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依頼
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いらい
ふりがな文庫
“
依頼
(
いらい
)” の例文
時間のゆるすかぎり、
糟谷
(
かすや
)
は
近郷
(
きんごう
)
の人の
依頼
(
いらい
)
に
応
(
おう
)
じて
家蓄
(
かちく
)
の
疾病
(
しっぺい
)
を見てやっていた。
職務
(
しょくむ
)
に
忠実
(
ちゅうじつ
)
な考えからばかりではないのだ。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
餘念
(
よねん
)
もなく
戯
(
たわむ
)
れて
居
(
を
)
るので、
私
(
わたくし
)
は
一人
(
ひとり
)
室内
(
しつない
)
に
閉籠
(
とぢこも
)
つて、
今朝
(
けさ
)
大佐
(
たいさ
)
から
依頼
(
いらい
)
された、
或
(
ある
)
航海學
(
かうかいがく
)
の
本
(
ほん
)
の
飜譯
(
ほんやく
)
にかゝつて
一日
(
いちにち
)
を
暮
(
くら
)
してしまつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
手紙はしばしばもらったが、それもたいてい、新刊書の
選択
(
せんたく
)
の
依頼
(
いらい
)
のついでに、故郷の消息をつたえるといった程度以上のものではなかった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
もし、
何
(
なに
)
か
出
(
で
)
たなら、
通知
(
つうち
)
して
呉
(
く
)
れ。
然
(
さ
)
うすれば
酒手
(
さかて
)
を
出
(
だ
)
すからと
土方連
(
どかたれん
)
に
依頼
(
いらい
)
して、
余
(
よ
)
は
此所
(
こゝ
)
を
去
(
さ
)
つた。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
試験所から
依頼
(
いらい
)
されているのだが、湖から珍らしい魚が
漁
(
と
)
れても、受取りの係である復一は秀江の家へ近頃はちっとも来ないのである。そして代りの学生が来る。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
あるいは
依頼
(
いらい
)
懇願
(
こんがん
)
するがごとく、あるいは
諄々
(
じゅんじゅん
)
として説くように、しきりに何かを明かしている弥生。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
さうして、
形式的
(
けいしきてき
)
に
宗助
(
そうすけ
)
の
方
(
はう
)
から
依頼
(
いらい
)
すればすぐ
安之助
(
やすのすけ
)
が
引
(
ひ
)
き
受
(
う
)
ける
迄
(
まで
)
に
自分
(
じぶん
)
で
埒
(
らち
)
を
明
(
あ
)
けたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ついでながら仏公使の
云々
(
うんぬん
)
したる陸軍の事を
記
(
しる
)
さんに、徳川の海軍は
蘭人
(
らんじん
)
より
伝習
(
でんしゅう
)
したれども、陸軍は仏人に
依頼
(
いらい
)
し一切
仏式
(
ふっしき
)
を用いていわゆる
三兵
(
さんぺい
)
なるものを
組織
(
そしき
)
したり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
ゆえにこれらの花は自分の花粉を自分の
柱頭
(
ちゅうとう
)
に伝うることができず、
是非
(
ぜひ
)
ともそれを持ってきてくれる何者かに
依頼
(
いらい
)
せねばならないように、自然がそう
鉄則
(
てっそく
)
を
設
(
もう
)
けている。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
やっと十日たつかたたぬ
内
(
うち
)
に、この「魔術師」事件の第一の殺人が行われ、明智はのっぴきならぬ
依頼
(
いらい
)
によって、又その事件にかかり合わねばならぬ
仕儀
(
しぎ
)
となったのである。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
先生は
毫
(
ごう
)
も平日と
異
(
こと
)
なることなく、予が
飲食
(
いんしょく
)
起臥
(
きが
)
の末に至るまで、力を
尽
(
つく
)
しこれを
扶
(
たす
)
け、また
彼地
(
かのち
)
に
上陸
(
じょうりく
)
したる後も、
通弁
(
つうべん
)
その他、先生に
依頼
(
いらい
)
して
便宜
(
べんぎ
)
を得たること
頗
(
すこぶ
)
る多ければなり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
これは
醫道
(
いだう
)
の
事
(
こと
)
などは
平生
(
へいぜい
)
深
(
ふか
)
く
考
(
かんが
)
へてもをらぬので、どう
云
(
い
)
ふ
治療
(
ちれう
)
ならさせる、どう
云
(
い
)
ふ
治療
(
ちれう
)
ならさせぬと
云
(
い
)
ふ
定見
(
ていけん
)
がないから、
只
(
たゞ
)
自分
(
じぶん
)
の
悟性
(
ごせい
)
に
依頼
(
いらい
)
して、
其
(
その
)
折々
(
をり/\
)
に
判斷
(
はんだん
)
するのであつた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
萬事
(
ばんじ
)
其人
(
そのひと
)
に
任
