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出会
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でっくわ
ふりがな文庫
“
出会
(
でっくわ
)” の例文
旧字:
出會
ところでこれからどうすれば、この国に大騒動を起させて、珍しい事や面白い事に
出会
(
でっくわ
)
す事が出来るか。赤鸚鵡よ、考えてくれ。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
けれどもこの水々しい年増と美しい娘とが奥へ通ったあとで、一同は吹き出さなければならないことに
出会
(
でっくわ
)
してしまいました。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
一枚二枚は
余所目
(
よそめ
)
を振らず一心に筆を運ぶが、
其中
(
そのうち
)
に
曖昧
(
あやふや
)
な処に
出会
(
でっくわ
)
してグッと詰ると、まず一服と旧式の
烟管
(
きせる
)
を取上げる。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「何、温泉宿の夜中に、寂しい廊下で
出会
(
でっくわ
)
すのは、そんなお化に限るんだけれど、何てたって驚きましたよ——馬鹿々々しいほど驚いたぜ。」
鷭狩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今更
追腹
(
おいばら
)
も気乗がせず、諸国を医者に化けて廻っているうちに、
相模
(
さがみ
)
の
三増峠
(
みませとうげ
)
の頂上に
於
(
おい
)
て行倒れの老人に
出会
(
でっくわ
)
した。
怪異黒姫おろし
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
仙「此ん畜生、旦那此の春
私
(
わっち
)
が
重三
(
じゅうざ
)
さんと安という
駕籠舁
(
かごかき
)
を連れて、松戸へ刀の詮議に往った時に
出会
(
でっくわ
)
した
侍
(
さむれえ
)
なんで」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
が、掘り拡げても、掘り拡げても、なお、そのさきに、黄銅鉱がきら/\光っていた。経験から、これゃ、巨大な鉱石の大塊に
出会
(
でっくわ
)
したのだと感じた。
土鼠と落盤
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
『
何
(
なん
)
と
面白
(
おもしろ
)
い
人間
(
にんげん
)
だろう。』と、
院長
(
いんちょう
)
は
自分
(
じぶん
)
の
室
(
へや
)
の
方
(
ほう
)
へ
帰
(
かえ
)
りながら
思
(
おも
)
うた。『ここへ
来
(
き
)
てから
何年振
(
なんねんぶり
)
かで、こう
云
(
い
)
う
共
(
とも
)
に
語
(
かた
)
られる
人間
(
にんげん
)
に
初
(
はじ
)
めて
出会
(
でっくわ
)
した。 ...
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
思いがけない
剛敵
(
ごうてき
)
に
出会
(
でっくわ
)
して、東京者も弱った。与右衛門さんは散々並べて
先方
(
せんぽう
)
を
困
(
こま
)
らせぬいた
揚句
(
あげく
)
、多分の
賠償金
(
ばいしょうきん
)
と
詫言
(
わびごと
)
をせしめて、やっと
不承
(
ふしょう
)
した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
盗人が幽霊の真似をするとは全く例のない事ではない、余は誰かの話に聞いた、併し実際
出会
(
でっくわ
)
したは初めてだ。
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
淋
(
さび
)
しい男性は、時として途上に
出会
(
でっくわ
)
した売春婦に大きな秘密を打ち明けるものだ。時としてまた、そういう女たちは、身をもって男の秘密を守ろうとする。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
「否、器量は別問題としてあれぐらい要領を得たのは未だ
出会
(
でっくわ
)
したことがない」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
自分の若い職人が一人、順吉というお島の可愛がって目をかけている小僧と一緒に、熱い仕事場の
瓦斯
(
ガス
)
の傍を離れて、涼しい夜風を吸いに出ているのに、ふと観月橋の
袂
(
たもと
)
のところで
出会
(
でっくわ
)
した。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
今にその浪江という奴に
出会
(
でっくわ
)
したら、この刀で
横腹
(
よこっぱら
)
抉って父さまの仇ァ討たんければなんねえ、ええか、(中略)こんなに錆びているだが、このほうが一生懸命ならこれだって怨は返せる、己
