反射はんしや)” の例文
此頃のひでり亀甲形きつかふがた亀裂ひヾつた焼土やけつちを踏んで、空池からいけの、日がつぶす計りに反射はんしやする、白い大きな白河石しらかはいしの橋の上に腰をおろした。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
それと同時どうじ地震波ぢしんぱ地球内部ちきゆうないぶ方向ほうこうにも進行しんこうして反對はんたい方面ほうめんあらはれ、場合ばあひによつては地球ちきゆう表面ひようめん反射はんしやしてふたゝ方面ほうめんむかうのもある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
さうすると勘次かんじちからきはめてうす中央ちうあうつ。それが幾度いくど反覆はんぷくされた。には木立こだち陰翳かげつてつきひかりはきら/\とうすから反射はんしやした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
いま宗助そうすけならまはしかねない事々物々じゞぶつ/\が、こと/″\壯快さうくわいの二かれひたひけべく、其時そのとき反射はんしやしてたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いまはそれさへ天涯でんがい彼方かなたちて、見渡みわたかぎ黒暗々こくあん/\たるうみおも、たゞ密雲みつうん絶間たへまれたるほしひかりの一二てん覺束おぼつかなくもなみ反射はんしやしてるのみである。
にはひかりがあり反射はんしやがあり、そらにはいろうるほひとがある。空氣くうきんで/\すみつて、どんな科學者くわがくしやにもそれが其處そこにあるといふことを一わすれさせるであらう。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
人達ひとたち不奉公ぶほうこうわたしこゝろ反射はんしやだとさとつたからのこと世間せけんてもなくひとくるしめる惡黨あくたうもなければ、神樣かみさまだとて徹頭徹尾てつとうてつびわることひとなげきをせるといふことあそばすまい、何故なぜならば
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
鍬下ろせばうしろ向かるる冬の畑そこに真赤まつかな閻魔の反射はんしや
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ほをら あそこの山へ光線くわうせん反射はんしやさせましたよ
る/\うち長蛇ちやうだ船列せんれつ横形わうけいれつへんじて、七せき海賊船かいぞくせん甲板かんぱんには月光げつくわう反射はんしやして、劍戟けんげききらめくさへゆ、本艦ほんかん士官しくわん水兵すいへい一時いちじ憤激ふんげきまゆげた
まだいくらもられてないは、黄褐色くわうかつしよくあかるいひかり反射はんしやして、處々しよ/\はたけくはも、しもふまではとこずゑちひさなやはらかなの四五まいうるほひをつてるのみである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
よせかけた自転車じてんしやぎんのハンドルの反射はんしや
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あかるいまつたひるつた。處々ところ/″\しまのやうなはたけへりからかゝつて料理菊れうりぎくはな就中なかでもばんつよ日光につくわう反射はんしやしてちかいよりはとほほどこゝろよくあざやかにえてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
朝日あさひひかり異樣ゐやう反射はんしやしてるなど、じつ荒凉くわうりようたる有樣ありさまであつた。
ああほねなしよ。この薄暮くれがた反射はんしや
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
更にパツと虚空こくう八方はつぱう反射はんしやする。
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
その上に日光の五色の反射はんしや
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しだいに反射はんしやがうすれて
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)