(
まか
)
せて
其人
(
そのひと
)
の
獨立心
(
どくりつしん
)
に
依頼
(
いらい
)
せしめる
樣
(
やう
)
な
習慣
(
しふくわん
)
をつけねばなりません。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
藩中に商業行わるれば上士もこれを
傍観
(
ぼうかん
)
するに非ず、
往々
(
おうおう
)
竊
(
ひそか
)
に資本を
卸
(
おろ
)
す者ありといえども、
如何
(
いかん
)
せん生来の教育、
算筆
(
さんひつ
)
に
疎
(
うと
)
くして理財の真情を知らざるが故に、下士に
依頼
(
いらい
)
して商法を行うも
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
南
(
みなみ
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
も
殊更
(
ことさら
)
に
彼
(
かれ
)
に
同情
(
どうじやう
)
して
慰藉
(
ゐしや
)
の
言辭
(
ことば
)
を
惜
(
をし
)
まぬ
程
(
ほど
)
其
(
その
)
心
(
こゝろ
)
が
動
(
うご
)
かされなかつたのみでなく、
彼
(
かれ
)
は
寧
(
むし
)
ろ
仲裁者
(
ちうさいしや
)
の
地位
(
ちゐ
)
に
立
(
た
)
たねば
成
(
な
)
らぬことに
幾分
(
いくぶん
)
の
迷惑
(
めいわく
)
を
感
(
かん
)
じた。
勘次
(
かんじ
)
は
決
(
けつ
)
して
仲裁
(
ちうさい
)
を
依頼
(
いらい
)
しなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「ぼくもそうだと思います。命令者に
依頼
(
いらい
)
する代わりに、多数の力に依頼するんでは、自治とは言えませんからね。」
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
入口
(
いりぐち
)
から三
間許
(
げんばか
)
り
隔
(
へだて
)
て、
棒杭
(
ぼうぐひ
)
を
打
(
う
)
ち、
鐵條
(
てつでう
)
を
張
(
は
)
り、
人
(
ひと
)
を
入
(
い
)
らしめぬ
樣
(
やう
)
に
警戒
(
けいかい
)
を
依頼
(
いらい
)
されたのだ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
叔母
(
をば
)
さんに
正式
(
せいしき
)
に
斷
(
こと
)
わられながら、
又
(
また
)
君
(
きみ
)
に
依頼
(
いらい
)
するのは
可笑
(
をか
)
しい
樣
(
やう
)
だが、
君
(
きみ
)
の
方
(
はう
)
が
叔母
(
をば
)
さんより
話
(
はなし
)
が
分
(
わか
)
るだらうと
思
(
おも
)
つて
來
(
き
)
たと
云
(
い
)
つて、
中々
(
なか/\
)
動
(
うご
)
きさうもなかつたさうである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『
大佐閣下
(
たいさかくか
)
、
好
(
かう
)
機會
(
きくわい
)
です、
例
(
れい
)
の
一件
(
いつけん
)
、
此
(
この
)
島
(
しま
)
に
紀念塔
(
きねんたう
)
を
建
(
た
)
てる
事
(
こと
)
を
依頼
(
いらい
)
しては
如何
(
どう
)
でせう。』
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
丁度
(
ちやうど
)
東京
(
とうきやう
)
で
高等官
(
かうとうくわん
)
連中
(
れんちゆう
)
が
紅療治
(
べにれうぢ
)
や
氣合術
(
きあひじゆつ
)
に
依頼
(
いらい
)
するのと
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
である。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
糟谷
(
かすや
)
はその
夕刻
(
ゆうこく
)
上京して、
先輩
(
せんぱい
)
時重博士
(
ときしげはくし
)
をたずねて
希望
(
きぼう
)
を
依頼
(
いらい
)
した。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
彼
(
かれ
)
はどちらからも
依頼
(
いらい
)
された
仲裁人
(
ちうさいにん
)
ではなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
宗助
(
そうすけ
)
が
廣島
(
ひろしま
)
へ
歸
(
かへ
)
ると
間
(
ま
)
もなく、
叔父
(
をぢ
)
は
其
(
その
)
賣捌方
(
うりさばきかた
)
を
眞田
(
さなだ
)
とかいふ
懇意
(
こんい
)
の
男
(
をとこ
)
に
依頼
(
いらい
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
すると赤シャツはそれじゃ昨日の事は君の参考だけにとめて、口外してくれるなと汗をかいて
依頼
(
いらい
)
に
及
(
およ
)
ぶから、よろしい、僕も困るんだが、そんなにあなたが迷惑ならよしましょうと受け合った。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“依頼”の意味
《名詞》
依 頼(いらい)
人に物事を頼むこと。
(出典:Wiktionary)
“依頼”の解説
依頼
(出典:Wikipedia)
依
常用漢字
中学
部首:⼈
8画
頼
常用漢字
中学
部首:⾴
16画
“依頼”で始まる語句
依頼心
依頼状