我が円朝研究:「怪談牡丹灯籠」「江島屋騒動」「怪談乳房榎」「文七元結」「真景累ヶ淵」について
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
処がそうしている内に、
遂々
(
とうとう
)
一人の女に
出会
(
でっくわ
)
した。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
お玉はいま、女から受取った手紙と金とを懐中に入れて、しきりに犬を尋ねて、備前屋のまわりを廻ると夜番に
出会
(
でっくわ
)
します。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
人身御供
(
ひとみごくう
)
に
出会
(
でっくわ
)
せば、
屹
(
きっ
)
と男が助けると
極
(
きま
)
つたものなの……又、助けられる事に成つて居るんですもの。ね、
然
(
そ
)
うなさい。
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「教えて下さい……先生。どうぞ、お願いですから……僕はもう、これ以上不思議な事に
出会
(
でっくわ
)
したら死んでしまいます」
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
森「
違
(
ちげ
)
えねえ、己もそう思っている、だがね旦那と揃う娘がねえ、器量は揃っても旦那と了簡の
出会
(
でっくわ
)
せる女がねえ」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
やはり
毎朝
(
まいあさ
)
のようにこの
朝
(
あさ
)
も
気
(
き
)
が
引立
(
ひきた
)
たず、
沈
(
しず
)
んだ
調子
(
ちょうし
)
で
或
(
あ
)
る
横町
(
よこちょう
)
に
差掛
(
さしかか
)
ると、
折
(
おり
)
から
向
(
むこう
)
より
二人
(
ふたり
)
の
囚人
(
しゅうじん
)
と四
人
(
にん
)
の
銃
(
じゅう
)
を
負
(
お
)
うて
附添
(
つきそ
)
うて
来
(
く
)
る
兵卒
(
へいそつ
)
とに、ぱったりと
出会
(
でっくわ
)
す。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
余は兎に角も秀子の様子を見届けねば成らぬと思いお浦の姿の見えなくなるを待って、多分秀子が潜んで居るだろうと思う盆栽室へ、
密
(
そっ
)
と行った、茲でも矢っ張り容易ならぬ事に
出会
(
でっくわ
)
した。
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「嘘は一つつくとそれを
全
(
まっと
)
うするために幾つもつかなければならないと言うが、
真正
(
ほんとう
)
だね。君のが
破
(
ば
)
れるといけないから、矢っ張り早稲田の友人の家へ行った帰りに偶然
出会
(
でっくわ
)
したことにして置くぜ」
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
それから三四十日経った或る蒸し暑い晩の事、私は
東中洲
(
ひがしなかす
)
のカフェーで偶然に私服を着た大塚警部に
出会
(
でっくわ
)
した。
空を飛ぶパラソル
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「何か、お前が
出会
(
でっくわ
)
した——黒門に
逗留
(
とうりゅう
)
してござらしゃる
少
(
わけ
)
え人が、
手鞠
(
てまり
)
を拾ったちゅうはどこらだっけえ。」
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
表徳は御免を
被
(
こうむ
)
り
廓
(
なか
)
へ往ってチョン/\格子か何かで自腹遊びをする積りで御免を被って師匠に逢おうと思ってると、此処で
出会
(
でっくわ
)
すなんざア不思議でしょう
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
夜更
(
よふけ
)
から
暁方
(
あけがた
)
へかけて、こうして
扮装
(
みなり
)
を変えて毎夜のように尋ねてみるが、ついぞ
出会
(
でっくわ
)
し申さぬ。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼
(
かれ
)
は
何時
(
いつ
)
が
日
(
ひ
)
も
囚人
(
しゅうじん
)
に
出会
(
でっくわ
)
せば、
同情
(
どうじょう
)
と
不愉快
(
ふゆかい
)
の
感
(
かん
)
に
打
(
う
)
たれるのであるが、その
日
(
ひ
)
はまたどう
云
(
い
)
うものか、
何
(
なん
)
とも
云
(
い
)
われぬ一
種
(
しゅ
)
のいやな
感覚
(
かんかく
)
が、
常
(
つね
)
にもあらずむらむらと
湧
(
わ
)
いて
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
だッて君目「いや/\僕は今まで色々な奴に
出会
(
でっくわ
)
したゞけ容易には少しの事を ...
