て、
守
(
もり
)
してやれ』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
王さまは、じぶんのおかした
罪
(
つみ
)
の
罰
(
ばつ
)
として、それからはずうっと
渡
(
わた
)
し
守
(
もり
)
をしなければなりませんでした。
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
この
笈物
(
おいぶつ
)
のお
守
(
もり
)
をしながら、どこかそこらで、ゆっくり休ませていただきたいんでございます、皆さんがむりやりに、わたしを馬に乗せて、踊っておいでなさろうとするが
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「君なんかも、この
術
(
て
)
はチョクチョク用いるだろう。ハッハッハハ、隠すな隠すな。何? まだ女房が
無
(
ね
)
え、情ねえ男だな、女房が無きゃア女給でも
守
(
もり
)
っ娘でも剥いで来るがいい——」
踊る美人像
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“守”の意味
《名詞》
(かみ)日本の律令制における、令制国国司の長官。
(出典:Wiktionary)
守
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
“守”を含む語句
見守
守護
子守
鎮守
守銭奴
国守
守衛
留守中
遠江守
守札
守人
御守
太守
目守
看守
宮守
上泉伊勢守
河内守
牢守
守子
...