見受みう)” の例文
そのまちしずかな、なんとなく、なつかしいまちでありました。気候きこうもよく、んでいる人々ひとびと気持きもちも平和へいわでいるように見受みうけられました。
船でついた町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
むろん例外れいがいはありましょうが、現在げんざいでは数百年前すうひゃくねんぜん乃至ないしねん二千ねんぜん帰幽きゆうした人霊じんれいが、守護霊しゅごれいとしておもはたらいているように見受みうけられます。
華魁おいらんですかどうもまことにお見受みうまうしたおかただとぞんじましたが、只今たゞいまはお一人ですか。女「いえ配偶者つれあひがあるんですよ。 ...
この貝輪かひわうでにはめる風俗ふうぞくは、今日こんにちでも南洋なんようあたりの野蠻人やばんじんあひだおほ見受みうけられますが、たゞその貝輪かひわはそのゑぐあながわりあひにちひさいので
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
列席れつせき各員かくいん著者ちよしや簡單かんたん演述えんじゆつした大地震だいぢしん前徴ぜんちようにつきさら詳細しようさい説明せつめいもとめられ、すこぶ滿足まんぞくてい見受みうけた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
すくなくとも喋舌しやべらないことをもつひど自分じぶんらがるもの馬鹿者ばかもの骨頂こつちやうつてろしいして此種このしゆ馬鹿者ばかものいまにチヨイ/\見受みうけるママなさけない次第しだいである。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
これから何方どちららつしやる?……なに病院びやうゐんへお見舞みまひのやうにお見受みうまをします。……失禮しつれいですが、」
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
四邊あたり壁間かべには隙間すきま列國れつこく地圖ちづけられてあるなど、流石さすが海軍士官かいぐんしくわん居室ゐま見受みうけられた。
「いっこう、このあたりで見受みうけぬひとばかりだが、どちらからまいった。」
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)
ただ人並ひとなみみすぐれて情義深なさけふかいことは、お両方ふたかた共通きょうつう美点みてんで、矢張やは御姉妹ごきょうだい血筋ちすじあらそわれないように見受みうけられます……。
そして、子供こどもたちの、たのしそうにあそぶようすを見下みおろしながら、いつも、にこにことわらっているように見受みうけられました。
学校の桜の木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
南朝鮮みなみちようせんほうにも、やはりこれと大體だいたいおなじようなものが、あちこちに見受みうけられます。(第七十七圖だいしちじゆうしちず
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
以上いじようとほり、われ/\は内外ないがい活火山かつかざんをざつと巡見じゆんけんした。そのたがひ位置いち辿たどつてみるとひとつの線上せんじようならんでゐるようにもえ、あるひがん行列ぎようれつるようなふうにならんでゐる場合ばあひ見受みうけられる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
けれど、どこにもすばしこい猟犬りょうけんごえをきくし、狡猾こうかつ人間にんげんじゅうをかついだ姿すがた見受みうけるし、安心あんしんして、みんなのやすむところがなかったのです。
がん (新字新仮名) / 小川未明(著)
大体だいたい地上ちじょう庭園ていえんとさしたる相違そういもございませぬが、ただあんなにもえた草木そうもくいろ、あんなにもかんばしいつちにおいは、地上ちじょう何所どこにも見受みうけることはできませぬ。
自転車じてんしゃって、そばをとおりかけた小僧こぞうが、わざわざ自転車じてんしゃめて、子供こどもたちのなかにまじって、おじさんの説明せつめいをきこうとしているのも見受みうけられます。
花の咲く前 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは日曜にちよう午前ごぜんでした。天気てんきがいいので、往来おうらいは、いつになく人出ひとでおおく、カメラをげてかける青年せいねんなどを見受みうけました。このとき、チリン、チリンというすずがしました。
生きぬく力 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また、お正月しょうがつのご馳走ちそうつくるために、さかなはこぶそりもあれば、みんなのよろこぶみかんや、あるいはすみや、たきぎのようなものや、しおざけなどをんでいくそりも見受みうけられたのでありました。
からすとうさぎ (新字新仮名) / 小川未明(著)