トップ
>
主
>
しゆう
ふりがな文庫
“
主
(
しゆう
)” の例文
勤め大事に骨さへ折らば御氣に入らぬ事も無き筈と定めて、かゝる鬼の
主
(
しゆう
)
をも持つぞかし、目見えの濟みて三日の後、七歳になる孃さま踊りのさらひに午後よりとある
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
親にも
主
(
しゆう
)
にも振りかへて戀の
奴
(
やつこ
)
となりしまで慕ひし横笛。世を捨て樣を變へざれば、吾から懸けし戀の
絆
(
きづな
)
を
解
(
と
)
く由もなかりし横笛。其の横笛の音づれ來しこそ意外なれ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
彼等の
主
(
しゆう
)
ダニーロは、じつと物思ひに沈み、その緋色のジュパーンの袖が独木舟の縁から下へ垂れて水をしやくつてをり、また彼等の
女主人
(
をんなあるじ
)
カテリーナは静かにわが児を揺ぶりながら
ディカーニカ近郷夜話 後篇:03 怖ろしき復讐
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
そこで
自
(
おのづか
)
ら
主
(
しゆう
)
と家来と云ふやうな考が始終有つて、……
否
(
いや
)
、それもあの人に
能
(
よ
)
く言れる事だ、それくらゐなら始から許しはしない、好いと思へばこそかう云ふ訳に、……さうだ、さうだ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
鉋
(
かんな
)
を持つては好く削らんことを思ふ心の尊さは金にも銀にも
比
(
たぐ
)
へ難きを、僅に残す
便宜
(
よすが
)
も無くて徒らに
北邙
(
ほくばう
)
の土に
没
(
うづ
)
め、
冥途
(
よみぢ
)
の
苞
(
つと
)
と齎し去らしめんこと思へば
憫然
(
あはれ
)
至極なり、良馬
主
(
しゆう
)
を得ざるの悲み
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
主
(
しゆう
)
よ
永久
(
とは
)
に恵みあれ、われらも、と
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
鬼のお
主
(
しゆう
)
の
杢兵衛
(
もくべ
)
さん
枯草
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
勤
(
つと
)
め
大事
(
だいじ
)
に
骨
(
ほね
)
さへ
折
(
を
)
らば
御氣
(
おき
)
に
入
(
い
)
らぬ
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
き
筈
(
はづ
)
と
定
(
さだ
)
めて、かゝる
鬼
(
おに
)
の
主
(
しゆう
)
をも
持
(
も
)
つぞかし、
目見
(
めみ
)
えの
濟
(
す
)
みて三日の
後
(
のち
)
、
七歳
(
なゝつ
)
になる
孃
(
じやう
)
さま
踊
(
おど
)
りのさらひに
午後
(
ごゞ
)
よりとある
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
勤め大事に骨さへ折らば御気に入らぬ事も無き
筈
(
はづ
)
と定めて、かかる鬼の
主
(
しゆう
)
をも持つぞかし、目見えの済みて三日の
後
(
のち
)
、
七歳
(
ななつ
)
になる嬢さま踊りのさらひに午後よりとある
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それッ、と言ふて帰られる物では無し、
初
(
うい
)
奉公が
肝腎
(
かんじん
)
、辛棒がならで戻つたと思はれても成らねば、お
主
(
しゆう
)
大事に勤めてくれ、我が
病気
(
やまひ
)
も長くは有るまじ、少しよくば気の張弓
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
主
(
しゆう
)
大事
(
だいじ
)
に
勤
(
つと
)
めて
呉
(
く
)
れ、
我
(
わ
)
が
病氣
(
やまひ
)
も
長
(
なが
)
くは
有
(
あ
)
るまじ、
少
(
すこ
)
しよくば
氣
(
き
)
の
張弓
(
はりゆみ
)
、
引
(
ひき
)
つゞいて
商
(
あきな
)
ひもなる
道理
(
だうり
)
、あゝ
今半月
(
いまはんつき
)
の
今歳
(
ことし
)
が
過
(
すぎ
)
れば
新年
(
はる
)
は
好
(
よ
)
き
事
(
こと
)
も
來
(
き
)
たるべし、
何事
(
なにごと
)
