“焼土”のいろいろな読み方と例文
旧字:燒土
読み方割合
やけつち66.7%
しょうど33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此頃のひでり亀甲形きつかふがた亀裂ひヾつた焼土やけつちを踏んで、空池からいけの、日がつぶす計りに反射はんしやする、白い大きな白河石しらかはいしの橋の上に腰をおろした。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
稗黍ひえきびの葉を吹く風もやや涼しく、熔岩とともにころがった南瓜かぼちゃの縁に、小休みの土地のもの二三人、焼土やけつちの通りみちを見ながら、飯盛めしもり彼女きゃつは、赤い襦袢じゅばんを新しく買った。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
翌朝は遥々はるばると、下北沢の親戚しんせきの家に厄介になりにいった。老母をリヤカーに乗せ、これを押しながら妻や子供は焼土しょうどの町を行く。これは先発隊である。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
赭茶あかちゃけた焼土しょうどと、崩れかかった壁と、どこの誰とも判らぬ屍体したいとが、到るところに見出された。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)