“鄙唄”の読み方と例文
読み方割合
ひなうた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その歌は、何だか知らないが、うら若い娘の声で、人の無いのを見て、ひとり興に乗ってうたう、この辺ありきたりの鄙唄ひなうたであるらしい。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
いま、河鹿かじかながれに、たてがみを振向ふりむけながら、しばんだうま馬士うまかたとともに、ぼつとかすんでえたとおもふと、のうしろからひと提灯ちやうちん。……鄙唄ひなうたを、いゝこゑで——
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
聞くと山伏は、ほッとした顔いろで、おやすいことと、手拍子打って、月を仰ぎながら鄙唄ひなうた一つうたった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)