も
辛棒
(
しんぼう
)
/\
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
秋
(
あき
)
より
只
(
たゞ
)
一人の
伯父
(
おぢ
)
が
煩
(
わづら
)
ひて、
商賣
(
しやうばい
)
の
八百
(
やを
)
や
店
(
みせ
)
もいつとなく
閉
(
と
)
ぢて、
同
(
おな
)
じ
町
(
まち
)
ながら
裏屋
(
うらや
)
住居
(
ずまゐ
)
に
成
(
なり
)
しよしは
聞
(
き
)
けど、六づかしき
主
(
しゆう
)
を
持
(
も
)
つ
身
(
み
)
の
給金
(
きうきん
)
を
先
(
さ
)
きに
貰
(
もら
)
へえば
此身
(
このみ
)
は
賣
(
う
)
りたるも
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
秋より
只
(
ただ
)
一人の伯父が
煩
(
わづら
)
ひて、商売の八百や店もいつとなく閉ぢて、同じ町ながら裏屋
住居
(
ずまゐ
)
に成しよしは聞けど、むづかしき
主
(
しゆう
)
を持つ身の給金を先きに
貰
(
もら
)
へばこの身は売りたるも同じ事
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
詞
(
ことば
)
交
(
か
)
はすが
懶
(
ものう
)
くて、
病氣
(
びやうき
)
などゝ
有
(
あり
)
もせぬ
僞
(
いつは
)
りは
何
(
なに
)
ゆゑに
云
(
い
)
ひけん、
空
(
そら
)
おそろしさに
身
(
み
)
も
打
(
うち
)
ふるへて、
腹
(
はら
)
たちしならば
雪三
(
せつざう
)
ゆるしてよ、
隔
(
へだ
)
つる
心
(
こゝろ
)
は
微塵
(
みぢん
)
もなけれど、
主
(
しゆう
)
の
家來
(
けらい
)
の
昔
(
むか
)
しは
兎
(
と
)
もあれ
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
引
(
ひき
)
かへて
尋
(
たづ
)
ねぬならねど
身
(
み
)
に
恥
(
は
)
づれば
我
(
わ
)
れとは
訪
(
と
)
はれぬお
主
(
しゆう
)
のもとへ
又
(
また
)
見出
(
みだ
)
されて二
度
(
ど
)
の
恩
(
おん
)
あるが
中
(
なか
)
にも
取分
(
とりわ
)
けて
孃
(
じやう
)
さまの
御慈愛
(
おいつくしみ
)
は
山
(
やま
)
の
中
(
うち
)
の
峯
(
みね
)
たかきが
上
(
うへ
)
も
高
(
たか
)
く
海
(
うみ
)
の
中
(
うち
)
の
沖深
(
おきふか
)
きが
上
(
うへ
)
も
深
(
ふか
)
しお
可愛
(
かあい
)
や
誰
(
た
)
れ
人
(
びと
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
假初
(
かりそめ
)
ならぬ三
世
(
ぜ
)
の
縁
(
えん
)
おなじ
乳房
(
ちぶさ
)
の
寄
(
よ
)
りし
身
(
み
)
なり
山川
(
さんせん
)
遠
(
とほ
)
く
隔
(
へだ
)
たりし
故郷
(
こきやう
)
に
在
(
あ
)
りし
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
さへ
東
(
ひがし
)
の
方
(
かた
)
に
足
(
あし
)
な
向
(
む
)
けそ
受
(
う
)
けし
御恩
(
ごおん
)
は
斯々此々
(
かく/\しか/″\
)
母
(
はゝ
)
の
世
(
よ
)
にては
送
(
おく
)
りもあえぬに
和女
(
そなた
)
わすれてなるまいぞと
寐
(
ね
)
もの
語
(
がたり
)
に
云
(
い
)
ひ
聞
(
き
)
かされ
幼
(
をさ
)
な
心
(
ごゝろ
)
の
最初
(
そも/\
)
より
胸
(
むね
)
に
刻
(
きざ
)
みしお
主
(
しゆう
)
の
事
(
こと
)
ましてや
續
(
つゞ
)
く
不仕合
(
ふしあはせ
)
に
寄
(
よ
)
る
方
(
かた
)
もなき
浮草
(
うきくさ
)
の
我
(
わ
)
れ
孤子
(
みなしご
)
の
流浪
(
るらう
)
の
身
(
み
)
の
力
(
ちから
)
と
頼
(
たの
)
むは
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
主
常用漢字
小3
部首:⼂
5画
“主”を含む語句
主人
亭主
主婦
主家
女主人
家主
御主
主殺
主題
御亭主
坊主
神主
主翁
主君
領主
主從
主取
救世主
主従
女主人公
...