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
枕元に鞄がねえから其処に有合せた煙草入や時計を
引
(
ひ
)
っ
浚
(
さら
)
って表へ出ようとする途端に、手前に
出会
(
でっくわ
)
したのよ
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
不意に
出会
(
でっくわ
)
した時もそうですが、沈んだ
明
(
あかる
)
い、しかも陰気な、しかし冴えて、
冷
(
ひやや
)
かな、炎か
紅
(
くれない
)
の雲かと思うような
四辺
(
あたり
)
の光景にも因りましたろうが、すらりと、このな
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
道庵は、よくそんなところへ
出会
(
でっくわ
)
せる男で、いつぞやも伊勢参りをした時に、やはり、こんなような鉢合せから始まって、宇治山田の米友という珍物を掘り出したのは、この先生の手柄であります。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私
(
わし
)
は
真先
(
まっさき
)
に
出会
(
でっくわ
)
した時は
笠
(
かさ
)
を
被
(
かぶ
)
って
竹杖
(
たけづえ
)
を突いたまま、はッと息を引いて
膝
(
ひざ
)
を折って
坐
(
すわ
)
ったて。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何うしてもお
前
(
めえ
)
死
(
しな
)
なくッちゃアいけねえのか………じゃア仕方がねえ、金ずくで人の命は買えねえ、己も無くッちゃアならねえ金だが、お前に
出会
(
でっくわ
)
したのが
此方
(
こっち
)
の
災難
(
せえなん
)
だから
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しめし合わせて
駈落
(
かけおち
)
でもしたように思っているが、以ての外だ、なんらの関係はない、偶然に
出会
(
でっくわ
)
して、偶然の道づれになったまでのことなのだ、情実関係も、利害関係も、一切ありはしないのだよ
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
何、妙なものに
出会
(
でっくわ
)
して気を痛めたに違いなかろう。むむ、思ったばかり罪はないよ、たとい、不思議なものの
咎
(
とがめ
)
があっても、私が申請けよう。さあ、しっかりとつかまれ。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼
(
か
)
の執念深いと申すのは恐しいもので、よく婦人が、嫉妬のために、
散
(
ちら
)
し髪で仲人の処へ駈けて
行
(
ゆ
)
く途中で、
巡査
(
おまわり
)
に
出会
(
でっくわ
)
しても、少しも巡査が目に入りませんから、突当るはずみに
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さてこの道中は、いろいろな珍らしいことに
出会
(
でっくわ
)
す。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
黒島道へかかろうとする、横筋の小川の
畝
(
あぜ
)
をつたって来て、横ざまに
出会
(
でっくわ
)
した男がある。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それではいけねえと、一生懸命になって歩いてまいりましたが、旦那さまが笠を
脱
(
と
)
って、長いお刀へ手を掛けて、御立腹なすった時には、私も随分お武家方のお腹立にも
出会
(
でっくわ
)
しますが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
おのぼりさんが
出会
(
でっくわ
)
した旅宿万年屋でござる。女中か、せいぜいで——いまはあるか、どうか知らぬ、二軒茶屋で豆府を切る姉さんぐらいにしか聞えない。
嫋音
(
じょうおん
)
、
嬌声
(
きょうせい
)
、真ならず。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
春部の
彼奴
(
あいつ
)
が若江という小姓と
不義
(
いたずら
)
をして逃げたんで、其の逃げる時にお馬場口から
柵矢来
(
さくやらい
)
の隙間の巾の広い処から、身体を横にして
私
(
わたくし
)
が出ようと思います途端に
出会
(
でっくわ
)
して、実にどうも困りました
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一年三百六十五日、のべつ、そんな処には
出会
(
でっくわ
)
していたんだから、さしたる大事とは思わなかったし、何が何でも人殺の相談をしようなどとは、夢にも、この私にしたって思いませんや。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
甚「
此方
(
こっち
)
へ来る土手で
能
(
よ
)
く人殺しに
出会
(
でっくわ
)
さなかったな」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あれッきり、座敷へなり、
納戸
(
なんど
)
へなりのたくり込めば、一も二もありゃしない。それまでというもんだけれど、
何処
(
どこ
)
か
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
にとぐろでも巻いている処へ、うっかり
出会
(
でっくわ
)
したら
難儀
(
なんぎ
)
だろう。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
胸騒
(
むなさわぎ
)
がしながら
歩行
(
ある
)
いたけれども、不思議なものは
樹
(
き
)
の根にも
出会
(
でっくわ
)
さない、
唯
(
ただ
)
、
彼
(
あ
)
のこはれ/″\の
停車場
(
ステエション
)
のあとへ来た時、
雨露
(
あめつゆ
)
に
曝
(
さら
)
された十字の
里程標
(
りていひょう
)
が、
枯草
(
かれくさ
)
の中に、横になつて居るのを見て
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「悪くすると
敵
(
かたき
)
に
出会
(
でっくわ
)
す。」と
投首
(
なげくび
)
する。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何だい、
出会
(
でっくわ
)
したなあ、犬か、人間か。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“出会”の意味
《名詞》
出会うこと。邂逅。
(出典:Wiktionary)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
会
常用漢字
小2
部首:⼈
6画
“出会”で始まる語句
出会頭
出会面